たった1週間のうちに、女性従業員を監督し、管理し、率いることと、男性従業員の場合との違いについて、知っておくべきことをすべて学んだ(少なくとも講師たちはそう主張していた)。
会議の分科会では、女性従業員の能力を最大限に引き出すには、肯定的な強化と励ましが効果的だと言われた(建設的なフィードバックをしなければならない場合も、まずは前向きな言い方に変える方法を見つけるべきだと)。女性に関しては、肯定的なフィードバックが何より重要だからだ。
フォーチュン500企業の幹部向けセミナーでは、女性従業員の意欲を高め、定着させる最善の方法は、フレックスタイム、柔軟な勤務日、柔軟な業務量―― あらゆることを柔軟にすること ――だと言われた。女性に関しては、柔軟性が何より重要だからだ。
修士課程レベルのリーダーシップ講座では、女性は研修の機会を望んでいるものの、男性に比べてそれを求める可能性が大幅に低いと言われた。そのため、女性従業員のスキルを伸ばすには、正式な育成計画を作成し、実行することが大きな違いを生むという。
なんという一週間だろう。しかも、挙げたのはほんの一部にすぎない!
残念なことに、女性従業員を率いる際の違いについて、実際には何も学ばなかった……少なくとも、役に立つことは何も。
もちろん、男性と女性の間には基本的な違いがある。しかし、 すべての 女性が同じ好みや特性を持っているということはあり得るだろうか?
もちろん、そんなことはない。
男性にも女性にも違いはある――しかし、さらに重要なのは、 人それぞれ 違うということだ。私たちは皆、違っている。(たぶん、この人だけは別かもしれない。)
私たちはそれぞれ異なる目標、経験、スキル、才能、視点を持ち寄る。つまり、一人ひとりにとって、どのように接し、管理し、導かれるのがよいか――いや、理想的か――は異なる。
男性であれ女性であれ、批判に同じように反応する人はいない。裁量、自律性、柔軟性に同じ程度を求める人もいない。同じ種類の研修や機会を求める人はいないし、そうした機会を自ら求めて前に出る意欲も人それぞれだ。
だから、あの一週間で実際には何も学べなかった。教わったのは一般論や固定観念をどう扱うかだけだったからだ。それは興味深い議論にはなるが、実務の役にはほとんど立たない。
リーダーは集団を管理する責任を負うかもしれないが、最終的に導くのは一人ひとりだ。そして、女性も男性も(そう、私でさえも)、一人ひとり違っている。
では、女性従業員を率いる最善の方法とは何か。まず、彼女が女性であることを忘れる。固定観念を無視することから始める。大ざっぱな一般化を無視する。そして、もっと深く理解する。
たとえば、
女性従業員は肯定的な強化を喜ぶと理解しよう(喜ばない人などいるだろうか?)。だが、より大切なのは、あなたが監督する一人ひとりが、称賛にどう反応するかだ。
人前で褒められるのが好きな人は多い。注目の的にされると居心地の悪さを感じる人もいる。ただ静かに感謝の言葉をかけられるだけでうれしい人もいる。あなたの仕事は、一人ひとりに最も大きな影響を与えるものを見極め、 そのこと をその人に対して実践することだ。
女性従業員は柔軟性を重視すると理解しよう(重視しない人などいるだろうか?)。だが、より大切なのは、あなたが監督する一人ひとりがどのような柔軟性を重視しているかだ。
柔軟な勤務時間をありがたく思う人もいれば、ときどき在宅勤務できることを喜ぶ人もいる。会議のない時間帯を確保できる選択肢を好む人もいる。あなたの仕事は、一人ひとりが柔軟性や裁量に何を求めるかを見極め、 それを提供することだ。
女性従業員はより多くの研修や能力開発を望むと理解しよう(望まない人などいるだろうか?)。だが、より大切なのは、一人ひとりがどのような機会を求め、どのような方法で最もよく学ぶかだ。
正式な研修が最適な人もいる。しかし、現場に飛び込んで助けながら、仕事を通じて学ぶ自由を望む人もいる。あなたの仕事は、監督する一人ひとりが何を達成したいと考えているかを見極め、 それを実現することだ。
女性従業員は一律ではないし、男性従業員も同じだ。大ざっぱな一般化を受け入れるのは危険だ。正しいことをしていると思い込ませてしまうからだ……実際にはそうではないのに。
だから、ある従業員が女性であるという事実を忘れよう。別の従業員が男性であるという事実も忘れよう。性別による違いは、一人ひとりを異なる存在にしている要素のほんの一部にすぎない。効果的に導くには、まず時間をかけてその人を真に知る必要がある…… そのうえでその人の関心、ニーズ、目標に合わせて導き方を変えるのだ。
それが女性従業員を率いる方法だ。そして、性別が関係なくなるのだから、 すべての 従業員を率いる方法でもある。
優れたリーダーシップにおいて大切なのは、一人ひとりの異なるニーズ、関心、目標を理解し、それに合わせることだけだ。
本記事は、 LinkedInとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが本記事の見解を支持することを意味するものではありません。
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著者:ジェフ・ヘイデンはゴーストライター、講演者であり、『Inc. Magazine』の寄稿編集者です。
画像:チューリヒ近郊のデューベンドルフにあるスカイガイド監視センターで、スイスの航空管制会社Skyguideの管制官が航空機を監視している。ロイター/マイケル・ブホルツァー
