大学がジェンダー不平等に取り組むための10のステップ

Three women graduating from university gender equality
Embed activities into teaching programmes, research projects and staff workloads to ensure that work on gender equality is recognised and valued.Image: Unsplash/Leon Wu
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  • Times Higher Educationの報告書は、進展が見られる一方で、教員や指導的地位に就く女性の割合が依然として低いことを明らかにした。

  • 体系的なジェンダー不平等に取り組む10の方法には、包括的な方針とアプローチ、女性に焦点を当てた取り組み、各機関でより多くの専門家や提唱者を巻き込むことが含まれる。

  • 女性が教育における平等を求めて闘い続けるなか、大学での進展を加速させるために取り組むべきことがある。

大学のジェンダー平等に向けた進展には称賛すべき点が多い一方、大幅な改善が必要な分野もある。

Times Higher Education(THE)の報告書「ジェンダー平等:世界の大学の取り組み状況—第2部」は、ユネスコ・ラテンアメリカ・カリブ地域高等教育国際研究所との協力で公表された。同報告書によると、世界ではジェンダー平等指標に関する実績データを報告する大学が増えており、特にアジアでその増加が顕著だ。また、教職員にジェンダー平等に関する研修を行い、既存または新規の学術プログラムや研究プロジェクトにジェンダーの視点を取り入れる大学も増えている。女性研究者の影響力を高める取り組みを強化し、キャンパスの外でもジェンダー平等を提唱している。

しかし、高等教育の学生の半数以上を占めているにもかかわらず、女性は依然として講師や研究者、特に指導的地位において少数派だ。どの地域でも、大学は女性の進捗や成功を測定するより、女性に機会を提供し支援することに重点を置く傾向がある。また、ほとんどの大学は、女性の活躍を支える方針やサービスについて、関連する根拠を示すことができない。これは、2022年3月に公表された、ジェンダー平等に関する第1回THE/ユネスコ・IESALC報告書で明らかになった。一定の規範が表向きは整っていても、必ずしも各機関で実施されているとは限らないことがうかがえる。

大学におけるジェンダー平等の実現

すぐに解決できる方法はないが、高等教育機関は進展を加速させるために、さらに取り組むことができる。ジェンダー不平等に対処するため、報告書が大学に提言する10の方法を紹介する。

ジェンダー不平等に取り組む包括的なアプローチを策定する

大きな進展を実現するには、上級幹部の支援を得た長期的なビジョン、公式に定められ実施される価値観と規則、そして部局レベルのジェンダー平等施策を担う専任の職員または部署が必要だ。ジェンダー平等施策を実施する各学部、センター、部門の間で、定期的に情報を共有することも徹底しよう。

大学コミュニティ全体を巻き込む

あらゆるジェンダーの学生、職員、教員を集め、 ジェンダーに基づく偏見の事例を特定し、解決策を考える。教育 プログラムや研究プロジェクト、職員の業務にこうした活動を組み込み、ジェンダー 平等に向けた取り組みが認識され、評価されるようにする。

「STEM分野の女性」への注目にとどまらない

学術界のジェンダー平等を改善する議論では、STEM分野の女性を増やすことに焦点が当たりがちだ。しかし、すべてのSTEM分野で学生に占める女性の割合が 低いわけではない。例えば、生命科学では女性学生が男性学生を上回る。一方、心理学や教育学など「ケア」に関わる多くの分野では、男性学生の割合が低い。ジェンダー平等施策の対象を適切に定めるため、より細分化した専攻分野ごとに傾向を調べよう。 男性学生の割合が低いことは、ジェンダー平等施策の対象を適切に定めるうえで考慮すべきだ。一部の専攻分野で男性学生の割合が低いことは、 女性と男性の双方に 影響を及ぼすため、見過ごしてはならない。

女性の進捗と成功に焦点を当てた取り組みをさらに導入する

女子学生や女性職員の受け入れを改善することは重要だが、それだけでは不十分だ。 大学は、女性と男性の 成功率や成果も追跡する必要がある。これらのデータを定期的に見直し、 女性の 成果を改善するための、根拠に基づく意思決定に活用することが極めて重要だ。世界の大学の86%が、女性の出願、合格、入学の各割合を体系的に測定・追跡していると回答した一方、卒業率を追跡し、その格差解消に向けた計画を立てていると回答した大学は69%にとどまった。これは、THEインパクトランキング2022のSDG 5(ジェンダー平等)に参加した938機関のデータに基づく。THE インパクトランキング2022のSDG 5(ジェンダー平等)。

国内の方針や法律の枠を超える

過去10年間に、ほとんどの国でジェンダー平等に関する法的枠組みが改善し、こうした規制は差別やハラスメントを防ぐための基本的な 一線を定めるうえで役立っている。だが、ジェンダー平等を前進させ、組織内の文化を変えるには、大学はさらに高い目標を掲げ、独自の内部規則 や方針を策定すべきだ。そうすれば、 ジェンダー平等に関する自らの課題に、より的確に対処できる。 方針やサービスを広く周知し、実施する

ジェンダー平等に関する方針やサービスは、大学コミュニティに

知られ、大学全体で実施されて初めて意味を持つ。方針やサービスの詳細は、一般の人々が機関に その取り組みに対する説明責任を求められるよう、できれば一般にも 公開すべきだ。SDG 5インパクトランキングに参加した大学の多くは、女性への差別を禁じる方針や、女性の進学機会を提供する制度など、ジェンダー平等に寄与するさまざまな方針やサービスがあると回答した。しかし、こうした取り組みを裏付ける関連資料を提出できた大学の割合は、いずれの項目でも50%を下回った。 ジェンダー平等に関する方針を定期的に見直す 既存の方針は少なくとも5年ごとに検証し、必要に応じて、

変化する傾向や地域の状況、最善の実践を反映するよう更新する。

抵抗にひるまない 変化を起こすのは容易ではなく、新たな取り組みや方針への抵抗は

避けられない。早い段階でそれを受け入れ、課題をどう乗り越えるかに集中しよう。ラテンアメリカ地域でジェンダー平等に取り組む先進機関として私たちが特定した、メキシコのグアダラハラ大学では、一部の取り組みが当初抵抗に遭ったものの、やがて組織内や学生の間で文化が変わり始めた。

ジェンダー別データを定期的に収集・分析する 特定の機関におけるジェンダー平等の状況を正確に把握するには、 データを用いる必要がある。

THEの

インパクト指標は、定期的に収集・分析し、進捗の測定と報告に使う データの出発点として有用だ。高等教育以外の分野にいるジェンダー平等の専門家と連携するそのために、ジェンダー 不平等を測定または解消する最善の方法について話し合うことが考えられる。同じ分野の内外を問わず他業界と協力すれば、どこにある知識でも、最先端で革新的な知見を活用できる。また、すでに確立された手法を一から構築するために時間を費やす可能性も低くなる。 ジェンダー格差について、世界経済フォーラムはどのような取り組みをしているのか?

大学がジェンダー不平等に取り組む10のステップ

Times Higher Educationの報告書によると、大学では女性が依然として少数派です。大学がジェンダー平等を進めるための10の方法を紹介します。 大学 ジェンダー平等 10の方法

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