テクノロジーのガバナンスに信頼が必要な理由

The first tragedy involving a self-driving car has shaken trust in high tech.Image: REUTERS/Hannibal Hanschke
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3月18日の日曜日、アリゾナ州テンピで、自動運転車によって初めて歩行者が死亡した。

事故の状況を受け、多くの試験が中止されるなか、自動運転車の試験が行われている大半の国で、車両の安全性が急速に見直されている。この事故は、自動運転車とその安全性に対する市民の信頼を揺るがし、技術とその性能に関する主張への監視を強めた。

今回の事例で異例なのは、テクノロジーのガバナンスのプロセスと設計が、最も注目を集めている点だ。とりわけ、技術革新の促進と公共の安全確保との適切なバランスを見いだそうとする米国各州の取り組みによって、ガバナンスの役割や優先事項、トレードオフが焦点となっている。

米国の一都市でのガバナンス上の決定に対する世界各地の反響は、ガバナンスが突然信頼できるものと見なされなくなった場合、個人だけでなく、産業全体、さらにはテクノロジー全体に重大な悪影響が及ぶ可能性を示している。

事故を受け、アリゾナ州は関係企業であるウーバーによる自動運転車の試験を中止した。一方、トヨタなど他のメーカーも、自主的に自動運転車の公道試験を中止している。

自動車メーカーBMWのチーフエンジニアは、こうした都市環境で十分な安全性を確保できるほど高度なセンサーやコンピューターシステムを、現時点で備えている自動車メーカーやテクノロジー企業はないとの見解を示した。同氏は、米国での技術開発のペースに疑問を呈し、より安全で無謀さの少ない欧州の進め方を提案している。

この事故は世論も喚起し、急速に意見の二極化を招いた。道路と自動車の安全に取り組む機関のグループは、企業が「家族を知らぬ間に衝突試験用ダミーとして公道でベータテストを行う」能力を制限するため、モラトリアムを求めている。;一方で、運転ミスによって失われる多くの命は、自動運転車の利用によって理論上救われるとして、規制を緩やかにする根拠に挙げる人々もいる。特に現在検討中の米国連邦規制について、そのような主張がなされている。

ガバナンスにおけるトレードオフや設計上の欠陥に関する情報が明らかになり、各グループの立場が硬化するにつれ、この議論ではガバナンス体制への信頼が決定的な要因となる可能性が高い。アリゾナ州をはじめ各地での結論は、世界各地で自動運転車を実際に導入するうえで重要な影響を及ぼしそうだ。

信頼は通常、ガバナンス設計の中心に据えられる概念ではない。私たちは、そうあるべきだと考える。信頼を得るという考え方や、信頼に値することへの注力をガバナンスの設計プロセスや手続きに組み込めば、その設計や有効性に違いが生まれるだろうか。

ガバナンスは私たちの信頼に値するものとなり、政策立案者や社会全体から実際により大きな信頼を得られるだろうか。

新たなプロジェクトで、こうした重要な問いを探り、一連のテクノロジー・ガバナンスにおける信頼の原則を策定することを目指す。これらの原則は、ガバナンスの仕組みを設計する人々に加え、その設計と実施に参加するステークホルダーを支援する。信頼を得る、あるいは失う根本的な仕組みを考慮することで、信頼への注力が将来のガバナンス設計にどのように役立つかについて、プロジェクトを通じて理解を深めることができる。

これは、テクノロジーの市場導入を促進または妨げる方法を見つけることが本質ではない。政治や社会から信頼を得られる可能性を高めるガバナンスを設計することが目的だ。このガバナンスのもとでのリスク評価やリスク管理の決定により、市場への自由なアクセス、市場規制、あるいはテクノロジーや関連製品の禁止に至るかどうかは問わない。

現在、自動運転車がメディアの関心を集めているが、遺伝子組み換え生物(GMO)から食品照射、ナノテクノロジー、人工知能に至るまで、テクノロジー導入の歴史は、テクノロジーのガバナンスに対する信頼が極めて重要であることを示している。その信頼を得る、または失う仕組みへの理解を深めることは、規制当局、政治家、NGO、産業界、科学界など、ガバナンス設計に携わるすべてのステークホルダーにとって極めて重要であり、社会全体にとっても直接的、間接的に大きな価値がある。

詳細については、以下までお問い合わせください:ヒラリー・サトクリフ - hilary@societyinside.com - +44 (0) 7799 625 064;コンラート・フォン・カメケ - conrad@bioinnovatorseurope.org - +49 151 254 96 239

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