スタッフへの業務割り当てや特別なタスク、プロジェクトをやり直す必要に迫られたことはありませんか?本当に手放すことにためらいを感じたり、自分でやったほうが簡単だと思ったりしますか?プロジェクトを修正、やり直し、刷新したいという誘惑に駆られ、ほかの人が帰宅した後も長時間オフィスに残ってしまうなら、委任が必要かもしれません。
調査によると、管理職の10人中9人は、委任が十分にできていません。
管理職はプロジェクトを割り当てただけで 委任したと 考えることがありますが、委任を成功させるには、単に業務を誰かに引き渡す以上のことが必要です。
「delegate(委任する)」という言葉は、ラテン語の lega, (「委ねる、託す、任命する」「代理として派遣する」の意)と、 deに由来するとされ、後者は「何か、または誰かから離れていること」と定義するのが最適です。委任とは、権限を移譲することです。上司と部下の関係において、上司は自らの権限の一部を部下に移譲、または「貸与」します。この権限を与えられた部下は、明示された目標を達成するために上司に代わって行動することを託されます。
ある企業の社長の言葉を借りれば、委任とは「成功であり、存続でもあります。委任を成功させれば、従業員は新たなスキルを身につけ、学ぶ機会を得られます。存続とは、ひとりの管理職やリーダーがすべてをこなすことはできないと認識することにほかなりません」。
委任をうまく行えば、規模の大小を問わず、あらゆる企業に大きな成果をもたらします。将来のリーダーを育てるには、権限を委譲する必要があります。従業員はスキルや経験、自信を身につけます。それでも、多くの管理職は委任に抵抗します。なぜでしょうか。(続きを読み、この記事を読むというタスクもスタッフに委任することをお忘れなく!)
委任を阻むもの
委任する権限を持つ人々は、時間がかかりすぎる、説明が多すぎる、リスクが高すぎる、あるいは不確実すぎるといった理由で、委任への抵抗を正当化することがよくあります。委任のプロセスそのものが、失敗や主導権を失うことへの恐れを呼び起こす人もいます。組織構造、文化の違い、傾聴スキルも、委任を複雑にする可能性があります。部下にもそれぞれの考えがあります。心から同意できないために、追加の責任を避けることもあります。明確な目標を伝えなかったり、プロジェクトに過度に介入したり、支援を怠ったり、正当に評価すべきときに評価を与えなかったりする管理職を経験している場合もあります。
こうした障壁を乗り越えるには時間がかかることもありますが、管理職も部下も認めるように、その見返りは計り知れません。製造部門のある管理職は、「手を離し、プロジェクトに過度に介入しないためには、大きな自制心と信頼が必要でした」と語ります。従業員は「経営陣が自分たちを信頼していると知り、成長と自信を得ています」。
信頼と責任
委任においては、信頼と責任の健全なバランスを築き、維持することが重要です。組織目標の達成には、組織内に高い信頼が不可欠です。従業員に責任を委ねることは、信頼を示す行為です。従業員を信頼すれば、より高い水準で働くよう促せるだけでなく、スキルを伸ばし、成功を経験する機会にもなります。それが組織全体の成功につながります。
委任されたプロジェクトを引き受けるうえで、それに対する説明責任を負うことも同じくらい重要です。委任された仕事がすべて輝かしい結果に終わるわけではありません。失敗は起こります。重大なミスも発生します。事実関係の調査が始まります。管理職は「何がうまくいかなかったのか」と尋ねます。
委任する側と委任される側
委任を成功させるプロセスにおいて、 適切な委任先を 選ぶことは、おそらく 最も重要なステップです。仕事量が最も少ない人や上司のすぐそばにいる人に仕事を任せればよいわけではありません。また、ある分野で部下が過去に成功したからといって、別の分野でも成功するとは限りません。管理職は、プロジェクトに必要なスキルのレベルと、従業員のスキルや関心を照らし合わせる必要があります。
参加型マネジメントでは、プロジェクトの意思決定プロセスに従業員が加わることを奨励します。部下が率直に意見を述べ、アイデアを共有するなら、健全な委任が育まれている兆候といえます。
ある医療分野の人材採用担当マネジャーから、前任の管理職のもとではほとんど自由や裁量を与えられていなかった3人の従業員を引き継いだ話を聞きました。彼女は今、彼らがより大きな責任を担い、リスクを取れるよう、少しずつ育成しています。従業員が新たな責任を果たして成功するには、管理職が資材、時間、財源などのリソースを提供しなければなりません。管理職は目に見える支援者となり、人間関係の構築やネットワークの形成を助け、社内外で精神的な支えを提供する必要があります。
うまく委任するには
委任は、より広範で継続的な効果的マネジメントのプロセスの一部です。調査によれば、以下の手順を踏むことで、委任の成功につながります。
プロジェクトを定義する。 プロジェクトの目標、つまり達成すべきことを明確にします。
担当者を特定する。 プロジェクトと従業員双方の成功を確実にするため、従業員のスキルレベルや関心などを考慮します。
プロジェクトについて話し合う。 プロジェクトについて話し合い、アイデアに耳を傾け、理解をもって聴きます。双方が、何を期待されているのか、またプロジェクトがどのように評価されるのかを正確に把握している必要があります。
進捗を確認する。過度に介入したいという誘惑に抵抗しましょう。期待される成果を 達成する 方法は、関わる人によって異なる可能性が高いでしょう。結果を確認します。
認め、祝う。 これは非常に重要なステップです。プロジェクトに関わった人々を評価し、成功を祝います。
ひとりで何もかもこなすことはできません。効果的な委任は、管理職や上司がより効率的に業務を管理し、仕事を成し遂げ、組織目標を達成するための最も強力な手段のひとつです。さらに、権限を与えられた従業員は、自信、能力、意欲を高めることでチームを強化します。
この記事は、 Linkedinとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。
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著者:Diane Gibsonは、DMG Consultancy Ltd.の社長兼オーナーです。
画像:コーンウォールでオフィスワーカーがデスクに着き、一日を始める。REUTERS/Stefan Wermuth

