戦略アップデート:エネルギーの未来

Francesco Starace, Chief Executive Officer and General Manager, Enel, Italy, Fatih Birol, Executive Director, International Energy Agency, Paris, Kenneth A. Hersh, Co-Founder and Chairman, NGP Energy Capital Management, USA, Amin H. Nasser, President and Chief Executive Officer, Saudi Aramco, Saudi Arabia, Qiao Baoping, Chairman, China Guodian Corporation, People's Republic of China, Elena Cherney, Global Energy Editor and Canada Bureau Chief, The Wall Street Journal, Canada and Anthony Scaramucci, Assistant to the President and Director of Public Liaison at the Annual Meeting 2017 of the World Economic Forum in Davos, January 17, 2017Copyright by World Economic Forum / Jakob Polacsek
Image: JAKOB POLACSEK
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技術の進歩や気候変動に対応する各国政府の政策により、世界の石油産業は圧力にさらされている。しかし、化石燃料を見限るのはまだ早い。エネルギーの未来セッションに参加した業界専門家によると、石油需要はペースこそ鈍化するものの伸び続け、コストのじわじわとした上昇が2017年の価格上昇につながるという。

「炭化水素資源は今後何十年も私たちのそばにあり続ける」と、サウジアラムコの最高経営責任者(CEO)アミン・ナセル氏は述べ、「再生可能エネルギーがあっても、石油への投資をためらうべきではない」と付け加えた。この見解に、国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長も同調し、石油産業への投資が初めて2年連続で減少したと指摘した。石油への新たな投資がなければ、「消費と生産の間に大きな隔たり」が生じる可能性があり、その隔たりをシェールや再生可能エネルギーで埋めることはできない。

一方、米国の石油生産量はオバマ政権下で日量500万バレルから900万バレルへと急増した。2014年にOPECが価格を引き下げた際、高コストの生産者である米国を標的にしていたと、NGPエナジー・キャピタル・マネジメント会長のケネス・ハーシュ氏は述べた。しかし米国の生産者は低価格環境に適応し、業界でかつて見られなかった回復力を生み出した。「OPECは米国に挑んで敗れた」とハーシュ氏は語った。また、石油市場はもはやOPECのカルテルではないとも述べた。石油価格を引き下げた22カ国のうち、OPEC加盟国は10カ国にすぎなかったという。「私は低コストの石油・ガス生産者に強気です。」

では、再生可能エネルギーの台頭はどうだろうか。電気自動車は現在の120万台から2040年までに約1億5,000万台へと急増する見通しだが、それでも小型車部門のわずか8%にとどまる。石油産業をより大きく動かしているのは、石油化学、重量車両、エンジニアリングだ。アジアのトラックだけで、世界の石油需要の伸びの3分の1を占める。一方、インド、米国、中国では、石炭が依然としてエネルギー構成の大きな部分を占めている。

しかし中国は、化石燃料からの脱却に向けて急速にエネルギー源を多様化している。中国のエネルギー構成の3分の2超は火力発電によるものだが、その割合は毎年低下している。中国は今や、水力発電と風力発電の設備容量で世界をリードし、バイオマス、地熱、潮力発電にも投資を進めている。中国の第13次五カ年計画(最新の国家開発計画)は、エネルギー効率の向上、排出削減、グリーン開発を国家の中核的な優先課題に掲げた。さらに、中国最大級の発電事業者の一つである中国国電集団の董事長、喬保平氏によると、気候変動への対応とパリ協定の実施に対する中国政府の姿勢は「揺るぎなく、極めて確固たるもの」だという。

最も際立っているのは変化の速さだ。3年前には、中国が再生可能エネルギーの最前線に立つと予想した人はいなかったが、今やその変革を主導していると、イタリアの多国籍電力会社エネルの最高経営責任者(CEO)、フランチェスコ・スタラーチェ氏は述べた。2017年、中国のエネルギー投資の70%は再生可能エネルギーに向けられている。「新しいエネルギー源への意識を広める必要がある」と喬氏は語り、中国の14億人全員が行動を変え、エネルギー使用を減らせば、「大きな前進になる」と付け加えた。エネルギー構成を再生可能エネルギーへと転換するための世界的な協力を呼びかけ、喬氏は次のように締めくくった。「世界全体のバトンを担える国はありません。私たちは力を合わせ、それぞれが役割を果たさなければなりません。」

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