電気自動車(EV)充電施設の最適な設置場所を決めるのは複雑だ。交通の流れや利用者の需要に加え、電力網の要件も考慮しなければならない。
これまでの取り組みの大半は、こうした要素のいずれか一つに焦点を当ててきたが、新たなコンピューターモデルは最適な妥協点を探る。
このモデルは、電力網に過度な負担をかけずに、充電ステーションにどれほどの出力を持たせられるかを示す。
このモデルを開発したチームは、米国ノースカロライナ州でのEV充電インフラ整備について、政府当局者や電力事業者と協議している。
新たな計算モデルは、電気自動車の充電施設を設置する最適な場所の特定に役立つ。
またこのモデルは、地域の電力網に過度な負担をかけずに、電気自動車(EV)充電ステーションにどれほどの出力を持たせられるかも示す。
「最終的には、このモデルを活用して、EV充電インフラの整備に関する意思決定に役立てられると考えています。地元の通勤者を支援するプロジェクトから、州間高速道路を利用する人々に対応する充電施設まで、さまざまなレベルで活用できます」と、ノースカロライナ州立大学産業・システム工学科の助教で、この研究に関する論文の責任著者であるレイラ・ハジババイ氏は述べる。同論文は『Computer-Aided Civil and Infrastructure Engineering』に掲載された。
充電施設の最適な設置場所を特定するのは複雑なプロセスだ。交通の流れや利用者の需要に加え、地域の電力インフラの要件も考慮しなければならない。つまり、人々はどこで利用するのか。そして電力網はそれを支えられるのか。
世界経済フォーラムは、より安全でクリーンかつ包摂的な交通システムをどのように推進しているのか?
世界経済フォーラムのモビリティの未来を形作るプラットフォームは、航空宇宙・ドローン、自動車・新しいモビリティ、航空旅行・観光、サプライチェーン・輸送の4業界に取り組んでいる。モビリティの未来を安全でクリーンかつ包摂的なものにすることを目指す。
「クリーン・スカイズ・フォー・トゥモロー連合」を通じ、100社を超える企業が協力し、2030年までに世界の航空業界で持続可能な航空燃料の割合を10%にすることを目指している。
フォーラムはユニセフと連携し、大手海運会社、航空会社、物流企業とともに、COVAXが世界の脆弱な地域社会に10億回分を超える新型コロナウイルス感染症ワクチンを届けるのを支援するための憲章を策定した。
ロード・フレイト・ゼロ・プロジェクトとP4G・ゼロエミッション連合は、ゼロエミッション貨物輸送への移行を加速する根拠、コスト、機会を示す成果をもたらした。
「Medicine from the Sky」イニシアチブは、ドローンを使ったワクチン配送と医薬品の遠隔地への配送をインドで実施し、300件を超える試験を成功させた。
フォーラムのターゲット・トゥルー・ゼロイニシアチブは、電動飛行技術と水素飛行技術を活用し、ゼロエミッション航空の導入と拡大を加速させる取り組みを進めている。
フォーラムは、ロサンゼルス市、連邦航空局、NASAと連携し、世界各地の都市でアーバン・エア・モビリティの導入を促進するためのアーバン・スカイの原則を策定した。
フォーラムは、宇宙持続可能性評価の策定を主導し、軌道上での宇宙ミッション管理やデブリ低減に、より安全で持続可能なアプローチを促し、普及させている。
サーキュラー・カーズ・イニシアチブは、自動車のサーキュラーエコノミーに関する政策課題に情報を提供している。欧州委員会およびゼロエミッション車移行評議会の参加国から支持を得ており、現在は中国の政策ロードマップ策定への支援も要請されている。
ムービング・インディアネットワークは政策立案者と連携し、電気自動車製造政策の推進、ゼロエミッション道路貨物車の普及促進、移行に向けた資金調達に取り組んでいる。
アーバン・モビリティ・スコアカード・イニシアチブは、フォーラムのグローバル新モビリティ連合が主導し、モビリティ事業者と都市を結び付け、持続可能な都市モビリティシステムへの移行を評価する基準を設けている。
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「私たちは、電力システムに負担をかけずに最大限多くの人々にサービスを提供できるよう、計画担当者がこうした意思決定を最適化できるモデルを開発しました」とハジババイ氏は述べる。
EV充電施設の展開方法については多くの研究が行われてきたが、これまでの取り組みの大半は、電力システムにとって最適な場所、または交通の観点から最適な場所に施設を設置することに焦点を当てていたと研究者らは明らかにした。
「電力と交通の両方に取り組んだ研究はほとんどありません」とハジババイ氏は述べる。「電力システムと交通システムの両方を検討した研究も、利用者の意思決定を考慮していませんでした。利用者はどこで車を充電したいのか。どのような移動計画があるのか。
「電力システムの観点から最適な充電施設の場所は、交通システムの観点から最適な場所とは異なることがよくあります。また、利用者にとって最適な場所は、さらに別の選択肢となることがよくあります。私たちのモデルは、電力システム、交通システム、利用者の意思決定を考慮し、最適な妥協点を見つけます。」
モデルの電力システム部分は、配電網の制約、つまり電力潮流、電圧、電流などを考慮する。モデル全体の交通部分は、旅行者の数、移動時に利用する経路、そして車両が再充電を必要とするまでに走行できる距離を考慮する。利用者の意思決定を考慮するため、モデルは利用者の移動時間を最小限に抑えられる場所を特定しようとする。
「車を充電するためにわざわざ遠回りしたくない人は多いので、モデルではその点も考慮しています」とハジババイ氏は述べる。
研究者らは現在、ノースカロライナ州でのEV充電インフラ整備にモデルを役立てるため、州および地方自治体の当局者や電力事業者と協議している。


