「ガラスの壁」を打ち破る女性起業家たち

Oluwatosin Olaseinde, founder of Money Africa & Ladda, with her work colleague Onyinyechi Anozie at her home in Lagos, Nigeria on 4 February 2021.
Women often face "glass walls" that make it difficult for them to enter more profitable occupations.Image: Thomson Reuters Foundation/Nengi Nelson
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  • 新型コロナウイルス感染症により、有給の仕事を離れる女性の割合は男性より高くなった。

  • しかし今、女性起業家は従来男性が中心だった職業に進出し、障壁を打ち破っている。

  • 多くの国で、無意識の偏見や社会規範、さらには法律によって、女性はいまだに制約を受けている。

  • 不平等が固定化しないようにするには、高等教育や職場での訓練へのアクセス改善、法改正、そして男性の親族や仲間からの支援が必要だ。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックがもたらした影響が不均衡だったことは否定できない。女性は男性より高い割合で有給の仕事を離れ、子どもや病人の世話を担うなど、より大きな影響を受けた。紛争から気候変動まで、複数の危機が課題を深刻化させ、とりわけ開発途上国の経済に大きな打撃を与えている。

しかし女性たちは力を発揮し、始まったばかりの経済回復で重要な役割を担っている。従来「男性専用」だった職業分野にも進出し、障壁を打ち破っている。女性たちは革新を起こし、起業家としてテクノロジーを取り入れ、レジリエンスを高めている。

ウガンダのカンパラで木工事業を営むシャロン・トゥムシイメが、この「従来とは異なる」仕事に進むきっかけとなったのは、娘のために遊び小屋が必要になったことだった。当時勤めていた運送会社から余ったパレットをもらい、大工に組み立てを依頼した。家具の注文に満たされていない需要があると気づき、5年前に自ら事業を始めた。

苦労もあったが、現在では、より持続可能な供給元から木材を調達する取り組みを主導している。早い時期にビジネスネットワークに加わったこと、家族の支えがあったこと、そして子どもたちを平等に育てた両親から自信を得たことが成功につながったという。事業拡大に必要な資金を得にくいことを嘆き、3Dプリンターなどの設備への投資を検討している。

トゥムシイメのような女性たちは、職業の男女分離に取り組むことで女性の機会を広げられることを示している。世界銀行の分析によると、男性が中心の職業分野に進出した女性は、従来の分野にとどまる女性と比べ、平均利益が67 %高い。

それでも世界各地の女性は、より収益性の高い分野への進出を阻む「ガラスの壁」に直面することが多い。無意識の偏見や社会規範、資金面の制約、法律が女性の足かせとなっている。新たな「女性・ビジネス・法律」報告書の調査対象となった190の経済圏のうち86では、法律により女性の就業が何らかの形で制限されている。

高等教育へのアクセス、職務経験や訓練を通じて従来男性中心だった職業分野に触れる機会、そして男性の親族や仲間からの支援は、女性が障壁を打ち破る助けとなる。既存の不平等が固定化しないようにするため、法改正も重要だ。この点では進展が見られる。過去1年間に、バーレーンとベトナムは女性の雇用に関する法的制限をすべて撤廃した。ベナンは女性の工業職への就業制限を撤廃し、パキスタンは女性の夜間労働に関する制限を取り除いた。

パンデミックによって加速したデジタル変革は、女性の経済的エンパワーメントに大きな可能性をもたらす分野でもある。デジタル技術は情報や訓練へのアクセス、支援ネットワークの構築、金融包摂の促進に役立つ一方、大きなデジタル・ジェンダー格差が妨げとなる可能性がある。女性は男性より携帯電話を所有する割合が10%低く、モバイルインターネットを利用する割合も23%低い。

先日ナイジェリアを訪問した際、若者を21世紀の仕事に備えさせる地方政府の取り組みの一環として、デジタルスキルの研修を受けている女性たちに会った。こうした取り組みに女性が確実に参加できるようにしなければならない。技術の変化により、世界で最大3億6,500万人分の新たな雇用が生まれる可能性があるが、その60%は現在男性が中心の分野、特にSTEM(科学、技術、工学、数学)に生まれる。携帯電話やコンピューター、インターネットなどのデジタル技術を平等に利用できれば、女性は新たな事業を始め、新しい市場を開拓し、より良い仕事を見つけやすくなる。

職業選択を支え、デジタル変革に女性を包摂することは、女性を復興の中心に据える全体的な取り組みの中で、具体的な行動を起こせる分野のうちの二つにすぎない。パンデミックが明らかにしたように、質の高い保育サービスを提供すれば女性は有給の仕事に参加でき、社会保障制度を利用できれば、ショックによって貧困に陥るのを防げる。政策立案に役立てるため、根拠となるデータを充実させる必要がある。測定できないものは管理できないからだ。世界銀行の新しいジェンダー・データ・ポータルは、より良いデータによって見えなかったものを可視化し、行動を促せることを示す一例だ。

世界の女性の労働参加率はわずか50%強で、男性の80%に比べて低い。女性は正規雇用に就く割合が低く、事業を拡大したり、キャリアを進展させたりする機会も少ない。働いても、女性の賃金は男性より低い。最近の世帯調査データは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、こうしたジェンダー格差が拡大していることを示唆している。

各国が危機から立ち直る中、女性が願いを実現し続けられるよう、平等を加速させる改革を後回しにしてはならない。回復を遂げ、環境に配慮した、レジリエントで包摂的な開発を実現するには、男女が対等なパートナーとして共に取り組む必要がある。

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