ロシアの科学者たちは、量子コンピューターで行った実験で、時間の流れを逆転させたようだ。
この発見が、人間が使えるタイムマシンにつながる可能性は低い。しかし、物理学者チームはIBMの一般公開されている量子コンピューターを、ほんの一瞬前の状態に戻すことに成功した。研究によると水曜日に学術誌『Nature Scientific Reports』に掲載された結果は微妙なものだが、コンピューティング、量子物理学、そして時間そのものへの理解の将来に、大きな影響をもたらす可能性がある。
研究プロジェクトを率いた、モスクワ物理工科大学の量子物理学者ゴルデイ・レソヴィク氏は、大学が発表したプレスリリースで、「熱力学的時間の矢とは逆の方向に進化する状態を人工的に作り出した」と述べた。
なんてこった
レソヴィク氏のチームは、イリノイ州のアルゴンヌ国立研究所の科学者たちと協力し、単一の電子上で時間の矢を逆転させるようプログラムされた量子系を使って、何千回もの実験を行った。
何千回もの試行の結果、物理学者たちは約85%の確率で量子コンピューターを以前の状態に戻すことに成功した。ただし、それは簡略化された2量子ビット系を使った場合に限られた。さらに複雑な量子コンピューターでは、3量子ビット系はあまりにカオス的で、時間を逆転させる実験が成功したのは49%にとどまった。
量子テレポーテーションの研究が人を移送することとは無関係なのと同様、この研究を時間旅行のできる機械という考えと結びつける理由はない。むしろ科学者たちは、ソフトウェアを時間の流れに逆らって動かし、その動作を再確認することで、量子コンピューターの研究者がソフトウェアが意図どおりに動いているか確かめるのに役立つことを期待している。



