まもなく、あなた自身がパスワードになる理由

まもなく、あなた自身がパスワードになる理由
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パスワードにはうんざりです。この記事を投稿するために必要なパスワードを探して、つい先ほどあちこちを探し回らなければなりませんでした。さまざまなウェブサイトで管理しなければならない別々のIDが、100個以上あるようです。飛行機の予約やコンサートのチケット購入のたびに、新たな人格を作り、その本人確認に使うパスワードを考え出すことになる場合がよくあります。

あまりに面倒なので、 パスワード管理プログラム を使って、安全で真にランダムなパスワードを提案してもらい、それらを管理してもらうようになりました。もちろん、そのプログラムのパスワードを忘れたり、さらに悪いことに誰かに推測されたりすれば、大変なことになります。

あなたの携帯電話が鍵になる

これは広く認識されている問題なので、企業が利便性を高める方法を模索しているのも当然です。米国では、Yahooがオンデマンド型パスワード方式へ移行する計画を発表しました。この方式では、新しい使い捨てパスワードが生成され、 携帯電話にテキストメッセージで送信されます。サービスで認証が必要になるたびに、そのパスワードをYahooのサーバーにテキストメッセージで送信できます。

これによりユーザーは便利になりますが、携帯電話はほかの用途に加えて鍵の役割も担うことになります。しかし、一部のセキュリティ専門家はあまり感心していません。たとえば、多くの携帯電話では受信メッセージの本文が自動的に表示され、ロック中でもポップアップします。携帯電話のそばに5分間いるだけで、Yahooアカウントを乗っ取るのに十分な場合があります。ほんの短い間であっても、携帯電話を放置したことがない人などいるでしょうか。

では、あなたの身体はどうでしょうか。

ユーザー名とパスワードをめぐるこうした煩わしさから、多くの人が生体認証こそ解決策だと考えるようになりました。身体のうち個人を特定できる要素を認証キーとして使う方法です。

最も一般的な指紋は、ユーザー認証の手段として以前から使われてきました。 指紋を用いた入退室管理 は、ある程度うまく機能させることができますが、攻撃に成功される可能性がないわけではありません。シャーロック・ホームズが1903年に、 偽造指紋が関わる事件を解決していたと知れば、指先や親指を根拠に本当に安全を確保できるのかと疑問に思っても無理はありません。しかし、現代の生体認証セキュリティは、より高い安全性を実現しようとさらに進化しています。

Windowsのパスワードに別れを

Microsoftは、今年後半に登場予定のWindows 10に、生体認証によるパスワード機能を組み込んでいます。基本的にはログイン画面である Windows Hello コンポーネントは、ウェブカメラでユーザーの顔や虹彩を調べたり、指紋スキャナーを使ったりして、デバイスのロックを解除し、Windowsへのログオンを可能にします。またMicrosoftは、Passportサービスに組み込まれた仕組みも売り込んでいます。これは、コンピューターに正常にログオンし、本人だと認識された後、ほかのサイトでユーザーに代わって認証を行うものです。

銀行のHalifaxは、オンラインバンキングサービスでさらに一歩進んでいます。 現在、スマートリストバンドを試験中です 。その製品は Nymi と呼ばれ、装着者の心拍を読み取ります。心拍もまた生体指標の一つで、個人を特定するのに使えるリズムパターンを提供します。心拍による生体認証は、ほかの生体認証より偽造や欺瞞が難しいとされています。ただ、銀行残高を確認するときに自分の心拍がどうなるかを考えると、十分な試験が必要でしょう。

利便性をくれ、さもなくば死を

これらはすべて、認証における究極の目標、つまり安全性と利便性の両立に向けた一歩です。Microsoftのこうした取り組みは、 FIDO Alliance の活動の一環です。同アライアンスは、将来、デバイスやオンラインサービスのセキュリティへの取り組み方を改善し、安全性を高めるとともに、ユーザーの負担を減らすことを目指しています。ユーザーの負担は、手抜きや脆弱なパスワードの使用、パスワードの使い回し、そしてセキュリティ侵害につながりがちです。

パスワードのやりくりに苦労する私たちにとって朗報なのは、後から付け足そうとするのではなく、システムの設計段階から高水準のセキュリティを組み込む必要性が、いまや一段と高まっていることです。また、そのための新しく優れた方法が探求されています。たとえば、 最新のDellタブレット など、現代のデバイスには、可視画像だけでなく奥行き情報も含む画像を生成できる3Dカメラが搭載されています。こうした部品やその後継技術が広く導入されれば、まったく新しい認証方法が可能になり、それほど遠くない将来には、 笑顔が本当にパスポートになるでしょう。

この記事は The Conversationとの協力により掲載されています。 元の記事をお読みください。

この記事の掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。

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著者:ロブ・マイルズは、ハル大学のコンピューターサイエンス講師です。

画像:ベルリンで撮影されたこの写真では、コンピューター画面の前に手のシルエットが写っています。REUTERS/Pawel Kopczynski

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