スマートウェアラブルデバイスは、パンデミックへの対応に役立つ有効なツールとなり得るか?

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  • スマートウォッチや活動量計などのウェアラブルデバイスは、新型コロナウイルス感染症を示唆する生理的変化を検出できる可能性があります。

  • アプリ開発者が、ウェアラブル端末やその他のデジタル技術をこの目的にどう活用できるかを考察します。

  • たとえば電子機器メーカーのFitbitは、ウイルス検出に自社デバイスが役立つかどうかを調べるため、数千人の利用者の夜間呼吸数を分析しました。

  • ウイルス感染者と非感染者から集めた数百件の音声サンプルで学習させたスマートフォンアプリも、新型コロナウイルス感染症にかかっているかどうかを89%の確率で正確に検出できることが示されています。

スマートウォッチや活動量計などのウェアラブル技術は、ここ数年、健康状態をモニタリングする可能性に大きな関心が寄せられてきました。

パンデミックの間、こうしたウェアラブルデバイスで生理的変化を検出し、新型コロナウイルス感染症の兆候を捉えられるかどうかに注目が集まっています。これにより、早期の隔離や検査につながり、ウイルスの拡大を抑えられる可能性があります。

では、証拠は何を示しているのでしょうか。こうした技術は、パンデミックへの対応に役立つ有効なツールとなり得るのでしょうか。見ていきましょう。

呼吸数の上昇は、有用なバイオマーカーとして、新型コロナウイルス感染症の早期検出に役立つことが示されています。呼吸数は、光電容積脈波法と呼ばれる方法で推定できます。この方法では、指や手首など、接触点は1か所だけで済みます。

光電容積脈波法は、影響を受けやすいという弱点があり、周囲の光や圧力、動きなどの外的要因に左右されます。そのため、この方法で新型コロナウイルス感染症を検出しようとする研究の多くは、睡眠中の人をモニタリングすることに重点を置いています。

電子機器メーカーのFitbitは、夜間の呼吸数が感染症の検出に役立つかを調べるため、自社デバイスの数千人の利用者を対象に分析しました。症状が現れる1日前、または無症状の参加者では検査で陽性となる1日前からの7日間に、新型コロナウイルス感染症にかかった人の一部で、呼吸数の上昇が少なくとも1回測定されたことが分かりました。

症状のある感染者ではおよそ3分の1、無症状の患者では4分の1にしか検出されませんでしたが、この研究は、市販のウェアラブル端末が新型コロナウイルス感染症の可能性を非侵襲的に検出し、検査につなげる手段となり得ることを示唆しています。

別の研究では、米国ブランドWHOOPのフィットネストラッカーが新型コロナウイルス感染症のリスクを予測する可能性を調べました。感染者グループの呼吸数や心機能を示すその他の指標のデータを用いて、感染を予測するアルゴリズムを学習させました。

その後、感染者と、感染していないものの似た症状がある人を含む別のグループでモデルを検証しました。睡眠中の呼吸数に基づき、この技術は症状が現れる前の2日間に新型コロナウイルス陽性例の20%を、症状が出てから3日目までに80%を特定できました。

新型コロナウイルス感染症にかかっている人をモニタリングするためのスマート技術やウェアラブルデバイスの可能性も研究されています。Image: Unsplash/ Kamil S

最近の研究によると、手首に装着する妊孕性トラッカー「Ava」は、新型コロナウイルス感染症の症状が現れる最大2日前に生理的変化を特定できる可能性があります。このデバイスは、呼吸数、心拍数、皮膚温度、血流に加え、睡眠の量と質などの指標を測定します。

同様に、新型コロナウイルス陽性患者のデータを機械学習アルゴリズムに反映させました。検証の結果、症状が明らかになる最大2日前に陽性例の68%を検出できることが分かりました。

デジタル技術によるその他の検出方法

ウェアラブル端末に加え、デジタル技術は別の方法でも新型コロナウイルス感染症の検出に活用できる可能性があります。高品質のマイクはすでにスマートフォンなどの機器に組み込まれており、音声分析への道を開いています。

新型コロナウイルス感染症は通常、上気道や声帯に影響し、声の変化を引き起こします。感染者と非感染者から集めた数百件の音声サンプルで学習させたスマートフォンアプリは、その人がウイルスに感染しているかどうかを89%の確率で正確に検出できることが示されています。

同僚と私は、咳の音から新型コロナウイルス感染症にかかっている可能性を検出するアプリを開発しました。この技術は現在、研究段階にあります。

病状の追跡

新型コロナウイルス感染症にかかっている人をモニタリングするためのスマート技術やウェアラブルデバイスの可能性も研究されています。たとえば、ある研究チームは、感染リスクの高い自宅療養中の患者に耳内装着型デバイスを使用し、15分ごとに酸素飽和度、呼吸数、心拍数、体温を測定しました。訓練を受けたチームがデータを監視し、追加の医療ケアが必要となる可能性のある患者の特定に役立てました。

パンデミック初期には、スマートフォンを使って利用者の指先から低酸素症を検出する方法が、解決策の候補として提案されました。低酸素症とは、体組織の酸素濃度が低い状態を指し、気づかないうちに進行することがあります。重症化した新型コロナウイルス感染症患者の一部で見られます。

ウェアラブル技術は、より広い規模で新型コロナウイルス感染症の影響を把握するためにも使われています。たとえば、数万人分のFitbitデータから、パンデミック中の睡眠の変化が明らかになりました(たとえば、パンデミック初期には、一般に睡眠時間が長くなっていました)。

防御をさらに強化する

新型コロナウイルス感染症の検出を目的に試験されているウェアラブル技術などの多くは、人工知能(AI)を活用しており、特に機械学習やディープラーニングが用いられます。AIは大量のデータを詳細に分析し、身体の信号に含まれる関連パターンを特定して、対象となる健康状態を認識できます。

しかし、生体信号のパターンは患者ごとに、また同じ患者の中でも大きく変動するため、こうしたAIモデルには現実の環境で限界があるかもしれません。また、市販のウェアラブルデバイスは、感染症の症状を継続的にモニタリングする目的で特別に設計されたものではありません。そのため、技術やアルゴリズムの改善が必要となる可能性があります。

こうした課題に取り組むには、継続的な研究に加え、この目的で生体データを収集することに伴うプライバシー上の懸念を慎重に検討する必要があります。それでも、ウェアラブル端末やその他のデジタル技術は、新型コロナウイルス感染症やその他の感染症を抑え込むための防御をさらに強化する可能性があります。

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