アイスランドは、世界経済フォーラムの『世界男女格差報告書』で先頭を走る国であることを誇りに思います。首相として、アイスランドの進歩や、どのようにして現在の状況に至ったのかを尋ねられることはよくあります。しかし、ここからどこへ向かうべきか、何を改善できるかを問われることはほとんどありません。
2017年の同指数の上位5か国のうち4か国を北欧諸国が占めたことは注目に値します。これは偶然ではありません。北欧諸国はいずれも福祉国家であり、普遍的な社会政策への支持も総じて高く、こうした政策こそが女性にとって機能する社会を築く要となっています。

女性の連帯と社会変革
北欧諸国では、女性運動が活発に組織され、成果を上げてきました。アイスランドでは、女性たちが「女性の休日」を通じて幾度も並外れた連帯を示してきました。1975年には、アイスランドの女性の90%がこの日に仕事をすることを拒み、参加しました。この出来事によって、女性が毎日、あらゆる場所で担っている、目に見えるものも見えないものも含む有償・無償の仕事が明らかになりました。それらは地域社会の基盤を形作っています。この日は、アイスランドに大きな社会変革をもたらした、巨大で力強い運動の始まりとなりました。
1970年代から1980年代にかけてアイスランドの女性運動が築いた連帯は、国内の女性をさまざまな形で解放してきた福祉政策の基盤となりました。私の世代は、女性解放の気運の中で生まれました。子どもの頃、私たちの周りには、女性がかつてないほど社会で大きな存在感を示すロールモデルがいました。女性たちは街頭で行進し、初の女性大統領ヴィグディス・フィンボガドッティルが選出されました。私たちにとって、それは家庭を持つかキャリアを築くかの二者択一を迫られないことを意味しました。多くの国の女性が直面するこの選択は、労働市場への参加や意思決定への参画を制限しています。

保育と育児休業
この点で触れておきたい公共政策が二つあります。第一に、質の高い保育を誰もが利用できるようにすることは、女性が経済や社会全体に参加する機会を大きく変えました。今なお育児の大部分を女性が担っているため、保育費用は世界各地で女性が労働市場に参入・復帰したり、政治に参加したりする妨げとなっています。
第二に、十分な財源を伴う共同育児休業制度は、父親に割り当てられた、取得しなければ失効する期間を設けることで、子どもを持つ可能性があるというだけで女性が職場で受けてきた組織的な差別に対処します。男性も子どもの世話のために仕事を休む可能性が同程度になれば、この構造的な差別は弱まります。
保育と育児休業がなければ、アイスランドの女性政治家の多くは、今日の私たちのような立場に決して至らなかったでしょう。私自身がその好例です。この意味で、政府や議会は、男女格差を広げるのではなく縮めることが実証されている政策を導入し、道を切り開くことができます。
女性に対する暴力をなくした国はない
それでも、アイスランドが進歩を遂げたにもかかわらず、構造的な不平等は国内に根強く残っています。最近では、#metoo運動によって、アイスランド社会のあらゆる階層の女性が受けている組織的なハラスメントや暴力、日常的な性差別が明らかになりました。さらにこの運動は、歴史を通じて比較的民族的同質性が高かったこの国で、移民女性が被っている複合的な差別も浮き彫りにしました。
世界のどの国も、女性に対する暴力をなくす方法を見いだせていないことは、依然として憂慮すべき事態です。女性に対する暴力は、女性の不平等の原因であると同時に、その結果でもあります。
今日に至るまで、男女格差指数は女性に対する暴力を測定しておらず、同様の他の指数も測定していません。確かに、暴力を測るのは困難です。警察への届け出が示すのは実態の半分にすぎず、何を暴力とみなすかという公的・社会的な定義は文化によって異なる場合があります。それでも、女性に対する暴力の発生率を何らかの形で比較すれば、政府に対し、こうした根強い人権侵害をなくすために取り組みを強化するよう、間違いなく一層の圧力をかけられるでしょう。
解決策の一つ:女性リーダー世界フォーラム
今年から今後3年間、アイスランド政府と議会は、女性政治リーダー(WPL)とともに、女性リーダー世界フォーラム(WLGF)の共同主催者を務めます。この独自のフォーラムには、政治、ビジネス、学術界、市民社会の女性たちが集い、より良い社会の構築とジェンダー平等の促進に役立つアイデアや解決策を共有します。世界各地でジェンダーに基づく不平等をさらに減らす方法を探る場となり得ます。世界の地域によって女性の立場には大きな違いがある一方で、女性が受ける差別の性質は似通っているからです。
重要な節目に到達しても、なお取り組むべきことはあり、女性の平等を求める闘いを緩めてはなりません。来月発表される2018年版の男女格差指数は、私たち全員がより良くなるための励みとなるはずです。互いに学び、経験を分かち合うことで、目標に近づけると私は信じています。
アイスランド首相として、女性が自らの可能性を最大限に発揮でき、その恩恵がすべての人に及ぶ世界を築くことに、私は深く尽力しています。
