インドで最も著名なスーパースター、アミターブ・バッチャンが新たに結核大使に就任し、自らが結核を克服したと公表したことで、結核(TB)は最近、表舞台に姿を現しました。毎年200万人を超えるインド人が結核に苦しんでいるにもかかわらず、社会的な偏見が根強いため、こうした公の告白はまれです。先月、インドで最も人気のあるテレビ番組の一つ「Satyamev Jayate」は、結核に丸1回分の放送を割き、患者が経験した放置、制度上の遅延、薬剤耐性の拡大をめぐる衝撃的な話を通じて、この病気に前例のないほどの世論と政治の関心を集めました。
エピソード全編は こちらでご覧いただけます。結核は約20年にわたり、インドで顧みられない保健危機であり続けてきましたが、今やそうではありません。インドの前保健相は、ユニオン肺会議でインドの結核対策に向けた取り組みの再始動を呼びかけ、この状況を変えました。同相は、その取り組みについて、地域社会の参加とエンパワーメント、貧困や栄養状態といった結核の社会的側面への対応、さらに、すべての患者が無料で正確な診断と適切な治療を受けられるよう、公的部門と、広範に存在する規制の及ばない民間部門との連携を構築することに重点を置くものだと説明しました。この疾病に関するインドの新たな主導的役割は、世界各地で大きな拍手をもって迎えられました。インドが結核に包括的に取り組む姿勢は、各州で実施中の新たな戦略にすでに表れています。そこには、インドの商業の中心地ムンバイから、ビハール州の州都パトナ、さらにはナレンドラ・モディ首相の出身地であるグジャラート州メーサナに至る、革新的な官民連携モデルが含まれます。こうした戦略は有望な成果を示しており、インドの結核の診断・治療のあり方を変える可能性があります。これらのプロジェクトでは、民間医療提供者が携帯電話でコンタクトセンターに連絡して結核患者を届け出るとともに、電子バウチャーを通じて患者が無料で適切な治療を受けられるようにしています。開始からわずか数カ月で、こうした取り組みにより3,000人を超える患者が診断され、治療を開始しました。これらの革新的な戦略は、これまで報告されていなかった民間医療機関で治療を受ける結核患者を公衆衛生サービスの対象に取り込み、ケアと治療の継続状況を把握できるようにしています。こうした新たなモデルは、インドで結核を抑制するために必要な取り組みを示すものであり、患者の費用を削減し、支援と治療継続を改善し、その結果として治療成績を向上させることが期待されています。結核対策をめぐる世論の高まり、政治的な関与、革新的な解決策は、インドでの結核抑制に大きな楽観と弾みをもたらしています。掲げられている大胆なビジョンと約束が、実現に必要な支援をついに得る可能性は、ますます高まっています。これはインドの結核患者にとって、また世界の結核対策にとっても、非常に明るいニュースとなるでしょう。
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本記事は、 ビル&メリンダ・ゲイツ財団 との協力により公開されています。記事の公開は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。
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著者:プニート・デワンは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の結核担当シニア・プログラム・オフィサーです。
画像:2014年1月11日、コルカタで非政府組織が主催するキャンプで、ヒンドゥー教の巡礼者たちが検診を待つ。REUTERS/Rupak De Chowdhuri。

