太陽光発電でエネルギー自給を実現できる?知っておきたいこと

A person installing solar panels on a roof.
Solar is one way for countries to achieve 'energy independence'.Image: Unsplash/Bill Mead
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  • EcoWatchによると、ロシアのエネルギー輸出に対する制裁を受け、「エネルギー自給」への関心が急速に高まっています。

  • 調査によれば、太陽光発電などの再生可能エネルギーへの移行が、エネルギー自給を実現する最善の方法です。

  • ただし、太陽光発電は米国のすべての住宅所有者にとって解決策になるわけではありません。立地、規模、料金制度が障害となる場合があります。

ウクライナでの戦争に関するニュースを毎時間更新していた人も、受動的に情報を耳にしていた人も、何らかの形で影響を感じていることでしょう。ロシアによるウクライナ侵攻は、世界各地で政治、経済、人道の危機を引き起こしました。各国の政策担当者はロシアのエネルギー輸出に対する制裁を強化し、こうした供給源から完全に脱却する方法を探り始めています。

戦争を受け、米国では国全体でも個人レベルでも、「エネルギー自給」の検索が急増しました。海外の戦争がもたらした市場への影響を政府に軽減してほしいと求める人がいる一方、家庭のエネルギー需要を満たすために、政府が管理する資源への依存をどう減らせるか考える人もいます。

エネルギー自給を実現する方法について話を進める前に、ひとつお伝えしたいことがあります。多くの人が命を懸けて戦っているなかで、家計の苦しさを訴えるのは気が引けるかもしれません。しかし戦時下では、経済を揺るがす大きな貿易上の決定を、賛同できるかどうかにかかわらず各国の指導者が下しています。自分や家族にとって最善の選択をするために変化を求めてもかまいません。

米国はエネルギー輸入をどの程度ロシアに依存しているのでしょうか?

ロシアは世界最大の石油輸出国であり、原油の輸出では世界第2位、石油と天然ガスの生産ではともに世界第3位です。1そのため、世界各国がロシアからの輸入を打ち切っていることは非常に大きな意味を持ちます。多くの国が電力網の稼働にロシアのエネルギーを頼っているからです。参考までに、ロシアは現在、欧州連合(EU)のガス需要の40%を供給しています。2

米国民にとっての「朗報」は、もちろん化石燃料の燃焼が環境にとってひどく有害であることから、あえて「朗報」とかぎ括弧でくくっていますが、米国が過去10年間、エネルギー生産の多くの面で世界をリードし、原油輸入のうちロシアへの依存はわずか8%にとどまっていることです。3、4現在、米国はエネルギーの純輸出国であり、消費する量より多くのエネルギーを生産しています。

米国は今も石油供給のおよそ半分を海外に頼っています。Image: EcoWatch/米国エネルギー情報局

米国エネルギー情報局(EIA)によると、米国は今も石油供給のおよそ半分を海外に頼っています。6また、ここで扱っているのは有限の資源だということも忘れてはいけません。供給が減り続けると価格は上昇します。多くの人が、ほとんどの州でガソリン価格が1ガロン当たり平均4ドルを超えるなか、給油するたびにその影響を感じています。7

ロシア・ウクライナ戦争とそれに続く世界市場の混乱は、国家としても個人としても、最も基本的な需要を満たすために、変動の激しい市場で海外の不安定な資源に依然として頼っていることを思い起こさせるかもしれません。

もっと良い方法があるはずです。そして実際にあります。それがエネルギー自給です。

エネルギー自給とは何でしょうか?

簡単に言えば、エネルギー自給とは、エネルギーを他者に頼らないことです。技術的な意味では、先に述べたように米国は輸入する量より多くのエネルギーを輸出しているため、現在はエネルギー自給を達成しています。しかし、常にそうだったわけではなく、絶えず変化する世界市場のなかで、この状態が続くかどうかは分かりません。上のEIAのグラフを見ても、2021年6月に輸入が再び増加し始め、傾向がまた反転したことが分かります。8

米国は国家としてエネルギー自給を実現するため、化石燃料の生産を大幅に増やしました。しかし、石油生産量が過去最高に近い水準にある今も、私たちは過去最高に近い価格で石油を買い続けています。9しかも、その責任をウラジーミル・プーチンや新型コロナウイルスのパンデミックのような市場を混乱させる要因だけに負わせることはできません。世界の石油価格は2015年と2017年にも、1バレル当たり約70ドルの高値を記録しているからです。10つまり、米国がこれほど多くのエネルギーを生産していても、市場は依然として混乱し、石油輸出国機構(OPEC)の手に委ねられているのです。

これでは、エネルギー自給とは言い難いのではないでしょうか?

