この新たなブレークスルーで二酸化炭素を燃料に変えられるのか?

Various test tubes and glass beakers.
Researchers at MIT have found a way to fix poor performance in converting carbon dioxide to fuel.Image: Unsplash/ Hans Reniers
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  • 二酸化炭素を燃料やその他の製品に転換する試みは、これまで大部分が成功していない。

  • こうしたプロセスは、温室効果ガス排出量を大幅に削減できると予測されている。

  • 今回、MITの研究者らは、こうした転換システムの性能が低い主な原因を特定し、定量化してモデル化した。

  • さらに、今後これをうまく転換するための解決策も提示している。

研究者が二酸化炭素を燃料やその他の製品に化学的に転換する方法を見つけられれば、温室効果ガス排出量を大幅に削減できるかもしれない。しかし、研究室では有望に見えた多くのプロセスが、発電所やその他の排出源での利用に適した規模に拡大すると、期待どおりの性能を示していない。

MITの研究者らは、二酸化炭素を燃料やその他の有用な化学物質に変える化学プロセスを制限しがちな問題を特定した。Image: ヴァラナシ研究室

今回、MITの研究者らは、こうした転換システムの性能が低い主な原因を特定し、定量化してモデル化した。原因は、転換を触媒する電極のすぐ近くで二酸化炭素ガスが局所的に枯渇することだった。研究チームによると、特定の間隔で電流を断続的にオン・オフするだけで問題を緩和できる。そうすることで、電極付近のガス濃度が必要な水準まで回復する時間を確保できる。

電気化学的な二酸化炭素転換システムに用いるさまざまな材料や設計の開発を促進する可能性があるこの研究成果は、本日、学術誌Langmuirに掲載された。論文の著者は、MITの博士研究員アルバロ・モレノ・ソト、大学院生ジャック・レイク、機械工学教授のクリパ・ヴァラナシである。

CO2転換に伴う課題

「二酸化炭素の削減は、私たちの時代における重要な課題の一つだと思います」とヴァラナシは語る。この分野の研究の多くは、ガスを地下深くの貯留層に送り込むか、石灰岩のような不活性固体に変える炭素回収・貯留に焦点を当ててきた。一方、有望な別の方法は、ガスをメタンやエタノールなどの他の炭素化合物に転換して燃料として使うことや、有用なポリマーの前駆体となるエチレンに転換することだ。

こうした転換には、電気化学、熱触媒、光熱、光化学など、いくつかの方法がある。「どの方法にも問題や課題があります」とヴァラナシは言う。熱を利用するプロセスには非常に高い温度が必要で、高付加価値の化学製品をあまり生み出さない。また、光を利用するプロセスにも同様の課題があるという。「効率は常に重要な課題です。」

研究チームは電気化学的な方法に着目し、「より炭素数の多い生成物」を得ることを目指している。炭素原子をより多く含む化合物は、重量または体積当たりのエネルギー量が大きいため、より付加価値の高い燃料となる傾向がある。こうした反応における最大の課題は、同時に起こり得る競合反応、特に水分子が酸素と水素に分解する反応を抑えることだ。

二酸化炭素を溶かした液体電解質の流れが、電荷を帯びた金属触媒表面を通過すると反応が起きる。しかし、二酸化炭素が転換されると、電解質の流れの中に二酸化炭素がほぼ使い尽くされた領域が残る。そのため、この枯渇領域では代わりに水分解反応が進む。研究者らによると、この望ましくない反応はエネルギーを消費し、転換プロセス全体の効率を大きく低下させる。

「この課題に取り組むグループは複数あり、さまざまな触媒も存在します」とヴァラナシは言う。「いずれの場合も、水素の同時生成がボトルネックになると思います。」

研究チームが見いだした枯渇への対処法の一つは、パルス方式だ。電圧を切って反応を止め、二酸化炭素が枯渇領域に再び拡散して利用可能な濃度に戻る時間を与えてから、反応を再開するというサイクルである。

研究者らによると、有望な触媒材料を見つけても、枯渇の影響を観察できるほど長く実験室での試験を行わないグループが多く、そのためシステムの規模拡大に苦労してきた。また、触媒付近の二酸化炭素濃度が生成物を決める。そのため、枯渇は生成物の組成も変化させ、プロセスの信頼性を損なう可能性がある。「産業規模で稼働するシステムを作るには、長期間にわたって運転できなければなりません」とヴァラナシは語る。「そして、プロセスの効率や信頼性を低下させるこのような影響をなくす必要があります。」

二酸化炭素の枯渇を理解する

研究チームは銅を含む3種類の触媒材料を調べた。「枯渇の影響を理解し、定量化できるようにすることに重点を置きました」とレイクは言う。その過程で、システムの電解質のpH値、つまり酸性度の指標の変化を測定し、転換プロセスの進行中に効率を監視する、簡便で信頼性の高い方法を開発できた。

試験では、反応生成物の特性評価に、より高度な分析ツールを用いた。気体生成物の分析にはガスクロマトグラフィーを、システムの液体生成物の特性評価には核磁気共鳴法を用いた。しかし分析の結果、運転中に電極付近の電解質のpHを簡単に測定するだけで、反応の進行に伴う効率を十分に把握できることが示された。

反応をリアルタイムで簡単に監視できれば、最終的には機械学習の手法で最適化したシステムにつながる可能性がある。連続的なフィードバックを通じて、目的化合物の生成速度を制御できるとモレノ・ソトは述べる。

プロセスの仕組みが理解され、定量化されたことで、二酸化炭素の枯渇を緩和する別の方法も開発できる可能性があり、研究者らの手法を使えば簡単に検証できるという。

この研究は、「触媒材料が何であっても」このような電極触媒システムでは「この問題の影響を受ける」ことを示しているとレイクは言う。さらに、開発したモデルを用いれば、材料全体の効率を正確に評価するためにどの時間幅を調べる必要があるか、また効果を最大化するにはシステムをどのように運転すべきかを特定できる。

この研究は、MITエネルギー・イニシアチブを通じてシェルの支援を受けた。

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