信用の仕組み:現在のマネーサプライ論争の先駆け

A woman counts U.S. dollar bills at her home in Buenos Aires, Argentina August 28, 2018. REUTERS/Marcos Brindicci - RC1F1F4E9690
Credit mechanics and related approaches were developed by a group of German monetary economists during the 1920s-1960s.Image: REUTERS/Marcos Brindicci
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信用の仕組みと関連するアプローチは、1920年代から1960年代にかけてドイツの金融経済学者の一団によって展開された。本稿は、現在のマネーサプライをめぐる論争の文脈で信用の仕組みに関する分析を検討し、この理論が、今日の金融理論でしばしば見られる、貨幣創造を銀行中心に捉える一面的な見方を修正したと論じる。従来の標準的な教科書にある貨幣創造モデルが信用を失った今、著者らは、信用の仕組みを取り入れた、より一般的なマネーサプライ理論を提唱する。

2007~08年の金融危機と2012年の欧州ソブリン債務危機の際に中央銀行が行った金融緩和策を受け、貨幣創造の過程における銀行と中央銀行の役割への理論的関心が再び高まった。マネタリーベースは大幅に膨張したが、経済学の教科書にある貨幣乗数理論から予想されるような、より広範な貨幣集計量の同程度の増加は生じなかった。これにより従来の標準的な学術的アプローチは信用を失い、マネーサプライの決定要因をめぐる新たな論争が始まった。この論争には主要な中央銀行も加わり(McLeay et al. 2014、Jakab and Kumhof 2015、Deutsche Bundesbank 2017)、銀行の貨幣創造能力に改めて正しく注目が集まった。中央銀行と商業銀行は、融資を行ったり資産を購入したりする際、自らの銀行券で支払うか、要求払い預金に金額を記帳することで新たな貨幣を創造する。しかし、この貨幣創造メカニズムに関する多くの解釈は、銀行が貨幣を創造できる以上、マネーサプライも決定できるという前提を置いている。さらに踏み込み、この民間銀行部門の能力は根本的な制度上の問題であり、ナローバンク制度または貨幣ストックの全面的な国有化によって取り除かなければならないと主張する理論家もいる(Decker 2017)。本稿では、このような貨幣創造の一面的な解釈は、民間部門の信用拡大を始動させる銀行の役割を誇張しており(Goodhart 2017も参照)、銀行の債務者と債権者がマネーサプライの決定に及ぼす影響を考慮していないと論じる。この影響には、銀行以外の民間部門と公的部門の双方が含まれる。

興味深いことに、こうした問題を扱う、より包括的だがあまり知られていないマネーサプライ理論は、すでに1920年代から1960年代にかけてドイツの金融経済学者によって展開され、「信用の仕組み」として知られるようになった。以下では、現在のマネーサプライ論争の文脈で信用の仕組みの理論を簡潔に概説する。焦点を当てるのは、ドイツの経済学者で政府高官でもあったヴィルヘルム・ラウテンバッハと、ドイツの経済学者で経済専門家評議会の委員を務めたヴォルフガング・シュテュッツェルの業績である(Lautenbach 1952、Stützel 1953 [1979]、1958 [1978]。この文脈における他の著名な著者を含む詳しい議論はDecker and Goodhart 2018を参照)。

信用の仕組み

ラウテンバッハの重要な洞察は、信用量の変化は、商品生産や販売に伴うものなど、経済取引を反映するだけではなく、信用の組織に関わる純粋に金融的な過程によっても生じるという点だった(Lautenbach 1952)。この点を示すため、ラウテンバッハはアルベルト・ハーンの現金を使わない経済モデル(Hahn 1920、2015)を簡略化し、すべての銀行口座を単一の銀行に集約したうえで、信用は銀行信用のみと仮定した(Lautenbach 1952)。ラウテンバッハが「信用の仕組み」と呼んだ債権者勘定と債務者勘定の形式的・算術的な関係が、信用量(マネーサプライ)を決定する。このモデルでは、銀行の債権者勘定の合計は銀行の債務者勘定の合計と等しくなければならず、そこから融資と預金は同時に発生し、同時に消滅することが導かれる。さらにラウテンバッハ(1952)は、債務者間および債権者間の取引は銀行信用量を変えない一方、債権者から債務者への取引は信用量を減らし(「銀行貨幣の破壊」)、債務者から債権者への支払いは信用量を増やす(「銀行貨幣の創造」)ことを示した。