ホワイトハウスで起きることを自分で制御するのは難しくても、自宅で起きることなら、より大きく自分でコントロールできます。太陽光、水力、風力などの再生可能エネルギーで自家発電すれば、地域の電力会社への依存を減らし、あるいは完全になくすことができます。

太陽光発電でエネルギー自給を実現する方法

数多くの研究から、再生可能エネルギーへの移行がエネルギー自給を実現する最善の方法だと示されています。例えば、電気自動車が道路上のガソリン車に取って代わるたびに、年間約6バレルの石油を節約でき、ヒートポンプを利用すれば天然ガスの必要量を減らせます。11

発電に関しては、水力、風力、太陽光が最も現実的な選択肢です。議会では天然ガスと石油の需要を減らすためのクリーンエネルギー政策や気候変動対策の法案が議論されており、長期的な解決策が検討されています。その一方で、政府は米国民が自らクリーンエネルギーに切り替えるよう促す取り組みを進めています。

エネルギー自給を実現するためにできること

再生可能エネルギーにはいくつかの種類がありますが、その多くは一般的な住宅所有者にとって現実的ではありません。この記事を読んだからといって、裏庭に風力タービンを設置しようと駆け出す人はいないでしょう。しかし、住宅所有者がエネルギー自給を実現する一般的な方法として、太陽光パネルの設置があります。

ここでは、はっきりさせておく必要があります。オフグリッド型の太陽光発電システム(農村部では一般的)を設置しない限り、電力会社との接続を完全に断つことはできません。

多くの太陽光発電システムは家庭で必要とする量を超える電力を生み出すため、地域によっては、自治体が太陽光発電システムの電力網への接続を義務付けています。エネルギーは流動するものであり、家庭で直接使われていないときには、行き先が必要です。電力会社がネットメータリング制度を導入していれば、供給した電力に対して報酬を受け取るか、クレジットを得ることができ、電気料金の節約や太陽光パネルの費用の一部補填につながります。

クリーンエネルギーを自家発電し、太陽光発電の優遇措置を活用できるのは魅力的ですが、それだけで厳密な意味でのエネルギー自給が実現するわけではありません。太陽光パネルが発電していないとき(夜間や激しい嵐の最中など)は、電力網からの電気に依然として頼ることになります。ただし、太陽光パネルがない場合より依存度は大幅に下がります。

真のエネルギー自給に近づくには、太陽光発電システムが生み出す余剰電力を蓄える手段が必要です。そこで役立つのがエネルギー貯蔵です。

家庭用エネルギー貯蔵の重要性

エネルギー貯蔵システムがあれば、パネルが生み出す余剰電力をすべて太陽光発電用蓄電池に蓄えられます。パネルが発電していないときは蓄電池の電力を使えるため、家庭への電力供給を電力網に頼らずに済みます。

天候が悪いときや、太陽光パネルが太陽の光を利用できない夜間に、太陽光発電の蓄電システムが役立つことは広く知られています。しかし、太陽光発電に理想的な天候であっても、蓄電池が重要であることはあまり知られていません。地域の電力網が停止すると、太陽光発電システムも停止します。余剰電力を送る先がなくなり、停電の復旧作業を行う技術者に危険が及ぶおそれがあるためです。

簡単に言えば、太陽光パネルのシステムと蓄電池を併用することが、完全なオフグリッド化をせずにエネルギー自給を実現する最も近道です。

そうすれば、有限なエネルギー供給や変動の激しいエネルギー市場への依存を避けられるだけでなく、毎月の支出をより適切に管理できます。近隣住民の電気料金が市場に応じて上下するなか、自宅の電気代はおおむね一定に保たれます。

太陽光発電は米国のエネルギー自給の真の未来なのでしょうか?

ここまで太陽光発電の利点を語ってきましたが、米国のエネルギー自給を実現する答えとなるには、太陽光発電にはまだ長い道のりがあると聞けば、驚くかもしれません。太陽光だけで国のエネルギーをすべて賄うことはできず、太陽光パネルの製造に使う材料を考慮すると、ほかの供給上の課題もあります。しかし、太陽光を風力や水力と組み合わせれば、米国のエネルギー自給につながる可能性があります。

個人レベルでは太陽光発電ははるかに現実的な解決策ですが、残念ながら、すべての住宅所有者にとって答えになるわけではありません。効果的な太陽光発電システムを設置するには、屋根に一定の広さがあり、一定の状態を保ち、特定の方向を向いている必要があります。条件を満たさない場合は、地上設置型の太陽光発電設備を設置する方法もありますが、それも敷地の広さやパネルが受けられる直射日光の量によります。

太陽光発電は、天候だけでなく立地にも大きく左右されます。州や市に太陽光発電を後押しする政策がなければ、売電時の料金が高かったり、電力の買い取り価格が低かったりして、太陽光発電を導入するメリットが小さくなる場合があります。
とはいえ、試してみなければ分かりません。家庭でエネルギー自給を真に実現する唯一の方法は、自分でエネルギーをつくり、蓄えることです。それが最終的な目標なら、地域の太陽光発電会社に相談し、太陽光パネルの設置が自宅に適しているか確認することをおすすめします。

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