食生活を変えることで寿命が10年延びる可能性――新たな研究

A woman pictured food shopping.
Healthier choices can rapidly improve your physical and mental wellbeing.Image: Unsplash/ Milada Vigerova
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  • 新たな研究によると、より健康的な選択をすることで、中年層では寿命が6~7年延びる可能性があります。

  • 研究者らはまた、20歳からの最適な食事を続けると、米国、中国、欧州の女性と男性の平均寿命が10年以上延びることも明らかにしました。

  • ポイントは以下のとおりです。

誰もが長生きしたいと願っています。そして、それを実現する鍵は、運動をする、喫煙を避ける、飲酒を控えめにするといった、より健康的なライフスタイルを選ぶことだとよく言われています。また、食事によって寿命を延ばせることも研究で示されています。

新たな研究では、より健康的な食事をとることで、中年層の寿命が6~7年延び、若年層では寿命が約10年延びる可能性があることが明らかになりました。

研究者らは、食事と長寿に関する多くの研究データを、多数の国の人口の健康状態をまとめた世界疾病負担(Global Burden of Disease)研究のデータとともに統合しました。これらのデータを組み合わせることで、著者らは、果物、野菜、全粒穀物、精製穀物、ナッツ、豆類、魚、卵、乳製品、赤身肉、加工肉、糖入り飲料の摂取量を連続的に変化させた場合に、平均寿命がどのように変化するかを推定することができました。

研究者らはその後、長寿に最適な食事を作成し、それを典型的な西洋式の食事と比較しました。典型的な西洋式の食事には、加工食品、赤身肉、高脂肪の乳製品、高糖分の食品、パック入りの食品が多く含まれ、果物や野菜の摂取量は少ない傾向があります。研究によると、最適な食事では、豆類(豆、エンドウ豆、レンズ豆)、全粒穀物(オート麦、大麦、玄米)、ナッツをより多く含み、赤身肉と加工肉は少なくなっていました。

研究者らは、20歳からの最適な食事を続けると、米国、中国、欧州の女性と男性の平均寿命が10年以上延びることを明らかにしました。また、60歳で西洋式の食事から最適な食事に切り替えた場合、平均寿命が8年延びることも分かりました。80歳の場合、平均寿命は約3年半延びる可能性があります。

しかし、人々が食生活を完全に変えることは必ずしも可能ではないため、研究者らは、西洋式の食事から、最適な食事と典型的な西洋式の食事の中間にある食事に切り替えた場合についても計算しました。その結果、「実現可能性アプローチの食事」と呼ばれるこの種の食事でも、20歳の人の平均寿命が、女性では6年強、男性では7年強延びる可能性があることが分かりました。

人々が各タイプの食事において1日に摂取することを目指すべき典型的な食品の量を示した表。Image: Laura Brown、著者提供

これらの結果から、どの年齢であっても長期的な食生活の改善は平均寿命に大きな利益をもたらす可能性があることが分かります。ただし、その効果は、こうした改善を若いうちから始めた場合に最も大きくなります。

全体像は?

本研究が示す平均寿命の推定値は、食事と死亡率に関する、最も綿密かつ最新のメタ分析(複数の科学研究の結果を統合した研究)に基づいています。

メタ分析は、分析されるデータ量の多さから、多くの場合で最も信頼性の高いエビデンスとなりますが、それでもデータに対する仮定が含まれるため、研究間の重要な違いが無視されてしまう可能性があります。また、卵や白身肉の摂取量を減らすことに関するエビデンスは、全粒穀物、魚、加工肉、ナッツに関するエビデンスと比べて質が低かった点も留意すべきです。

さらに、本研究では考慮されなかった点がいくつかあります。第一に、これらの効果を得るためには、10年間の期間内に食生活を変える必要がありました。そのため、より長期間にわたって食生活を変えた場合でも寿命に効果があるかどうかは不確かです。また、本研究では、平均寿命に影響を与え得る過去の健康上の問題も考慮されていません。つまり、食事が平均寿命に与える効果は平均的なものにすぎず、慢性的な健康問題、遺伝、喫煙、飲酒、運動といったライフスタイルなど、さまざまな他の要因によって、個人ごとに異なる可能性があります。

しかしながら、研究者らが検討したエビデンスは依然として堅固であり、この分野の多くの研究から得られたものです。これらの知見は、先行研究とも一致しています。先行研究では、食事やライフスタイルを控えめにでも長期的に改善することで、健康上の大きな利益(長寿を含む)が得られることが示されています。

食事によって寿命が延びる仕組みのすべてについては、まだ完全に明らかになっていません。しかし、本研究で研究者らが明らかにした最適な食事には、抗酸化物質を多く含む食品が多く含まれています。一部の研究では、ヒトの細胞において、これらの物質が細胞の損傷(老化の原因の一つ)を遅らせたり防いだりする可能性が示唆されています。ただし、この分野の研究はまだ進行中であるため、食事から摂取する抗酸化物質が同様の効果をもたらすかどうかは不確かです。また、本研究に含まれる多くの食品には抗炎症作用もあり、これにより各種疾患や老化の進行を遅らせる可能性もあります。

もちろん、食生活を完全に変えることは難しい場合があります。しかし、長寿の効果が示されている食品の一部を取り入れるだけでも、ある程度の効果が期待できるかもしれません。

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