STEM分野にはジェンダー格差がある。新型コロナ禍からの復興において、この課題に取り組まなければならない

a female space operations engineer maintaining equipment
Women remain a minority in key fields such as computer science and engineering.Image: UNSPLASH/ThisisEngineering RAEng
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  • 高等教育における男女平等は大きく進展し、学士課程と修士課程の在籍者の45~55%を女性が占めています。

  • しかし、コンピューターサイエンスや工学など、第4次産業革命を牽引する分野では、進展はより遅れています。

  • デジタル経済と第4次産業革命はパンデミックからの復興に不可欠です。より多くの女性に参加の機会を設けることが重要です。

  • 以下では、アジアのジェンダー平等を改善するために、これをどのように実現できるかを考察します。

ユネスコのデータによると、世界では高等教育における男女比の均衡が進みつつあり、学士課程と修士課程の在籍者の45~55%、博士課程の在籍者の44%を女性が占めています。しかし、パンデミック後の復興を牽引する重要な分野であり、デジタル経済と第4次産業革命の進展を支えるICT、コンピューターサイエンス、物理学、数学、工学などを見ると、女性は依然として少数派です。

これは、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域に関する最近のERIA(東アジア・ASEAN経済研究センター)の調査結果とも一致しています。科学関連の技能や教育にアクセスする少女や女性は増えていますが、その大半は生命科学分野に集中しており、STEM関連分野を学ぶ人ははるかに少数です。これらの分野のリーダー職(公的部門、民間部門の双方)に関しては、数字からさらに懸念される傾向が見て取れます。

世界では、新たに生まれる職種に依然として大きなジェンダー格差があります。Image: 世界経済フォーラム

デジタル経済と第4次産業革命は、パンデミック後の復興を牽引する存在になりつつあります。アジア各地でより包摂的な社会と経済を築き、より良い復興を実現するには、両分野への女性の参加を強化しなければなりません。

では、どうすれば実現できるでしょうか?

その答えを考えてみましょう。

第一に、若い世代に注目すべきです。アジアには7億5,000万人を超える若者が暮らしており、比較的若い大陸です。ジェンダー平等の実現には、若者が積極的に関わり、参加し、声を上げることが欠かせません。科学やリーダーシップに関する少女への偏見や固定観念に取り組む教育と訓練は、大陸の経済発展と社会的包摂に大きく貢献します。少女たちが立ち上げ、主導するものも含め、さまざまな取り組みが生まれています。ネパールの農村教育・環境開発センター(REED)は国内の農村部の多くの少女に教育を提供し、キルギス・スペース・プログラムはキルギスの少女たちに宇宙科学と技術を紹介しています。このほかにも、アジアの他地域で規模を拡大し、再現できる具体的な成功例がいくつもあります。

第二に、女性と少女は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが促したイノベーション革命で、積極的な役割を果たすべきです。これは、社会的包摂と経済的エンパワーメントの基盤となる医療と教育の2分野で特に重要です。ロックダウンやソーシャルディスタンスの必要性を受け、アジア全域で両分野のデジタル化が急速に進みました。少女や女性が、これらの分野でスタートアップの創業者、起業家、資金提供者、リーダー、顧客として平等にアクセスできなければ、新たに生まれる企業やビジネスモデルが既存の偏見や固定観念を再生産し、従来型のサービスからデジタル医療・教育へ移行する少女や女性に悪影響を及ぼすおそれがあります。ミャンマーの360 Ed、パキスタンのScience Fuse、インドのHealthSetGoなどの企業で女性リーダーが示す事例は、重要な先例となっています。

第三に、アジア全域で科学とリーダーシップに携わる女性について、より多くのデータを収集する必要があります。大陸の多くの国では、リーダー職を含め、デジタル経済への女性の参加に関する現在の傾向を示すデータや分析がほとんどなく、場合によってはまったく存在しません。ジェンダー平等の実現に真剣に取り組むには、進捗を追跡し、何が有効で何が有効でないかを理解し、エビデンスに基づく取り組みを策定できるよう、現在の傾向に関するデータの収集を始める必要があります。

第四に、制度的な支援が重要です。ASEANとアジア各地の政策立案者には、果たすべき重要な役割があります。ASEANでは、インドネシアの女性エンパワーメント・児童保護省が第4回ASEAN女性担当大臣会合を主催し、デジタル経済への女性の参加とリーダーシップを促進する方法や、この課題に関するASEANの取り組みを前進させる方法を議論しました。財務省も積極的に貢献しました。女性の経済的エンパワーメントは、今後数年間にわたり地域全体でより持続的な経済成長を実現する大きな機会となるためです。カンボジア王国の女性省を率いる科学者は、テクノロジー・デジタル分野を含む経済のあらゆる分野で、包摂的なジェンダー平等と女性の経済的エンパワーメントに取り組むというカンボジアの決意を改めて表明しています。パンデミック後の復興に向けてジェンダー平等を推進するため、各国や地域機構が支援することは、かつてないほど重要です。

持続可能な開発目標の枠組みが明確に示すように、包摂的で持続可能な開発には、教育から医療、テクノロジーから起業、制度的なリーダーシップに至るまで、パートナーシップが必要です。幼少期からSTEM分野のジェンダー平等を進め、教育テックや医療テック分野の女性起業家を増やし、政策立案者や地域・多国間機関のリーダーによる支援を主流化することは、アジアのジェンダー平等の取り組みを前進させるために必要な段階です。

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