土星の巨大な白斑とは?

土星の巨大な白斑とは?
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20〜30年ごとに、土星の大気は惑星を一周する巨大な雷雨にかき乱され、激しい雷と大規模な雲の擾乱が発生する。木星の大赤斑になぞらえて「巨大白斑」と呼ばれるこれらの嵐の先端部は、地球ほどの大きさになることもある。中心部が穏やかで雷もない木星の斑点とは異なり、土星の斑点は中心部も活発で、長い尾がやがて惑星を取り巻く。

過去140年間に、土星ではこのような嵐が6回観測されており、赤道付近と中緯度地域で交互に発生している。直近の嵐は2010年12月に現れ、6カ月以内に惑星を一周した。嵐は通常、土星の北半球が太陽の方向へ最も傾く時期に発生する。しかし、何が引き金となるのか、また、なぜこれほどまれにしか起きないのかは、明らかになっていなかった。

今回、カリフォルニア工科大学(Caltech)の惑星科学者2人による新たな研究が、こうした嵐の原因として考えられるものを示した。この研究は4月13日、学術誌 Nature Geoscienceのオンライン先行版に掲載された。

数値モデリングを用いて、惑星科学教授のアンドリュー・インガソルと大学院生のチェン・リーは嵐の形成をシミュレーションし、惑星大気中の水分子の重さが原因となっている可能性を見いだした。水分子は、巨大ガス惑星の大気の大部分を占める水素やヘリウムに比べて重い。そのため、雨として降ると上層大気が軽くなり、対流が抑制される。

時間の経過とともに、これによって上層大気は冷えていく。しかし、やがてこの冷却の影響が対流の抑制を上回り、暖かく湿った空気が急速に上昇して雷雨を引き起こす。「上層大気は非常に低温で質量も大きいため、この冷却が次の嵐を引き起こすまでに20〜30年かかります」とインガソルは述べる。

インガソルとリーは、このメカニズムが、2004年以来、土星とその衛星を観測しているNASAの探査機カッシーニが2010年の巨大白斑について行った観測と一致することを見いだした。

研究者らはまた、木星の大気に含まれる水蒸気が土星より少ないとすれば、木星を一周する嵐がないことを説明できると提案している。特定の温度で保持できる最大量の水分を含む飽和ガスは、水素・ヘリウム大気中では、冷えるにつれて密度が最小になる段階を経るためだ。つまり、水が降水として分離するとまず密度が低下し、その後さらに冷却が進むにつれて密度が高くなる。「この最小値を通過することが対流を抑える鍵ですが、そもそも十分な水蒸気がなければなりません」とリーは述べる。

インガソルとリーは、探査機ガリレオとハッブル宇宙望遠鏡による観測から、土星にはこの密度最小値を通過するのに十分な水がある一方、木星にはないことが示されていると指摘する。現在木星へ向かっているNASAの探査機ジュノーは、2016年11月に木星の水の存在量の測定を開始する。「それは気象学だけでなく、惑星の形成についても理解を深める助けになるでしょう。巨大惑星の大気では、水は水素とヘリウムに次いで3番目に豊富な分子だと予想されているからです」とインガソルは述べる。

本記事は カリフォルニア工科大学(Caltech)との協力により公開されています。記事の掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。

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著者:キャシー・スビティルはカリフォルニア工科大学(Caltech)のライターです。

画像:NASAの探査機カッシーニが2011年2月に撮影したこの画像には、土星の北半球に発生した巨大な嵐が写っている。NASA/JPL-Caltech/宇宙科学研究所

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