現在、ラテンアメリカとカリブ海地域では女性の10人中6人超が大学に進学している一方、男性は半数未満です。
1970年には、中等教育を超える教育を受けた女性はわずか5%だったことから、大幅な増加です。
教育への投資は不可欠ですが、労働市場における女性の機会など、ジェンダー平等の実現に向けた他の側面にも目を向ける必要があります。
現在、ラテンアメリカとカリブ海地域では女性の10人中6人超が大学に進学していますが、男性は半数未満です。1970年の同じ統計を見ると、中等教育を終えた女性はわずか5%でした。これは、世界銀行のデータをLatinometricsが分析した結果であり、新興・途上国が大半を占めるこの地域における大きな進歩を示しています。
ラテンアメリカの女性の教育を変革する
ユネスコによると、ラテンアメリカとカリブ海地域は、高等教育のジェンダー平等で世界第2位です。オセアニア(オーストラリアやニュージーランドを含む太平洋の島々の総称)に次ぐ順位です。この地域では、高等教育におけるジェンダー格差が1993年に縮小へと転じました。欧州連合の発足からわずか1年後で、世界規模で同じ傾向が現れる8年前のことです。
Latinometricsによると、女性の教育をめぐる男女の均衡が最初に逆転した国はパナマで、その時期は1973年にまでさかのぼります。続いてウルグアイが1979年、アルゼンチンが1989年、メキシコが2016年に逆転しました。
世界経済フォーラムの「世界ジェンダー格差報告書2022」は、教育におけるジェンダー平等の水準が高いと指摘し、ラテンアメリカとカリブ海地域では18か国が高等教育のジェンダー格差を解消したとしています。一方、エルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラなど、この地域の他の国々では、近隣諸国と比べて男女ともに就学率が低いことも指摘しました。
女性の教育への投資は実を結ぶ
女性の教育への投資が、成果をもたらすことは広く知られています。Latinometricsが指摘するように、経済的不平等を減らし、より持続可能な発展を促すことが実証されています。また、教育を受けた女性が多い社会では、暴力の水準が低く、民主的な統治が行われる傾向が強いとしています。
世界経済フォーラムが、「Catalysing Education 4.0」で教育投資の可能性を検討した際、教育への投資によって世界経済に2.54兆ドルが加わると試算しました。これには、教育制度をより包摂的なものに再構想すること、デジタル化が進む世界で成功するために必要なスキルの指導に重点を置くこと、革新的な技術や手法を用いて教育の届く範囲を広げることが含まれます。
ラテンアメリカとカリブ海地域は、こうした投資から大きな恩恵を受ける地域の一つです。たとえば、OECDのPISA教育評価で用いられる指標である協働型問題解決スキルを向上させれば、ブラジルだけでGDPがさらに1,450億ドル増える可能性があります。ペルー、コロンビア、メキシコもそれに続くと、フォーラムは指摘しました。
女性の教育が確実に成果をもたらすよう課題に対処する必要がある
低・中所得国の多くの女性や少女は、今も世界の教育制度から取り残されています。Center for Global Developmentの2022年の報告書によると、教育投資の恩恵や、少女の教育機会を支援することの利点を示す証拠があるにもかかわらず、こうした状況が続いています。また、教育には女性の所得や労働参加率を高める可能性がある一方、その効果には一貫性がないことも報告書は明らかにしました。
報告書は、女性の教育だけを切り離して捉えるのではなく、ジェンダー平等の実現に向け、政府、市民社会、その他の関係者が連携することを提言しています。
同様にLatinometricsは、ラテンアメリカとカリブ海地域で大学教育を受ける女性が増えるなか、労働市場も受け入れの準備を整える必要があると強調しています。女性がもたらすスキルを歓迎し、それぞれのニーズに柔軟に対応することが求められます。
教育は人権であり、女性や少女が公平に学べるようにする責任は、社会のすべての人にあります。
