クリーンエネルギー革命の費用を最も負担するのは誰か?

An array of solar panels are seen in Oakland, California, U.S. December 4, 2016.
Image: REUTERS/Lucy Nicholson
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クリーンで分散型のエネルギー革命が始まっている。エネルギー貯蔵と分散型太陽光発電の大幅な拡大が、その推進力となる。

地球温暖化を抑え、経済、健康、生活水準への被害を軽減するには、電力と交通の脱炭素化を大幅に進める必要がある。朗報は、コスト競争力があり、雇用を生み、経済を活性化する複数の技術が、すでに広く商業利用可能になっていることだ。また、米国の多くの州では、「分散型エネルギー資源」(DER)の導入実績が、顧客がエネルギー選択をより大きく管理できるようになれば、民間の開発事業者、顧客、投資家が費用を分担する意思があることを示している。

太陽光発電の目覚ましい成長

過去10年間、巧みに設計された奨励策が分散型太陽光発電革命の火付け役となり、消費者や電力料金を支払う人々に大幅なコスト削減と恩恵をもたらした。カリフォルニア太陽光発電イニシアティブ(CSI)の大きな成功は、その好例である。CSIは2007年に開始された、太陽光発電(PV)向けの30億ドル規模の奨励策で、民間の顧客を呼び込んだ。屋根置き太陽光発電への需要は、最終的にカリフォルニア州全域にシステムの波を広げ、電力供給を分散化した。

この市場変革プログラムによって、小規模な太陽光発電設置業者は、コスト効率の高い地域・全国規模の事業者へと成長し、「電力メーターの電力会社側」に1~20メガワット規模の発電所を建設できるようになった。この政策やその他の太陽光発電政策は、その後10年間に複数の州で導入され、米国では14.6ギガワットの太陽光発電が2016年に導入され、26万人が雇用された。(2007年の1.2 GW、およそ4万人の雇用から増加した。)総じて、カリフォルニア太陽光発電イニシアティブは、米国の電力史上、最も成功した官民連携の一つとなった。

米国における太陽光発電の成長

Image: SEIA、米国の太陽光発電の成長

その後数年間、世界各地で太陽光発電を後押しする政策が導入され、太陽光発電のコストは急速に低下した。太陽エネルギー産業協会(SEIA)によると、米国での太陽光発電の設置コストは過去10年間で60%超下落した。また、IEAによると、コストが比較的高い住宅部門でさえ、世界のPVコストは50%超下落した。

その結果、世界の太陽光発電産業は、奨励策による支援から、民間投資への依存度が高い電力会社の料金との小売市場での純粋な競争へと移行しつつある。さらに、価格低下を受け、世界各地の政策立案者は再生可能エネルギーの導入目標を引き上げ、規模の拡大を通じてコストを一段と引き下げようとしている。

Image: IEA『太陽光発電の動向 2016』

エネルギー貯蔵が成長する理由

カリフォルニア州とハワイ州では、太陽光発電で見られたのと同じ顧客の強い関心が、技術コストの低下とともに、需要家側に設置するエネルギー貯蔵でも生じている。エネルギーに関する意思決定をより大きく管理したいと考えてきた商業・産業部門の顧客は今、エネルギー貯蔵を、急速に変化する料金体系や政策によりよく対応しながらエネルギーコストを削減する自動化された手段と捉えている。

価格シグナルに応じて、企業や機関が電力を購入する時期を管理したいというニーズが高まっている。エネルギー需要の予測分析と、顧客拠点に設置する蓄電ソリューションを組み合わせれば、ピーク需要に基づく容量料金や、月々の電気料金の最大70%を占めることもある時間帯別のコストを大幅に削減できる。

蓄電の開発事業者は、こうした分散型蓄電拠点を束ねたフリート(「仮想発電所」)を構築し、系統運用者や電力会社に追加サービスを提供できる。例えば、ニューヨークの電力会社ConEdは、ブルックリン・クイーンズ地区で蓄電設備などを集約したフリートを活用し、12億ドルを投じる配電網の変電所が必要となる時期を先送りしている。分散型太陽光発電を蓄電設備と組み合わせたフリートは、新たな送電線や化石燃料を使うベースロード発電所の増設に代わるクリーンな供給力として、卸売市場に入札することもできる。実際、米国のロッキーマウンテン研究所は、蓄電が商業顧客、電力会社、系統運用者に対して、ほぼ同時に提供できる13のサービスを示した。このようにエネルギー貯蔵は、顧客がエネルギー選択を管理したいという高まる需要を、電力系統の利益につなげる。

Image: ロッキーマウンテン研究所

蓄電技術は、顧客、電力会社、系統運用者が導入コストを分担する形に特によく適している。単一のシステムから得られる個々の価値を細かく定量化し、複数の関係者に提供できるためだ。その結果、複数の当事者が資金を提供したり、系統コストの一部を負担したりする動機が生まれる。

エネルギー貯蔵分野では、顧客の関与を可能にするデジタル化を提供するソフトウェア専業企業から、プロジェクト開発事業者となる電力会社の規制対象外部門まで、新たなビジネスモデルや参入企業が現れている。さらに、エネルギー貯蔵は、交通の脱炭素化を後押しするため、電気料金の時間帯別料金や需要料金に合わせて最適化できるよう、電気自動車の充電パターンを調整することもできる。

蓄電およびDER分野の成長により、政策立案者や電力会社は、規制の枠組みを必要に応じて再設計し、新たな収益モデルを採用するとともに、分散型エネルギー資源と動的料金を軸に電力システムを計画することを迫られている。顧客は、より大きな管理権限と系統サービスへの参加を求めており、規制当局や電力会社の幹部は顧客をつなぎ留めるため、新たな規制モデルを受け入れる必要がある。そうしなければ、顧客の系統離脱と座礁資産が意図せぬ結果となる。

世界各地で配電網を更新する必要性は、電気自動車、ソフトウェア、デジタル化ソリューション、電気通信、エネルギー効率化など、技術面での大きな変化を促すだろう。太陽エネルギーと同様の成長を遂げる次の大きなソリューションは、エネルギー貯蔵だと私たちは考えている。

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