グローバルサウスのクリーンエネルギー革命を後押しする3つの注目すべき資金調達トレンド

Three wind turbines on a hill against a blue sky: There is a $1.7 trillion investment need in clean energy in the Global South
There is a $1.7 trillion investment need in clean energy in the Global SouthImage: Unsplash/Tim Foster
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  • 分散型エネルギーシステムがグローバルサウスを変革しています。従量課金や屋上リースといった革新的なモデルにより、再生可能エネルギーがより利用しやすくなっています。

  • インパクト投資とクラウドソーシングが、クリーンエネルギーの資金不足を補い、持続可能なプロジェクトへの参加を広く可能にしています。

  • カーボンファイナンスと気候関連債務スワップが重要な資金を引き出し、各国が経済成長を促進しながら気候目標を達成できるようにします。

グローバルサウスはエネルギー転換の重要な局面を迎え、早急な対応が求められる課題に直面しています。世界人口の3分の2が暮らす一方で、これらの地域が占める割合はわずか世界の発電量の18%にとどまります。

憂慮すべきことに、6億5,000万人がエネルギー貧困に陥っており、その大半は新興市場と発展途上経済に暮らしています。この格差はサハラ以南のアフリカで特に顕著で、1人当たりのエネルギー消費量は20~30ギガジュールと、1860年代のフランスやドイツに匹敵します。

この状況を受け、あらゆる場所で信頼性が高く、手頃でクリーンな電力へのアクセスを拡大するため、連携した取り組みが求められています。ネットゼロの未来を実現するには、年間推定1兆7,000億ドルのクリーンエネルギー投資がグローバルサウスで必要です。

しかし、現在クリーンエネルギー投資のうちこれらの地域に流れているのはわずか15%です。持続可能なアフリカのシナリオを実現するには、電力部門で年間1,200億ドル超が必要で、その50%は再生可能エネルギー発電だけに充てられます。

こうした目標の達成に向け、世界経済フォーラムのクリーンエネルギー投資動員ネットワークは、新興市場と発展途上経済において、実践ガイドを作成しました。100を超える資金調達メカニズムとリスク軽減ツールを収録し、新興国・発展途上国のクリーンエネルギー資金不足の縮小に成果を上げています。

分散型エネルギー供給モデルの台頭

各国が増大するエネルギー需要と気候変動に同時に向き合うなか、グローバルサウスのエネルギー情勢は変化しています。従来の大規模発電プロジェクトから、太陽光パネル、風力タービン、ミニグリッドなどの分散型再生可能エネルギーシステムへの明確な移行が始まっています。

こうした小規模システムは通常、初期投資が少なく、より迅速に導入できます。

いま、革新的なモデルが注目を集めています。従量課金モデルでは、消費者は一括で前払いする代わりに、エネルギーサービスの料金を段階的に支払えます。通常、こうしたモデルではモバイル決済システムを活用し、使用量に応じた電力量を購入するために、少額の支払いを複数回に分けて行えるようにしています。

注目すべき例として、アフリカでM-KOPAやD-lightなどの企業が展開する従量課金型の太陽光発電システムがあります。これらの取り組みは、無理のない分割払いを通じて、送電網に接続されていない世帯数百万戸に手頃な太陽光エネルギーを届けてきました。

太陽光パネルの屋上リースなど、柔軟なエネルギーサービス契約も、再生可能エネルギーをより利用しやすくします。Solarise Africaはこのモデルの一例です。南アフリカ有数の先進的なプラスチックリサイクル施設の一つに、ピーク出力1.3メガワットのエネルギーをサービスとして提供し、30%のコスト削減を実現しました。

また、従量課金型などのエネルギーサービス契約は、企業と環境に大きなメリットをもたらします。こうした契約により、断熱や電動モビリティなどの省エネ改善や再生可能エネルギープロジェクトへの投資に伴う初期費用の壁がなくなります。

このモデルでは、電力会社が設備の初期費用を負担し、顧客の光熱費に定額料金を上乗せして、時間をかけて投資を回収します。この仕組みは、資金繰りを改善しながら財務リスクを軽減し、省エネ技術や再生可能エネルギーソリューションの導入を促進することで、温室効果ガス排出量の大幅な削減につながります。

国際水管理研究所(IWMI)はこのモデルを実践しています。同研究所は、インドの太陽光発電式灌漑システムで従量課金型モデルを試験導入しました。このモデルでは、外部投資家が太陽光ポンプの設置費用を負担し、農家はディーゼル燃料の節約分を充てて、時間をかけて費用を返済します。

ただし、こうしたモデルでは通常、信用力が比較的低い事業体が関わるため、財務リスクを効果的に管理するには、信用補完と収益源の多様化が必要です。

インパクト投資の役割の拡大

インパクト投資は、エネルギー転換に必要な新技術やビジネスモデルの発展に重要な役割を果たします。経済的リターンと環境へのプラスの影響をもたらすプロジェクトに資金を振り向けることで、特にグローバルサウスにおけるクリーンエネルギーソリューションの資金不足を補えます。

インパクト投資に関心のある個人も、クラウドソーシング・プラットフォームを通じて参加できます。Ecoligoはこのモデルの一例です。クラウド投資プラットフォームを使い、新興市場の再生可能エネルギープロジェクトに資金を提供しています。たとえば、ケニアの花農園に設置するピーク出力66キロワットの太陽光発電設備は、54人の投資家からわずか6日間で資金を集め、Ecoligoが調達を成功させました。

このモデルは再生可能エネルギーへの投資を幅広い人々に開き、従来の資金調達が難しい地域で、太陽光発電プロジェクトの資金不足を補います。

新興国ではエネルギー革命が起きている。知っておくべきことは以下の通り。
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気候関連モデル

カーボンファイナンスは、炭素排出に金銭的価値を付与する仕組みとして登場しました。これにより企業は、温室効果ガスを削減するプロジェクトからカーボンクレジットを購入できます。

このアプローチは、新興市場や発展途上国の持続可能なエネルギープロジェクトに不可欠な資金を提供し、投資家にとって財務的に実行可能で魅力的なものにします。

国際炭素市場や気候基金を活用することで、政府は持続可能なエネルギー計画を実施し、官民連携を促進できます。これにより経済成長を推進し、気候目標の達成につなげます。

その例が、ルワンダのギガワット・グローバル太陽光発電所です。出力8.5メガワットのこの太陽光発電所は、カーボンクレジットを販売してカーボンファイナンスを活用しました。これにより初期投資費用の一部を相殺し、投資家にとっての魅力を高めました。

債務スワップも、気候への配慮と結び付くことが増えている資金調達手段です。債務スワップとは、主権国家や事業体が債務の一部を、通常は気候変動の緩和や適応に関わる特定の環境活動を実施する約束に置き換える金融取り決めです。

この仕組みは広がりを見せており、グローバルサウスの複数の国が債務軽減と気候変動対策の財政余地確保を目的に、こうしたスワップを実施しています。2023年6月、エジプト政府はドイツと5,400万ユーロの債務スワップに署名しました。

この合意により、エジプトは再生可能エネルギーをより円滑に統合できるよう、送電網の改修にこれらの資金を充てることができました。これには、2つの変電所の建設と、アムネトおよびレッドシー・ウィンドファームという2つの出力500メガワットの風力発電所を国内送電網に接続することが含まれます。

こうした革新的な資金調達メカニズムを振り返り、持続可能な開発を促進し、気候変動に対処する可能性を認識しましょう。それは、すべての人にとって、より強靱で公平な未来への道を開きます。

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