現地通貨建てステーブルコインは中南米経済にどう役立つか

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Could local stablecoins provide a solid foundation for Latin America's long-term prosperity?Image: Unsplash/JonasLeupe
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  • ステーブルコインは、中南米の人々や企業に影響を及ぼし続ける金融上の課題への対処に役立つ可能性がある。

  • 現在提供されているものは一般に外国の通貨制度に連動しており、国内通貨に裏付けられた現地通貨建てステーブルコインとは異なる。

  • 後者は、現地の通貨制度を強化することで、地域全体の堅実で長期的な経済の健全性を促進できる可能性がある。

中南米の人々は、次のような金融上の圧力に苦しんできた。インフレや利用機会の限られた銀行サービスを何十年にもわたって強いられ、家計が資本を築き、企業が効率的に事業を運営することが難しくなっている。

テザーのUSDTのような米ドルに裏付けられたステーブルコインは近年、有用な回避策として登場し、この地域の人々が価値を保管し、移転する手段を容易にしている。こうした新しい商品は役立つものの、海外で発行され、外国の通貨制度に連動している。そのため、少なくとも単独では、地域の長期的な繁栄の確かな基盤にはなれない。

経済インフラを真に近代化するには、中南米諸国は自国の国内通貨に裏付けられた現地通貨建てステーブルコインの利用を始める必要がある。イノベーションとレジリエンスの双方を促すには、現地通貨、現地の金融機関、現地の金融当局の役割を強化するデジタル資産を受け入れることが重要だ。

通貨主権の確保

米ドル建てステーブルコインは、中南米の人々にとってインフレヘッジとなり得るが、海外発行のデジタルドルに過度に依存すると、長期的な戦略リスクが生じる。

人々が現地通貨ではなくデジタル米ドルで取引を決済すれば、国内の通貨基盤の重要性は低下する。商取引のかなりの割合が外国通貨に連動する資産へ移れば、流動性の管理、信用状況への影響、国内課題への対応に政策当局が用いる手段が弱まる。

現地通貨建てステーブルコインは、中南米の人々が自国通貨を近代化しながら、マネーサプライの管理権を手放さずに済むよう支援できる。技術の進歩を国家の通貨的自立と引き換えにしてはならない。

ステーブルコインを現地で発行すれば、より強固な規制上の保証も得られる。この場合、政策を変更したり、資金を凍結したり、市場から完全に撤退したりする可能性のある海外発行体に依存せず、明確な国内枠組みの下で運用される。適切に規制された現地通貨建てステーブルコインは、国の金融目標に沿って流動性を国内にとどめる。

現金の取り扱いコストを削減

現金は、移動、保管、安全確保、保険に費用がかかる。犯罪率が高い国、インフォーマル経済の規模が大きい国、地理的条件が厳しい国では、現金インフラのコストが相当な額になることがある。中南米の消費者は公共料金の支払いに長い列を作ることがあり、多額の現金取引を避けられない場合には、さらなるリスクを負うこともある。たとえば、現金の詰まったスーツケースを持って自動車販売店へ行くような場面だ。

現地通貨建てステーブルコインなら、海外発行のものではできない形で、こうした負担を軽減できる。人々がすでに理解し信頼している通貨に連動したまま、日常の支払いをより安全かつ簡単にできる可能性がある。さらに重要なのは、従来のカードネットワークを利用できない人々や、電子決済手数料が高すぎると感じる人々にも、デジタル取引を広げられる点だ。

現地の金融システムとの一層の統合

しかし、現地通貨建てステーブルコインの真の可能性が明らかになるのは、国内の金融商品との統合を考えたときだ。

中南米の投資商品の大半、つまりマネー・マーケット・ファンド、国債、信用商品、社債などは現地通貨建てだ。この地域でこうした資産のトークン化、すなわち誰もがブロックチェーン上で保有・取引できるデジタルトークンへの転換が始まるにつれ、現地通貨建てステーブルコインとの統合が必要になる。そうなれば、投資家は銀行預金、ステーブルコイン、現地の金融商品の間をより効率的に移動できる。

また、マーケットメーカーがこうした投資資産の流動性を高める自然なインセンティブも生まれる。裁定取引のインセンティブが生じ、利回りを最適化する戦略も形づくられる。これらは銀行システムに取って代わるものではなく、消費者や機関が取引を期待するようになっているデジタルネイティブな環境へ、経済活動の届く範囲を広げるものだ。

こうした統合は、現地の資本市場への投資を深めることにもつながる。個人投資家は、マネー・マーケット・ファンドのような低リスクの貯蓄手段をより容易に利用できるようになり、企業は運転資金の循環を円滑にできる。現地通貨建てステーブルコインの利用は債券需要を高め、地域の各政府が債券を発行し、資金を調達しやすくする可能性もある。

地域のスタートアップにも恩恵が及ぶ。中南米では技術人材が増えているが、この地域は金融イノベーションを海外のプラットフォームに頼ることが多い。現地通貨建てステーブルコインは、現地の規則に合わせたウォレット、地域内の送金経路に最適化した送金ソリューション、デジタルサービス向けの少額決済アプリ、借り手の収入に合った通貨建ての融資プラットフォームなど、地域発のインフラの基盤になり得る。

こうした商品は価値を地域内にとどめ、高度な技能を要する雇用の創出を促す。さらに重要なのは、中南米の起業家が中南米のお金を使って中南米の課題を解決できるようになることだ。

政府の効率性向上

国内通貨のデジタル版は、公共部門の近代化に向けた強力な手段にもなり得る。中南米各国の政府は、補助金、年金、教育支援、農業支援、緊急援助に毎年数十億を支出している。しかし、こうした資金の配分は時に遅かったり、不適切な管理の影響を受けやすかったりする。

現地通貨建てステーブルコインは、この仕組みを改善できる可能性がある。政府はこれを使って、支払いをプログラム可能で追跡可能にし、資金の漏出を起こりにくくできる。災害時には、とりわけ迅速さが求められるが、ステーブルコインを基盤とした仕組みによって、政府は速やかに支援を届けやすくなる。日常的な業務でも、送金の遅れが減り、事務負担が軽減される。

さらに重要なのは、監査可能な台帳によって説明責任が高まることだ。公的支出をより透明性高く追跡できれば、税務監督やマネーロンダリング対策の遵守が改善し、国民の信頼も高まる。

米ドル建てステーブルコインは、従来のシステムで現在可能な水準をはるかに超える迅速性と利用しやすさをデジタルマネーが実現できると示し、中南米に重要な扉を開いた。しかし今、中南米はこの技術を自らのものにする必要がある。地域の長期的な経済の健全性は、現地通貨を脇に追いやるのではなく、その強化にかかっている。

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