トゥレット症候群に見られるチックは、脳内の特定のニューロンの喪失によって引き起こされる可能性があることを、イェール大学の研究が明らかにした。
世界中で何百万人ものトゥレット症候群患者を苦しめる症状の原因を探る手がかりとなるこの研究結果は、1月5日付のオンライン版、 米国科学アカデミー紀要に掲載された。
重症型の患者を対象とした過去の死後研究では、脳の深部にある背側線条体で、まれながら重要な種類のニューロンが減少していることが示されていた。精神医学准教授のクリストファー・ピッテンジャーが率いるチームは、これらのニューロンの喪失が症状を引き起こす可能性があるかどうかを調べた。
研究チームは、マウスの背側線条体にある、神経伝達物質アセチルコリンを使うこのまれなニューロンの約半数(付属画像では赤色)を除去した。これらのマウスは、ストレスを受けたりアンフェタミンにさらされたりするとチックに似た動きを示した。この2つの条件は、患者でもチックを誘発し得る。
一方、運動技能の学習や感覚情報の選別の問題など、トゥレット症候群に見られる他の症状には影響がなかった。研究者らによると、こうした特定のニューロンの喪失はチックを生じさせるには十分かもしれないが、トゥレット症候群に見られる他の症状を引き起こすには十分ではない可能性がある。
本記事は、 YaleNews との協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。
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著者:ビル・ハサウェイは、イェール大学の科学・医学担当アソシエイトディレクター。
画像:2011年1月7日、マサチューセッツ州ケンブリッジで、患者「H.M.」の脳スライスの展示のそばを歩く女性。ロイター/ブライアン・スナイダー。

