最新の『グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書』によると、ジェンダー・パリティ(男女平等)の達成までにはほぼ100年かかる見込みです。
賃金のような広く知られた分野以外にも、意外な格差がいくつかあります。
それには、サイクリング、読書、そして心臓と腎臓の治療が含まれます。
男女平等はまだまだ遠い目標です。あまりに遠いため、本記事を読んでいる人の多くは、生きている間にそれが実現するのを目にすることはないでしょう。これは世界経済フォーラムの「グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書2020」が示す厳しい結論です。
同報告書では、教育へのアクセスから企業経営への参画に至るまで、政治・経済・社会の指標を分析しています。しかし、運動から読書まで、そのほかの様々な分野にも男女格差は存在します。ここでは、意外な例を5つご紹介します。
1. サイクリング
女性は男性に比べて、自転車で通勤する傾向が低いと、運動アプリStravaが公表したデータが示しています。
世界全体では、日々の通勤で自転車に乗る可能性は男性が女性より6.7%高くなっています。米国ではその差は男性に有利な17.4%、英国では12%です。女性サイクリストが多数派を占める先進国を探すなら、デンマークに目を向ける必要があります。
デンマークは「世界で最も自転車に優しい国」と呼ばれることが多く、同国では自転車における男女格差が逆転しています。女性は男性より24.4%高い割合で、自転車で通勤しています。
2. 心臓の健康
女性は心臓発作のリスクが不均衡に高いことが、英国心臓財団(英国のチャリティ団体)によって示されています。英国では、この病気が男性の問題と見なされることが多いため、女性は心臓発作の「あらゆる段階」で男性より不利な扱いを受けています。それにもかかわらず、英国では冠動脈性心疾患で死亡する女性の数が乳がんによる死亡者数の2倍にのぼります。
最新のエビデンスから患者の体験談に至るまで同団体が調べたところ、女性は本症状について医療機関への受診が遅れがちであり、それが生存率の低下につながりかねないこと、初期診断を誤られる可能性が50%高いこと、そして標準的な治療を受けにくいことがわかりました。喫煙や高血圧など、心疾患の危険因子も女性にとって致死性が高くなることが多いとされています。
3. 腎臓治療
慢性腎臓病の影響を受ける女性は多いにもかかわらず、腎代替療法(KRT)を受ける男性は女性より多くなっています。これは、ERA-EDTA登録機構の結論の一つによるものです。同機構は腎臓疾患の治療および療法に関するデータを収集・監視する欧州の団体です。
同登録機構のデータは9か国から得られたもので、1965年から2015年の期間にKRTを受けた230,378人の患者を追跡し、研究者チームが分析しました。「1960年代以降、ERA-EDTA登録機構に報告されているKRTプログラムの開始以来、KRTを受けた女性は男性より少なくなっています。KRTを開始し受けている男女間の相対的な差は、過去50年間にわたり、調査対象のすべての国で一貫しています」と研究者たちは結論づけています。
4. 読書
女性は一般的に男性より多くの本を読んでいますと、米国の約9,000人の成人を対象としたYouGovの調査で明らかになりました。
年間に読む本の冊数を尋ねたところ、年間50冊以上読むと答えた男性はわずか2%で、女性の9%と比べて少ない結果でした。
反対に、男性が優勢な項目もあります。書籍をまったく読まないと答えた男性は14%で、女性の10%より多くなっています。