これを踏まえ、ラウテンバッハは銀行の貸借対照表において資産側と負債側のどちらが優先するかについて、何も言えないと論じた(Lautenbach 1952)。実際、一定額の銀行預金を保有するという決定は、それと同額の融資が維持されなければならないことを意味する。さらにラウテンバッハは、賃金支払いの額と家計貯蓄(使われずに残った賃金収入)がマネーサプライの主な決定要因だと論じた。この議論は、企業間取引は主として債務者間の取引を表し、「信用の仕組み」の規則に従えば銀行信用全体の量を変えない、という前提に基づいていた。ラウテンバッハの見方では、将来の預金需要の動向が信用量の動向を示す最良の指標だった。

ラウテンバッハの信用の仕組みは、シュテュッツェル(1953 [1979])が銀行信用量の決定要因を分析する際に取り入れられ、「貸借の仕組み」[「残高力学」]の理論の中核をなしている(Stützel 1958 [1978])。シュテュッツェルは、新規の銀行融資は一般に銀行信用量の増加につながるという見方は、合成の誤謬に由来すると論じた。銀行の一部では新規融資の増加によって融資資産残高が増えることがあり得るが、銀行全体でもそうなるとは限らない(Stützel 1953 [1979])。これに対して、新規融資と銀行信用量(中央銀行と銀行)の機能的な関係とは、一定期間内の新規融資(銀行と中央銀行)の増加が、融資返済の流れの同額の拡大、または新たに創造される預金の流れの増加と必ず一致するというものだった。したがってシュテュッツェルは、一定期間内の新規融資の増加と信用量との間に直接的な関係はないと論じた。これは、「融資が預金を創造する」という理論を素朴に解釈した場合に示唆されることとは異なる。

シュテュッツェルはまた、マネーサプライの決定を銀行中心に捉える一面的な見方も退けた。あらゆる信用契約には常に二者が関わると論じたのである(Stützel 1953 [1979])。契約を結ぶ働きかけは、銀行から始まることもあれば、銀行以外の顧客から始まることもある。したがって、中央銀行は経済に貨幣を「注入」でき、商業銀行は公衆の積極的な参加なしに信用を創造し、それに応じて要求払い預金を増やせるという主張は、中央銀行貨幣と銀行預金の市場が売り手市場であるという、重要でありながら明示されないことの多い前提を置いていた。しかし、資本市場の活況や、預金保有が証券保有へ大きく移ることによって、銀行以外の主体が提示された融資のうちどれだけを利用するかを決める環境が生まれ得る(Stützel 1953 [1979])。さらに重要な要因として、個々の銀行顧客の借入能力があった。シュテュッツェル(1959)によれば、この能力には常に限りがあり、借り手の資産価値と、個々の資産をどの程度換金し担保として差し入れられるかによって決まる(重要だがしばしば見過ごされ、近年Heinsohn and Steiger 2013が改めて強調した論点である)。

含意

ラウテンバッハとシュテュッツェルの洞察は、本稿の著者の一人(Goodhart 2017)が指摘した点を裏付ける。同氏によれば、銀行以外の民間部門への融資は通常、当座貸越枠やスタンドバイ枠、すなわち信用枠の形で事前に交渉される。実際に融資を引き出すかどうかは、全面的に借り手に委ねられる。また、事前交渉における力関係も、銀行が一方的に握っているわけではない。競争と規制は各銀行が融資条件を決める力を制約し、担保の有無は借り手の借入能力を制限する。

それにもかかわらず、貨幣創造に関する近年の出版物、たとえばMcLeay et al.(2014)、Jakab and Kumhof(2015)、Werner(2014、2016)は、個々の銀行の貨幣創造能力に主として焦点を当て、ハーン(1920)以降のドイツ金融経済学の展開にはほとんど、あるいはまったく注意を払っていない。米国と英国におけるマネーサプライ決定の理論分析は、誤解を招く部分均衡アプローチに長らく依拠してきた。以前は貨幣乗数に基づいており、マネーストックは主に中央銀行のマネタリーベースの変化によって動かされると示唆していた。このアプローチは、中央銀行が短期金利を固定しようとする場合(通常はそうする)、マネタリーベースは逆ではなく、商業銀行のベースマネー需要に合わせて調整されなければならないという事実を無視していた。その後、中央銀行における銀行残高が近年急増した一方で、より広範なマネーストックの伸びは鈍かった。この乖離によって貨幣乗数アプローチは行き詰まった。しかし、その空白は、個々の銀行が一方的に融資と貨幣を創造できるとされる能力に全面的に重点を置く、また別の部分均衡分析で埋められつつある。無からこれに対し、信用の仕組みを取り入れ、銀行の債務者と債権者、銀行以外の民間部門と公的部門の双方を含む、すべての参加者の影響を考慮した、より一般的なマネーサプライ理論を確立する必要があると論じる。

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