要点
IEEFAの新たな報告書は、中国をクリーンエネルギー投資の世界的リーダーとして位置づけている。同国は世界各地の再生可能エネルギー事業に440億ドルを投じた。
クリーンエネルギー投資:中国発
中国は再生可能エネルギー分野で、今も止まることのない勢いを見せている。エネルギー経済・金融分析研究所(IEEFA)が発表した新たな報告書は、再生可能エネルギー発電の国際的な基盤づくりで世界をリードしようとする中国の取り組みを詳しく分析している。報告書によると、2017年の中国のクリーンエネルギー事業への投資総額は440億ドルを超え、2016年の320億ドルから大幅に増加した。
報告書の筆頭著者であるIEEFAのエネルギー金融研究ディレクター、ティム・バックリーによると、米国がパリ協定から離脱すると決めたことは、中国がクリーンエネルギー投資で存在感を高める重要な契機となった。「中国は、米国のパリ協定離脱で生じた気候変動対策のリーダーシップの空白を必ずしも埋めようとしているわけではない。しかし、太陽光発電、電気自動車、蓄電池など急成長する分野で優位に立つため、技術面で主導権を握り、資金力を提供することには大きな意欲を示すだろう。」
推進されるクリーンエネルギー投資
再生可能エネルギーへの取り組みは目覚ましいものの、中国は化石燃料との関係を完全に断ち切ったわけではない。同国は膨大なエネルギー需要の一部を賄うため、今も石炭に依存している。それでも、水力、風力、太陽光、バイオエネルギーなど、さまざまな再生可能エネルギーを取り入れるなかで、同国のエネルギー構成は化石燃料以外へと急速に広がっている。

中国はここ数十年で著しい成長を遂げ、工業大国となった。一方で、危険な水準の汚染で知られるようになった。近年、中国政府はこの流れを変えるため大きく前進し、排出規制を守らなかった工場の40%を閉鎖する措置まで講じた。
専門家は国際エネルギー機関(IEA)の予測として、中国の石炭依存は今後も低下し、世界各地でのクリーンエネルギー投資は拡大を続けると見ている。世界各国が再生可能エネルギーの導入をさらに進めるなか、再生可能エネルギー革命を主導する存在を目指すなら、米国は大きく遅れを取り戻す必要がある。


