世界の労働力の5分の1以上、つまり8億人の労働者が、自動化によって職を失う可能性がある。
世界的な経営コンサルティング会社マッキンゼーが46カ国、800を超える職種を調査した報告書は、そうした憂慮すべき結論を示している。
マッキンゼーは、ロボットやプログラムが「生産性を高め、私たちの生活を向上させる」と述べる一方、それらの利用によって、人間が現在担っている業務の一部が「代替される」とも警告した。

機械の進撃
報告書によると、雇用への影響は国や産業、業務によって異なり、先進国と新興国の双方が影響を受ける。
約60%の職種で、業務の少なくとも3分の1が自動化される可能性があり、雇用主と労働者に大きな変化をもたらす。

機械オペレーター、ファストフード店員、バックオフィス職員などは、特に大きな影響を受ける可能性が高い。
一方、創造性や専門知識、人材管理を伴う仕事や、頻繁な対人交流を必要とする仕事は、緩やかに進む自動化による影響がそれほど大きくないとみられる。
庭師、配管工、子どもや高齢者の介護職なども、影響を受ける可能性は低い。マッキンゼーによると、「自動化が難しいままで、通常は賃金も高くない」ためだ。
新たな雇用

マッキンゼーは、世界で最大3億7,500万人の労働者が転職して新たなスキルを身につける必要が生じる可能性があり、そのうち最大1億人は中国だけで該当すると示唆している。
一方、米国とドイツでは労働人口の最大3分の1、日本では従業員のほぼ半数が、新たなスキルを習得するか、転職する必要がある。
しかし、歴史が示すように、技術は破壊的な変化をもたらす一方で、雇用も生み出す。マッキンゼーによると、2030年の新規雇用の8~9%は、それ以前には存在しなかった職種となる。さらに、医療やテクノロジーなど一部の分野では、雇用が大幅に増加するとみられる。
報告書は、経済成長が続き、イノベーションが進み、政府から十分な資金が投入されれば、失われる雇用を補うだけの仕事が生まれる可能性が高いと付け加えている。


