物価上昇:インフレが新興国に及ぼす影響

Different currencies of different nations
Inflation has reached high levels in the UK and USImage: Unsplash/Jason Leung
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  • インフレは先進国と発展途上国の双方に影響を及ぼしています。

  • 最も所得の低い人々が、最も大きな影響を受けています。

  • IMFによると、サプライチェーンが滞りなく機能する限り、インフレは続かないとみられます。

英国から米国まで、消費者が数十年ぶりの高インフレに苦しむなか、発展途上国でも食料やエネルギーの価格上昇が家計を圧迫しています。

米国の年間インフレ率は先月、40年ぶりの高水準を記録したと、先週発表された公式統計で明らかになりました。一方、英国のインフレ率は5.5%に達し、30年ぶりの高水準となりました。

しかし、食料や燃料の価格急騰が富裕国の最貧困層を直撃するなか、エネルギー価格の上昇や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連する供給のボトルネックをきっかけとしたインフレ急進は、発展途上国にどのような影響を及ぼしているのでしょうか?

主要な発展途上国の状況は?

コンサルティング会社キャピタル・エコノミクスのチーフ新興市場エコノミスト、ウィリアム・ジャクソン氏によると、富裕国とは対照的に、状況は地域の要因によってさまざまです。

たとえば、トルコでは1月にインフレ率が48.7%に達し、前年のリラ急落が主因とみられています。

一方、ブラジル、ロシア、メキシコなど、他の主要新興市場でも、世界的なエネルギー価格の上昇の影響もあり、消費者の支出が急増しています。

これらの国で昨年記録された年間インフレ率は、それぞれ10%、8.4%、7.4%でした。

しかし、中国をはじめ、パンデミックに関連する供給のボトルネックによって消費者物価が顕著に上昇していない主要新興市場もあります。中国のインフレ率は1.5%で推移しています。

「商品の不足は同じような影響を及ぼしていません。中国の場合、世界有数の製造拠点であることが助けになっています」と、ジャクソン氏はトムソン・ロイター財団に語りました。

「供給品の多くが中国に集中しているため、メーカーは必要な供給品を確保しやすいのです。」

インフレは新興国にどのような影響を及ぼすのか?

インフレ率の算定に使う品目に占める食料の割合が大きい国では、物価上昇により低所得の消費者は支出を切り詰めざるを得ず、他の商品の購入が減り、経済成長も鈍化します。

「インフレ率の高い国では、物価上昇によって家計の購買力が損なわれ、消費支出が弱まっているようです」とジャクソン氏は述べました。

「また、一般に、金融引き締めに向けた動きがかなり積極化しています。」

ブラジルやロシアなど、いくつかの新興国はインフレを抑えるために、金利を引き上げています。この措置は借入コストを高め、消費者をさらに圧迫します。

新興市場のインフレ状況。Image: JPモルガン

「(高金利によって)債務の返済や新規借り入れのコストが大幅に上がり、投資の重荷となるため、経済成長にとって大きな逆風になります」とジャクソン氏は付け加えました。

高インフレは家計支出にどのような影響を及ぼすのか?

新興国では、家計支出に占めるエネルギーと食料の割合が大きくなっています。

低所得世帯は、家計収入のうち食料やエネルギーに充てる割合が高いため、物価上昇によってより大きな負担を強いられます。

トルコやブラジルなど一部の国では、低所得世帯が対応できるよう最低賃金が引き上げられました。

「ただ、景気回復が弱く、賃金の伸びも力強くない国では、購買力が大きく損なわれています」とジャクソン氏は述べました。

一方で同氏は、賃上げの繰り返しは成長を支えるものの、物価や賃金の設定に関わる人々が継続的な上昇を見込むインフレの連鎖につながる恐れがあると警告しました。

インフレはさらに加速するのか?

国際通貨基金(IMF)によると、インフレ圧力は今後1年で和らぐ見通しで、ほとんどの新興国でインフレ率は5%を下回ると予測されています。

トルコではインフレ率が約15%に鈍化し、ブラジルでは今後1年で5%をわずかに上回る水準に落ち着くと予想されています。

しかしIMFは1月、サプライチェーンの混乱が2022年まで続いていることから、インフレは当初の予想より長引く可能性があると警告しました。

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