世界最速のスーパーコンピューター、トップ10を紹介

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From Frontier to France's Adastra, here are the top 10 fastest supercomputers in the world.Image: Unsplash/Taylor Vick
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  • 世界最速のスーパーコンピューター開発競争で、米国が首位を奪還した。

  • 「Frontier」は1秒間に100京回を超える演算が可能で、初のエクサスケール・スーパーコンピューターとなった。

  • スーパーコンピューターは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やがんなどの病気について、理解を深めるために活用されてきた。

  • 豆知識:ランキングへの登録を申請しなかった運用者がいるため、実際にはさらに高速なスーパーコンピューターが存在する可能性がある。

Frontierと呼ばれる巨大なシステムが、世界最速のスーパーコンピューター開発競争で米国を首位に押し上げた。Frontierをはじめとする世界最速級のコンピューターは、数年前には想像もできなかったほど速く膨大なデータを処理することで、気候変動や医療、科学に対する理解を一変させると期待されている。

分野をリードするTOP500ランキングで、Frontierは初のエクサスケール・スーパーコンピューターとも言われている。これは、1秒間に100京回を超える演算(エクサフロップス)を実行できることを意味する。

Frontierが首位に立った可能性はあるものの、競合は数多い。現在の世界最速スーパーコンピューター10台を紹介する。

1. Frontier。新たな首位となったこのシステムは、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)が構築し、米国テネシー州のオークリッジ国立研究所(ORNL)に設置されている。

2. Fugaku。かつて首位だったこのシステムは、日本の神戸にある理化学研究所計算科学研究センターに設置されている。トップ10の次点のスーパーコンピューターに比べ、3倍の速さを持つ。

3. LUMI。HPE製のこのシステムは、新たに3位となり、フィンランドで計算処理を行っている。

4. Summit。IBMが構築したこのスーパーコンピューターも、テネシー州のORNLに設置されている。Summitは、気候変動への対策、異常気象の予測、オピオイド依存症に影響する遺伝的要因の解明に活用されている。

5. 米国からもう1台、Sierraがランクイン。カリフォルニア州のローレンス・リバモア国立研究所に設置され、核兵器の試験と信頼性維持に使われている。

6. 中国で最上位にランクインしたのは、Sunway TaihuLight。国立並列計算機工学技術研究センターが開発し、江蘇省無錫市に設置されている。

7. Perlmutterも、HPEの技術を基盤とするトップ10入りのシステムだ。

8. Seleneは、米国にあるAI大手多国籍企業NVIDIAで稼働中のスーパーコンピューターだ。

9. Tianhe-2Aは、中国の国防科技大学が開発し、広州国家超級計算中心に設置されている。

10. フランスのAdastra は、欧州で2番目に速いシステムで、HPEとAMDの技術を用いて構築された。

スーパーコンピューターは、膨大なデータを非常に速く処理し、そこから重要な知見を引き出せる、並外れた性能を持つコンピューターだ。家庭やオフィスのコンピューターに搭載される中央処理装置(CPU)は通常1基だが、スーパーコンピューターには数千基が搭載されることもある。

簡単に言えば、一般的なパソコンより大型で高価、そしてはるかに高速だ。そして、最速の中の最速であるFrontierには、驚くべき数値がある。

世界最大のスーパーコンピューターであるFrontierは、1分間に6,000ガロンの水を使う冷却システムに頼っている。Image: オークリッジ国立研究所/ヒューレット・パッカード・エンタープライズ

これほど驚異的な処理速度を実現するには、スーパーコンピューターは大型でなければならない。Frontierのキャビネットは74基あり、それぞれの重さはピックアップトラック並みだ。6億ドルのこのマシンを冷却するには、1分間に6,000ガロンの水が必要となる。

ワクチンの開発

最新世代のスーパーコンピューターの処理速度は、ワクチン開発や自動車設計の試験、気候変動のモデリングなどに役立ち、世界が直面する最も困難な課題の解決に貢献できる。

日本では、Fugakuが新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の研究に使われた。理化学研究所計算科学研究センターの松岡聡所長によると、関連する計算はFugakuの前身システムなら「数日、数週間、何週間も」かかったという。Fugakuでは3時間で完了した。

米国でも、医療を支えるためにスーパーコンピューターが活用されている。IBMによると、同社のシステムは、新たながん治療法の探索を支援するため、患者に関する詳細な膨大なデータを迅速に分析している。

秘密のスーパーコンピューター

IBMはまた、同社の最速システムが、メーカーによる高性能な電池、建材、半導体の製造に役立つ次世代材料を科学者が特定するのに貢献するとしている。

最速のスーパーコンピューター10台は目を見張る性能を誇るが、さらに高速なシステムが存在する可能性もある。ニューヨーク・タイムズによると、専門家は、中国の2つのシステムがFrontierを上回り、初のエクサスケール・コンピューターの座を争っていると考えている。しかし、米中間の地政学的緊張が原因かもしれないが、これらのスーパーコンピューターの運用者はTop500ランキングにテスト結果を提出していない。

情報機関や一部の企業は、スーパーコンピューターを秘密にしておきたい場合もあると、英国ブリストル大学のサイモン・マッキントッシュ=スミス氏はニュー・サイエンティストに語った。「確かに[米国]では、治安機関の中にトップに立てるようなものを持つところもある……当然ながら、リストに載せたくない組織は間違いなく存在する。」

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