父親休暇は、女性への暴力や少女の性的搾取とどのような関係があるのでしょうか。想像以上に大きな関係があることが分かっています。
早い段階から子どもの世話や育児に関わる父親は、十代の少女に対価を払って性行為を求める可能性が低く、子どもやパートナーに対して暴力的に振る舞う可能性も低いと、ジェンダー平等の第一人者であるマルコス・ナシメントは述べています。
「研究によると、男性が早い段階から父親としてより深く関わり、出産前の教室に参加し、出産の場に立ち会い、子どもが生まれた後も関わるほど、父親が子どもに対して抱く責任感と思いやりを育むことにより、性的搾取や女性への暴力からの保護となり得ることが示されています」とナシメントは述べています。ナシメントは、リオデジャネイロの研究機関であるオズワルド・クルス財団の研究者です。
彼は、ジェンダー平等を掲げる慈善団体Promundoが、2009年と2010年にリオデジャネイロを含むブラジルの4都市で実施した調査に言及しています。この調査では、十代の若者への性的搾取に対する男性と女性の見解が検討されました。
「ブラジルの一部の研究では、父親として子育てに関わっている父親ほど、15歳から17歳の少女に対価を払って性行為を求めることに強い嫌悪感を抱き、子どもを性的に搾取する他の男性に対して強い拒否感を示し、この問題における強力な擁護者となり得ることが示されています」とナシメントは述べています。ナシメントは心理学者であり、Promundoの元代表でもあります。
それでも、男性や十代の男子がより積極的に父親として関われるよう後押しする新たな政策や、全国的な教育プログラムを実施している政府はほとんどありません。
重要な取り組みの一つは、父親休暇を拡充することです。「男性に父親として関わってほしいのであれば、男性が父親として関われるよう支える公共政策の変更なしには実現できません。その中には、父親休暇に関する公共政策の変更も含まれます」とナシメントは述べています。
2014年に国際労働機関(ILO)が発表した報告書によると、調査対象となった167か国のうち78か国が、父親休暇を法的に保障する権利を定めています。
しかし、ほとんどの国では父親休暇はわずか1日から6日間にとどまり、一部の国では設けられていません。また、特に無給の場合、男性による取得率は低いとILOは指摘しています。
例えばブラジルの父親休暇は5日間、アルゼンチンは2日間です。チリ、イタリア、ポルトガルのみが父親休暇を義務化しており、一方、スウェーデン、アイスランド、ノルウェーなど一部の国では、父親専用で他方に移転できない休暇が提供されていると、 ILOは指摘しています。
企業は、新米の父親に対する政府の休暇給付を補完したり、少なくとも2週間の有給の父親休暇を提供したりすることで、重要な役割を果たすことができると活動家は述べています。
「父親のための休暇は、子育てを分担することの重要性を認める上で不可欠な一歩であり、家庭、職場、そして社会全体における子どもの幸福とジェンダー平等を促進する重要な手段です」とは、グローバルな父親運動であるMencareが2015年6月に発表した報告書の一節です。
世界中の公衆衛生プログラムも、子どもの出産時に父親を含めるための取り組みを強化するとともに、出産前の教室や診療所を男性にとってより受け入れやすいものにする必要があると、活動家は述べています。
「出産は今もなお女性だけの場であり、特に男性がほぼ締め出されている農村部では顕著です」とナシメントは述べています。
本記事は、 トムソン・ロイター財団との協力により掲載されています。掲載は世界経済フォーラムによる見解の支持を意味するものではありません。
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執筆者:ボゴタを拠点とするアナスタシア・モロニーは、トムソン・ロイター財団の中南米・カリブ海地域特派員です。
写真:イングランド南部ブライトンの海辺を歩く男性と子ども。REUTERS/Luke MacGregor
