米国経済が減速しているにもかかわらず、米国の民間部門の賃金と給与は5.7%上昇した。
しかし、インフレ調整後の賃金は、同じ期間に実際には3.1%低下した。
賃金上昇は、米国で高まるインフレへの対策を進める政策立案者に影響を及ぼす。
物価が上がり続け、米国経済が減速するなかでも、労働者の賃金は上昇している。
米労働統計局が金曜日に発表した雇用コストデータによると、第2四半期の民間部門の賃金と給与は前年同期比で5.7%上昇し、第1四半期の5%から伸びが加速した。
賃金の継続的な上昇は、雇用主が依然として労働者の採用に苦労していることを示している。企業投資が落ち込むなかでも、雇用市場全体は底堅さを保っている。今のところ、これは経済を下支えするはずだ。
それは労働者にとっても、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策立案者にとっても、あまり慰めにはならないかもしれない。インフレ調整後の賃金は過去1年間に3.1%低下し、労働者は給与で買えるものが減っている。FRB当局者は金曜日のデータを雇用主の視点から見る可能性が高い。雇用主は今、労働力により多くの費用を支払っている。
2021年第3四半期に雇用コスト指数が上昇したことが、FRBの現在の利上げ局面の引き金となった。賃金上昇は、中央銀行に同じ道筋を続けるよう圧力をかけ続けるだろう。
賃金をより正確に測る指標
エコノミストによると、雇用コスト指数は、月次で発表される雇用統計の時間当たり賃金データよりも、賃金の先行きを正確に示す指標だという。ここ数カ月横ばいとなっている時間当たり賃金とは異なり、最新の雇用コストデータは民間部門の賃金上昇率が加速していることを示している。
賃金の伸びが最も大きかったのは、営業、金融、小売業だった。やや勢いが弱まった業種の一つは、レジャー・ホスピタリティだ。四半期ベースで、この業種の賃金上昇率は第2四半期に1.7%にとどまり、第1四半期の1.9%を下回った。
しかし、賃金上昇率を示す力強いデータが出た一方で、労働市場は減速している。6月までの3カ月間に増加した雇用は、月平均で約37万5,000人となり、前の期間の52万3,000人から減少した。
インフレに歯止めがかからず
一方、FRBが重視するインフレ指標である個人消費支出(PCE)価格指数は、6月に前年同月比6.9%上昇した。
賃金と可処分所得の増加は、米国の人々が急激な物価上昇にかろうじて追いつくのを助けている。インフレ調整後の個人消費支出は6月に前月比0.1%増加し、エコノミストの予想を上回った。
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