新たな国際エネルギー機関(IEA)の報告書によると、技術の共有と協力の不足が、世界の気候目標達成を脅かしている。
報告書は、状況を改善するための25の提言をまとめた。その中には、風力や太陽光などの低炭素電力を国境を越えて取引できるよう、国境をまたぐ大規模な電力網を拡充することが含まれる。
また、すべての新車をゼロエミッション車とする共通の期限を各国が合意すべきだとし、乗用車とバンは2035年、大型車は2040年を提案している。
各国間で新技術を共有・開発する協力が不足しているため、排出量削減と気温上昇の抑制に向けた世界的な取り組みが脅かされていると、国際エネルギー機関(IEA)は火曜日に発表した報告書で述べた。
米国や欧州諸国など世界の主要経済国は、世界の気温上昇を摂氏2度を十分に下回る水準に抑えることを目指し、2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロを目指している。その実現には、エネルギー生産、輸送、食料生産に大きな変革が必要となる。
「国際協力を通じて、誰にとっても移行をより迅速に、より低コストで、より容易に進められます」と、IEAのファティ・ビロル事務局長は、火曜日に国際再生可能エネルギー機関(IRENA)および国連気候変動ハイレベル・チャンピオンとともに発表した初の「ブレークスルー・アジェンダ」報告書に添えた声明で述べた。
「この協力がなければ、排出実質ゼロへの移行ははるかに困難になり、数十年遅れる可能性もあります」と同氏は述べた。
報告書は、協力を大幅に強化する必要があるとし、風力や太陽光などの低炭素電力を国境を越えて取引できるよう、大規模な越境電力網を拡充することなど、25の提言を示した。
また、電気自動車など、すべての新車をゼロエミッション車とする共通の期限を各国が合意すべきだとし、乗用車とバンは2035年、大型車は2040年を提案した。
「これにより産業界に明確なシグナルが送られ、規模の経済が拡大してコスト削減も加速し、すべての国にとって移行がより手頃になります」と報告書は述べた。
各国はまた、低炭素鋼の生産量を、現在の100万トン未満から2030年までに1億トン超へ増やす取り組みを進めるべきだと報告書は述べた。
この報告書は、行動の足並みをそろえ、世界の温室効果ガス排出量の約60%を占める5つの主要分野(電力、道路輸送、鉄鋼、水素、農業)で技術投資を拡大するため、昨年スコットランドのグラスゴーで開かれたCOP気候会議で各国首脳から要請された。


