国際エネルギー機関(IEA)によると、再生可能エネルギー設備の導入量は2021年に過去最高を更新した。
原材料価格が上昇しているにもかかわらず、2022年には導入量が8%増加すると予想されている。
今年、世界の再生可能エネルギー発電容量の増加分のうち、60%を太陽光が占める見通しだ。
どうやら、再生可能エネルギーの進展を阻むものは何もないようだ。パンデミック後の遅れや原材料価格の上昇にもかかわらず、2021年には再生可能エネルギー発電容量が過去最多導入された。
国際エネルギー機関(IEA)は、2022年にもこの記録が再び更新されると予想している。その背景には少なくとも一部、ロシア産化石燃料に依存してきた国々が、ウクライナでの戦争を受けて再生可能エネルギー発電容量の拡大を急いでいることがある。
IEAによると、再生可能エネルギーの成長により、世界のクリーン発電容量は現在295ギガワットに達している。これは、世界経済フォーラムの「効果的なエネルギー転換の推進 2021」報告書が、近年のその動きを「前例のない加速」と表現したことを示している。
クリーンエネルギーへの転換が加速するなか、全体像を把握するのは難しいことがある。この4つの図表が、今日の世界における再生可能エネルギーの現状を明らかにする。
IEAによると、2021年の6%増に続き、2022年には設備容量が8%増加し、太陽光発電の急増がこれをけん引する見通しだ。ただし進展にはばらつきがあり、2021年の新規風力発電設備の導入が17%減少したものの、太陽光と水力の増加がこれを補った。
インドでは、プロジェクトが新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年に記録的な成長鈍化となった後、2021年の再生可能エネルギーの成長率は倍増した。IEAによると、ブラジルでは奨励策により屋上太陽光発電が増加し、陸上風力発電も加速した。
再生可能エネルギーの導入を後押しすることも妨げることもある政府施策の影響は、ベトナムで明らかになった。屋上太陽光発電の固定価格買取制度が終了すると、導入は大幅に鈍化した。一方、南アフリカでは事前承認済みの風力・太陽光発電プロジェクトが完成し、成長が再開した。
太陽光のコスト優位性
現在の高いエネルギー価格が続いたとしても、今後2年間、太陽光はコスト面の優位性を維持し、さらに高めるとIEAは述べている。再生可能エネルギー設備の建設に使われる原材料の価格が上昇しているにもかかわらずだ。
IEAによると、過去12か月で太陽光パネルに使われるポリシリコンの価格は4倍を超え、鉄鋼価格は50%、銅価格は70%上昇した。再生可能エネルギー全般の原材料コストは、全体で15%から25%高くなったという。
中国はいまも首位
2021年に追加された新規発電容量の46%を中国が占めた。補助金を背景に洋上風力発電容量は記録的に増加し、6倍になった。欧州では、スペイン、フランス、ポーランド、ドイツのプロジェクトを中心に、太陽光発電が成長の大半を占めた。
IEAは、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、特に欧州で再生可能エネルギー発電容量が増加すると予想している。欧州連合(EU)のガス供給量の約45%を担うロシアは、すでにブルガリア、フィンランド、ポーランドへの供給を停止している。
IEAによると、2023年までに欧州で再生可能エネルギー発電容量がさらに増えれば、現在ロシア産ガスで発電している電力のほぼすべてを代替できる可能性がある。現在の傾向が続くだけでも、再生可能エネルギーによってロシア産ガスへの依存を「大幅に」減らせるという。
太陽光が先頭を走る
2022年、世界の再生可能エネルギー発電容量の増加分の60%を太陽光が占め、世界全体の容量は300ギガワットを超える見通しだ。IEAによると、その3分の2は中国と欧州連合の政策に後押しされた大規模プロジェクトとなる。
2021年に減少した新規陸上風力発電容量も回復が見込まれる。一方、新規洋上風力発電設備の世界的な建設ペースは大幅に鈍化する見通しだ。これは、2021年に記録的な容量急増をもたらした中国の補助金が終了することを反映している。
それでも、2022年末までに中国の洋上風力発電の累積導入容量は、欧州連合と英国を合わせた容量を上回ると予想されている。
再生可能エネルギー分野で最大の存在である中国の動向は、世界全体の数値に影響する。IEAによると、中国の新規プロジェクト数が減るため、2022年に世界で追加される水力発電容量は40%減少する。
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