米国全土でガソリン価格が過去最高水準に達しています。
JPMorganによると、全米平均価格は夏の終わりまでに1ガロン当たり6ドルに達する可能性があり、現在の価格から1ドル上昇することになります。
米国エネルギー情報局(EIA)によると、ガソリン価格には4つの要因が大きく影響しています。
ガソリン価格を左右する要因とは?
米国全土で、ガソリン価格が記録的な高値に達するなか、最近はその価格が大きな話題となっています。
全米平均価格は現在、1ガロン当たり5.00ドルですが、JPMorganの推計によると、夏の終わりまでにこの価格は1ガロン当たり6ドルに上昇する可能性があります。
給油所で何が起きているのかを理解するには、まずガソリン価格に影響する主な要因を知ることが重要です。
米国エネルギー情報局(EIA)のデータを用いたこの図は、ガソリン価格に影響する主な構成要素と、それぞれの要因が価格に与える割合を示しています。
ガソリン価格に影響する4つの主な要因
EIAによると、ガソリン価格に影響する主な要因は次の4つです。
原油価格(54%)
精製コスト(14%)
税金(16%)
流通・マーケティングコスト(16%)
給油にかかる費用の半分以上は、原油価格の影響を受けます。一方、給油所での価格の残りは、精製コスト、マーケティング・流通コスト、税金にほぼ均等に分かれています。
それぞれの要因を詳しく見ていきましょう。
原油価格
最も大きな影響を及ぼす要因は原油のコストで、主に国際的な需給によって決まります。
世界最大の産油国であるにもかかわらず、米国は原油の純輸入国であり、その大半をカナダ、メキシコ、サウジアラビアから輸入しています。米国は輸入に依存しているため、国内のガソリン価格は世界の原油市場から大きな影響を受けます。
地政学的な要因は数多く原油市場に影響しますが、最大級の影響力を持つのが、サウジアラビアが主導する石油輸出国機構(OPEC)です。
1960年に設立されたOPECは、世界の石油市場における米国の支配に対抗するために創設されました。OPECは加盟13カ国の生産目標を設定しており、歴史的に、原油価格はOPECの生産量の変化と連動してきました。現在、OPEC加盟国は国際取引される石油の約60%を供給しています。
精製コスト
消費者が利用できるようにするには、原油をガソリンに精製する必要があるため、精製コストはガソリン価格に反映されます。
米国には全国に数百の製油所があります。国内最大の製油所は、サウジアラビア企業サウジアラムコが所有し、607,000バレルの原油を1日当たり処理しています。
精製コストは、使用する原油の種類や製油所で利用できる処理技術、地域ごとのガソリンに関する要件など、さまざまな要因によって異なります。
概して、米国の精製能力は石油需要に追いついていません。パンデミックの間に複数の製油所が閉鎖されましたが、新型コロナウイルス感染症の流行前から、米国の精製能力は需要を下回っていました。驚くべきことに、国内では1977年以来、新しい製油所は一つも建設されていません。
税金
米国では、税金もガソリン価格を決める重要な役割を果たしています。
全米のガソリン税は平均で1ガロン当たり0.57ドルですが、正確な額は州によって異なります。ガソリン税が最も高い上位5州を見てみましょう。
ガソリン税が高い州では通常、税収の上乗せ分をインフラや地域交通の改善に充てています。例えばイリノイ州は、450億ドルのインフラ計画の一環として、2019年にガソリン税を倍増させました。
ガソリン税が最も高いカリフォルニア州では、今年7月に税率が引き上げられる見込みで、ガソリン価格は1ガロン当たり約3セント上昇すると予想されています。
流通・マーケティングコスト
最後に、流通・マーケティングコストもガソリン価格に影響します。
通常、ガソリンは製油所から地域のターミナルまでパイプラインで輸送されます。その後、市場の要件や地方自治体の基準を満たすよう、さらに処理されます。
その後、ガソリンスタンドが最終製品を消費者に販売します。ガソリンスタンドの運営コストはさまざまで、シェブロンのような有名ブランドの製油会社が所有・運営する店舗もあれば、独立系事業者が所有する小規模な店舗もあります。
大手ブランドは多くの広告を出しています。Morning Consultによると、シェブロン、BP PLC、Exxon Mobil Corp.、Royal Dutch Shell PLCは、2020年6月1日から2021年8月31日までの間に、米国でテレビ広告を44,495回超放映しました。
ロシア・ウクライナ紛争は米国のガソリン価格にどう影響するのか?
米国がロシアから輸入する石油はごく一部にすぎないのに、なぜロシア・ウクライナ紛争が米国の価格に影響しているのでしょうか。
石油は世界の商品市場で売買されているからです。各国がロシア産石油に制裁を科すと、世界の供給が逼迫し、最終的に価格が上昇しました。
この供給ショックによって価格はしばらく高止まりする可能性があります。ただし、最近のデータの推移から可能性が高まりつつある米国の景気後退が起きれば、状況は変わるかもしれません。
世界経済フォーラムは、気候変動の抑制に向けたエネルギー転換をどのように推進しているのでしょうか?
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