ジェンダー不平等が世界にもたらす代償

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女性や少女から権利や機会を奪うことによる莫大な損失を被るのは、女性や少女自身だけではない。その家族や地域社会、経済全体も負担を強いられる。女性や少女に投資し、ジェンダー不平等をなくすことで、こうした損失を解消し、国全体の運命を変えることができる。

女性や少女が男性や少年と同じ権利や機会を享受できるようにすることが、道徳的、倫理的に正しいのは言うまでもない。しかし、それは経済的にも理にかなっている。正確に言えば、その価値は160兆ドルに上る。

女性の富が増加すれば、国々にも恩恵がもたらされる。Image: 世界銀行

新たな報告書は、カナダ政府の支援を受けて世界銀行グループが発表したもので、調査対象の141カ国で女性の生涯所得が男性と同じなら、1人当たりの世界の富は平均23,620ドル増加し、合計で160兆ドルに達するとしている。これは、不平等の縮小や中間層の拡大、社会・政治的不安定を招く要因の緩和などに充てられる多額の資金となる。

こうした明確な機会があるにもかかわらず、各国の人的資本の富、すなわち成人市民の将来所得の価値に占める女性の割合は、依然としてわずか38%にとどまる。低所得国と下位中所得国では、女性の割合はその3分の1、あるいはそれ以下にすぎない。

ほぼすべての国で、女性や少女は、労働力やより広い意味での公式経済に完全かつ平等に参加することを阻む、制度的な障壁に直面している。女性が直面する具体的な課題はさまざまだが、どこでも根本的に求められることは同じだ。各国政府と国際機関は、あらゆる取り組みの中心に女性や少女のニーズと優先事項を据えなければならない。

現在G7議長国を務めるカナダは、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを、G7のすべてのテーマ、活動、イニシアチブに組み込むことを約束している。この方針は、カナダのフェミニスト国際援助政策を反映したものだ。同政策は昨年、女性や少女の平等な権利と経済的機会を保障することが、貧困を根絶する最善の方法であるとの考えに基づいて始動した。

この約束を踏まえ、5月31日から6月2日にブリティッシュコロンビア州ウィスラーで開かれたG7財務・開発大臣会合の参加者は、女性の経済的エンパワーメントについて議論し、その一環として思春期の少女たちの潜在力を引き出すことを取り上げた。先週、ケベック州シャルルボワでG7首脳もこの方針を確認した。機会を得て、職場で成功するために必要な資源へアクセスするには、幼少期から学校教育、需要の高い職業技能の習得に至るまで、女性の生涯を通じたエンパワーメントが必要だ。

女性が労働力に平等に参加するには、まず必要な手段を確保しなければならない。すべての女性や少女が、あらゆる段階で医療や情報、適切な栄養、安全で効果的な学習環境を得られるようにすることだ。また、性と生殖に関する権利を守り、児童婚、早婚、強制結婚などの有害な慣行を含め、性暴力やジェンダーに基づく暴力と闘うことも意味する。

しかし、それだけでは女性の雇用機会や所得の改善には不十分だ。女性が無償労働に費やす時間を減らし、土地、信用、保険、貯蓄などの生産資産を利用し管理できるようにし、女性を低賃金労働やインフォーマルな仕事に追いやる制約的な社会規範に取り組むため、私たちは共同で行動しなければならない。

女性の起業を支援する政策も、広範な恩恵をもたらす。すでにこの目標を後押ししている取り組みの一つが、女性起業家向け金融イニシアティブ(We-Fi)だ。世界銀行に置かれ、カナダを含む14カ国の政府が支援する協働パートナーシップである。We-Fiは、開発途上国の女性所有または女性主導の企業に、数十億ドル規模の資金を呼び込むことを目指している。

女性や少女から権利や機会を奪うことによる莫大な損失を被るのは、女性や少女自身だけではない。その家族や地域社会、経済全体も負担を強いられる。女性や少女に投資し、ジェンダー不平等をなくすことで、こうした損失を解消し、国全体の運命を変えることができる。

さらに、ジェンダーの視点から経済的エンパワーメントを考えることで、民族、年齢、障害、言語などの要因が複合的に作用し、完全かつ平等な経済参加への障壁を生み出す仕組みを、よりよく理解できる可能性がある。こうした障壁を取り除けば、さらに広範な恩恵がもたらされるだろう。

すべての人が経済に十分参加できるよう、その潜在力を最大限に引き出してこそ、成長を強化し、貧困を根絶し、紛争から気候変動まで、深刻化する世界的課題に効果的に対応できる。G7会合は、その実現に向けた具体的な一歩を踏み出す重要な機会となる。

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