ロイターの調査によると、日本企業の4分の3には女性の上級幹部がおらず、大多数の企業が管理職に占める女性の割合は10%未満と回答した。安倍晋三首相の「ウーマノミクス」推進には険しい道のりが続いていることが浮き彫りになった。
女性に輝いてほしいと語る安倍首相は、より多くの女性を労働力に加え、指導的な役職に登用する必要性を訴えてきた。上場企業の女性上級幹部の割合を2020年までに10%に引き上げ、管理職に占める女性の割合を30%に高めることを目指している。
東京の医科大学をめぐる調査で、同校が子どもを産んだ後にキャリアを断念する女性が多すぎると考え、女性受験者の入試得点を何年にもわたって引き下げていたことが先月明らかになり、日本では女性差別が再び議論の的となっている。
8月29日から9月10日に実施されたロイター企業調査によると、管理職に占める女性の割合が10%以上だと回答できた日本企業は、わずか10社に1社だった。
企業の4分の3ではその割合が10%未満で、15%の企業には女性管理職が一人もいなかった。
また、日本企業は女性より男性を高い割合で採用する傾向があることも調査で分かった。
今年、新卒者を採用した企業のうち43%では、採用された男性が応募者全体の半数を超えた。一方、採用された女性が応募者の半数を超えた企業は、わずか20%だった。
採用数は少ないものの、ほぼすべての企業が、性別を理由に差別しないことを採用方針としていると回答した。建設や金属加工などの業界の企業は、女性の応募者が少ないと述べた。
企業の上級職に就く女性を増やすには、女性がキャリアを追求しやすい環境を日本で整える必要があると、一部の回答者は述べた。
「出産後も女性が働き続けられる制度をつくり、性別にかかわらず有能な人材を育成すれば、人数は自然に増える」と、サービス企業の管理職が調査に回答した。
企業は、日経リサーチがロイターの委託で実施した調査に匿名で回答した。調査対象となった大手・中堅の非金融企業482社のうち、215~251社が女性の労働参加に関する質問に回答した。
ジェンダー平等に関して、日本は他の主要工業国に大きく後れを取り、世界経済フォーラムの最新の「世界男女格差報告書」では144カ国中114位だった。
日本では労働力に加わる女性が増えているが、その多くはパートタイム労働者だ。OECDのデータによると、2016年に働いていた日本人女性は約66%で、2000年の56.7%から増加した。
