ジェンダーは人工知能に対する意見にどう影響するのか?

Gender gaps appear in opinions over artificial intelligence technology.
Gender gaps appear in opinions over artificial intelligence technology.Image: UNSPLASH/Jake Blucker
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  • 新たな調査分析によると、米国では人工知能(AI)の一部の用途、特に自動運転乗用車が広く普及する可能性について、女性は男性より懐疑的である。

  • AIやテクノロジーが社会に及ぼす影響に対する見方では、ジェンダーが重要な要因となっている。米国の女性は男性より、テクノロジーが社会におおむね良い影響を与えていると答える割合が低い。

  • 意見の違いは、安全性への懸念、包摂性、社会に関する考え方と結び付いていることが多い。

2021年11月に実施されたピュー・リサーチ・センターの調査データを分析したところ、米国では人工知能(AI)の一部の用途、特に自動運転乗用車が広く普及する可能性について、女性は男性より懐疑的であることが分かった。

この分析では、テクノロジーが社会に及ぼす全般的な影響や、AIの応用に伴う安全性の問題、AIの設計過程に多様な集団を参加させる重要性についても、ジェンダーによる見方の違いが明らかになった。

全般に、米国の女性は男性より、テクノロジーが社会におおむね良い影響を与えてきたと答える割合が低く(42%対54%)、テクノロジーの影響は良い面と悪い面が同程度だと答える割合が高い(45%対37%)。また、日常生活でAIプログラムの利用が増えることについて、懸念より期待の方が大きいと答える女性は男性より少ない(13%対22%)。回答者の政治的党派性、学歴、人種・民族など他の変数を考慮しても、AIやテクノロジーの影響に対する見方にはジェンダーが関係している。

人工知能をめぐるジェンダー格差。Image: ピュー・リサーチ・センター

さらに、11月の調査で尋ねたさまざまなAIの応用可能性について、女性は一貫して男性より、コンピュータープログラムがそれらの作業を行うことに懸念を示す傾向が強い。例えば、AIプログラムが医療上の問題を診断できるようになった場合、女性の43%は非常に、またはある程度懸念すると答えたのに対し、同じ回答をした男性は27%だった。職場での反復作業、人々にとって重要な人生の決定、人々の思考や行動の把握をAIプログラムが行えることについても、米国人の懸念の度合いにジェンダー格差が見られる。

自動運転乗用車に対する否定的な見方は、女性の方が男性より強い

AI全般をめぐるジェンダーの違いに加え、自動運転車についても、女性と男性では具体的な態度が異なる。

人工知能全般をめぐるジェンダーの違いに加え、自動運転車についても、女性と男性では具体的な態度が異なる。Image: ピュー・リサーチ・センター

これらの車両についてのいくつかの質問では、男性の方が女性より肯定的に答える傾向が強い。男性のおよそ4割(37%)は、自動運転車は社会にとって良い考えだと答えた一方、同じ回答をした女性は17%だった。一方、女性は男性より、自動運転車の広範な普及が良い考えか悪い考えか分からないと答える割合がやや高い(32%対25%)。

同様に、機会があれば自分で自動運転乗用車に乗りたいと必ず、またはおそらく答えた男性は46%で、女性は27%だった。女性の大半(72%)は、必ず、またはおそらく乗りたくないと答えた。また、女性の過半数(54%)は、自動運転乗用車の利用が広く普及した場合、道路を共有することに抵抗を感じると答えた。同じ回答をした男性はわずか35%だった。

こうした違いは、自動運転車の安全性に対する女性の疑念がより強いことと関係している可能性がある。これらの車の普及が交通事故による死傷者数に及ぼす影響を尋ねたところ、男性の約半数(49%)は死傷者数が減ると答えたが、同じ回答をした女性は3割だった。事故件数が増えると考える割合は、女性の方が男性より高く、33%対20%だった。

バスについては意見が特に分かれた。Image: ピュー・リサーチ・センター

自動運転乗用車の安全性に対する女性の懸念は、他の自動運転システムの用途にも及ぶ。公共交通機関のバスでこの技術を使うことに反対する女性は51%で、男性は35%だった。大型トラック、配送車、タクシーやライドシェア車両での自動運転技術の利用についても、女性は男性より反対する割合が約10ポイント高い。

質問の文言が変わっているため、これらの数値を過去の調査と直接比較することはできないが、今回の結果は、センターが2017年に実施した調査と一致している。同調査では、自動運転車に乗りたいと答える女性は男性より少ないことが分かった。センターの過去の調査でも、より広い意味での技術変化について、女性は男性より悲観的な場合があることが示されている。

人工知能の他の用途をめぐっても女性と男性で意見が異なる

自動運転乗用車の利用可能性に対する世論を調べるとともに、センターが11月に実施した調査では、AIの具体的な用途として他に2つ、警察による顔認識技術の利用と、ソーシャルメディア企業によるアルゴリズムの利用(自社サイト上の偽情報を見つけるため)についても尋ねた。

これらの用途に関する一部の質問では、女性と男性の間に違いがある。男女とも各AI用途を知っている人が過半数を占めるが、3つの技術のそれぞれについて、少なくとも少しは聞いたことがある、または読んだことがあると答える割合は男性の方が高い。自動運転車(93%対83%)、警察による顔認識の利用(86%対74%)、偽情報を見つけるソーシャルメディアのアルゴリズム(81%対70%)である。

特定のAI用途が社会にとって良い考えか悪い考えか分からないと答える割合も、女性の方が男性より高い。ソーシャルメディアのアルゴリズムが偽情報を見つけることについて、良い考えか悪い考えか判断できない女性は34%で、男性は26%だった。警察による顔認識の利用については、良い考えか悪い考えか確信がない女性は31%で、男性は22%だった。

AI技術の設計をめぐるジェンダーの違い

女性は、AIの設計により幅広い集団を参加させることを支持する傾向が強い。例えば、偽情報を見つけるソーシャルメディアのアルゴリズムを設計する際、異なるジェンダーの人々を参加させることが極めて、または非常に重要だと答えた女性は3分の2(67%)で、男性は58%だった。同じAI設計過程に異なる人種・民族集団を参加させることが重要だと答える割合も、女性の方が高い(71%対63%)。

さらに、複雑な状況で一貫して公正な判断を下せるAIプログラムを設計することが可能かどうかについて、女性は男性より懐疑的である。AIプログラムが一貫して公正な判断を下せるよう設計することは可能だと考える女性は約5人に1人(22%)にとどまる一方、男性ではより多くの38%が同じ考えを示した。女性で最も多かったのは、可能かどうか分からないという回答(46%)で、男性では35%だった。

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