このビジュアライゼーションでは、米国国勢調査局のデータを100軒の家が並ぶ近隣地区として描き直し、所得階層別に世帯を分類している。
そのうち、低所得とみなされる家は38軒、中所得は44軒、高所得は18軒だ。
米国の全世帯のほぼ20%が、年間2万5,000~4万9,900ドルの収入を得ている。
パンデミックが所得分布に影響を及ぼしたのと同様に、インフレと金利の上昇が今、多くの世帯の家計を圧迫している。
米国の世帯所得分布を100軒の家で可視化
パンデミックが経済を大きく揺るがす以前から、所得格差と富の不均衡は頻繁に話題に上ってきた。
今、上昇するインフレと金利、そして景気後退の可能性が迫るなか、こうした社会の分断が鮮明になっている。
上のビジュアライゼーションでは、米国の世帯を100軒の家が並ぶ近隣地区に置き換え、所得階層別に分類している。データは、米国国勢調査局の最新データを使用した。
近隣地区の内訳
米国の世帯所得には大きなばらつきがある。家の数が最も多いのは、米国の全世帯のほぼ20%を占める、所得2万5,000~4万9,900ドルの層だ。
各所得階層に属する世帯の割合と、それに相当する家の数を見てみよう。
仮想の近隣地区では、最も低い所得階層に属する世帯は18軒だ。この層の人々の職業は幅広いが、特に多いのは介護助手、レジ係、飲食関連の仕事だ。参考までに、現在、4人家族の貧困ラインは2万6,496ドルとなっている。
一方、この100軒からなる小さな地域では、33世帯の収入が10万ドル以上で、通常、家族の少なくとも1人が企業勤務または医療職に就いている。
米国の中間層
米国の中間層は、過去50年間で縮小し、中所得層に属する成人の割合は1971年の61%から2021年には50%になった。
3人世帯を基準に、年間世帯所得による経済階層の内訳を見てみよう(注:米国の平均世帯人数は2.6人):
上流階級:156,000ドル超
中間層:52,000~156,000ドル
下流階級:52,000ドル未満
これらの定義や条件は、メインの住宅ビジュアライゼーションで使っている区分と完全には一致しないものの、かなり近い。
100軒の家が並ぶ近隣地区では、低所得とみなされる家が38軒、高所得が18軒だ。一方、世帯所得が5万~14万9,900ドルの中間層に当たる家は44軒ある。
所得分布の大きな傾向
パンデミックは世界各地の賃金と所得に極めて深刻な影響を及ぼし、米国も例外ではなかった。
世帯所得の中央値は2019年から2020年にかけて2.9%減少し、6万7,500ドルとなった。減少したのは2014年以来初めてだ。さらに、年間を通じてフルタイムで働いた人の数は、およそ1,370万人減少した。
とはいえ、より長期的な傾向を見ると、中間層とされる人々の所得中央値は、過去50年間で50%上昇している。1970年と2020年の各経済階層の所得中央値を見てみよう。
米国では景気後退が起こる可能性が極めて高く、さらにインフレの上昇によって日用品の価格が上がるなか、多くの米国世帯で家計がさらに圧迫され、所得にも影響が及ぶとみられる。

