社会的連帯経済は、倫理的で価値観に基づいた経済発展へのアプローチです。
2023年4月、国連は持続可能な開発目標(SDGs)の達成において、この分野が重要であることを認めました。
世界中の若者が、社会的で持続可能な経済を築いていることを示す9つの方法をご紹介します。それは私たち全員の利益のためです。
2023年4月、国連総会(UNGA)は、「グローバル・ゴール」としても知られる17の持続可能な開発目標(SDGs)の推進を通じて、長期的な持続可能な開発のための社会的連帯経済を促進する決議を採択しました。
これは、社会的連帯経済に携わる人々にとって画期的な瞬間でした。社会的連帯経済は、人々と地球の福祉を優先する、倫理的で価値観に基づいた経済発展へのアプローチです。国連決議において社会経済が正式に認められたのはこれが初めてであり、2023年のシュワブ財団およびグローバル・アライアンス年次サミットの主要テーマにもなりました。
この決議を受けて、世界中の若者は草の根運動を皮切りに、国内および国際的な規模で新たなプロジェクトやパートナーシップを立ち上げたり、それらに貢献したりして、この分野において自分たちの声が確実に届くようにしています。
これらの若者たちの使命は明快です。社会的連帯経済を、自分たちの世代が共に成長するための青写真へと転換することです。
若者がこのビジョンを現実のものとしている9つの方法をご紹介します。
信頼:基盤を築く
公的機関への信頼を再構築することは、前向きな行動のための重要な優先課題であり、基盤でもあります。CAP-2030は「Children in All Policies(すべての政策に子どもを)」の略称で、主要対象国において、政府、省庁、学術界、市民社会、その他のステークホルダーがリードし、あらゆる分野で子どものための行動に向けた連携を構築するグローバル運動です。UNICEF、ザ・ランセット、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)との協力のもと、同組織は若者が気候変動、意思決定のためのデータ、人種差別と差別、有害な商業マーケティングなど、組織の活動全般に関して意見や助言を提供できるグローバルな若者諮問委員会を結成しました。
研究:問題を理解する
世代間の研究を促進するため、Catalyst 2030、SDG戦略ハブ、世界資源研究所、その他の組織が手を取り合い、Catalysing Research Instituteの設立を支援しています。同研究所では、若者がコンピュータサイエンス、環境科学、社会科学、政治学などの分野で互いに貢献し、協力することができます。
結集:強固なコミュニティを築く
多様なステークホルダーの参加は、現実世界に影響を与えるうえで不可欠であり、若者は特に学習と能力開発の分野で、その存在感を着実に高めています。この目的のために、LearningPlanetは、Learning Planet InstituteとUNESCOが設立した連携組織で、教育の未来を再設計するため、160以上の国々から300を超える組織を結集してきました。若者の声と主体性を高めるため、同組織はユース・フェローズ・プログラムを開発しました。これには世界中で250人以上の若者が参加し、人々と地球の発展に向けた重点分野で行動しています。同組織の主要会議であるLearningPlanet Festivalは若者によって共同運営されており、若者は同フェスティバルのプログラムの50%の設計も担っています。
規範化:ESG原則を強化する
社会的連帯経済の重要な側面の一つは、持続可能性と収益性のバランスを図ることです。ここにおいて、若者は環境・社会・ガバナンス(ESG)の枠組みを将来の経済の青写真に導入し、実施することが不可欠だと考えています。ティーンエイジャーを含む若者がESGに関する能力を高められるよう支援するため、Junior Achievement、Data Values Project、ACT NOWなどの世界的組織が、ESGスクールおよびさまざまな国連機関にわたるその活動を支援しています。ESGの知識とツールは、すべての若者がアクセスできて利用可能なものとされるべきであり、同組織はワークショップ、会議、コンペティションを通じてこの目標の実現に取り組んでいます。
強化:包括的なリソースを提供する
現実世界の課題への若者の関与を妨げる最大の障壁の一つは、メンターシップやその他のリソースへのアクセスが不足していることです。これに対応するため、国連訓練調査研究所(UNITAR)は、そのDivision for Prosperity、ITS Foundation、KIDsforSDGsとともに、ユース・アンバサダー・プログラムを共同企画しました。これは若者が起業のアイデアを練るための、10週間にわたる学習・能力開発の支援プログラムで、50時間を超えるコンテンツと、参加者が利用できる20のオープンソース・リソースが提供されています。社会的連帯経済に関わる分野では、教育と研究、社会サービス、環境保護の提供など、特定の支援が行われています。
策定:実行可能な青写真を設計する
社会的連帯経済の将来を強化するための新たなアイデアや概念を共同で創出するプロセスを経て、若者は自らの青写真を策定することができます。目的を自ら引き受けるこの行動は、長期的な影響に向けた確かな次のステップです。これを支援するため、Joint SDG Fundは、若者が1,000を超えるパートナーシップにまたがる230の共同プログラムに貢献するよう推薦しており、実務を通じて学ぶ経験によって次世代を支援しています。さらに、同基金のユース・コーナーは議論のためのグローバルなプラットフォームを構築し、持続可能な開発のための青写真を設計するために若者が積極的に関わる条件を整えてきました。
方向づけ:拡張性に備える
若者は野心的で勇敢です。現実世界で違いを生み出すには、解決策が拡張可能である必要があることを理解しています。世界経済フォーラムのGlobal Alliance for Social Entrepreneurshipは、公共部門と民間部門のリーダーを集め、社会経済の可能性を引き出すことを目的としており、100を超える会員による、世代間の社会的・経済的発展に焦点を当てた新たな取り組みを立ち上げる力を通じて、若者の課題を大きく前進させてきました。世界で最もダイナミックかつ回復力のある社会イノベーション・エコシステムの一つとして、同アライアンスは、若い社会起業家が影響力を拡大することを支援する上で重要な役割を果たしています。
省察:関連性を追求する
長期的な発展を成功させるには、青写真が世界情勢の変化と常に整合しているよう、活発な対話と議論が必要です。このニーズを受け、若者主導のForum of the Futureは、UNEPおよびUN ECOSOCを含む5つの国際機関の支援を確保し、経済、科学、国際主義、持続可能性、法律などの分野でテーマ別のサブフォーラムを開催しています。
動員:集団行動を推進する
最後のステップは、若者が自らの活動がもたらした貢献を実感できるようにすることです。Global Goals Weekは、UN Foundation、UNDP、150を超えるパートナーのコミュニティに支えられ、SDGsに関する行動、啓発、説明責任の年次週間を通じて、若者が自らの代表性を見出せる機会を提供しています。若者が政策の策定や意思決定の中心に据えられるとき、信頼は回復され得ます。
社会的連帯経済の未来には、若者の積極的な関与が不可欠です。今後10年間で、より多くの若者が権力の座に就くにつれ、国連加盟国による本決議の実施を後押しすることになるでしょう。世代を超えた取り組みを通じて、私たちは地球規模のリスクの根本原因に取り組み、世界を変革することができます。
