ChatGPTのような生成人工知能モデルといった飛躍的な技術は、脅威とみるべきでしょうか、それとも機会とみるべきでしょうか。
AI、機械学習、ビッグデータモデルによって一部の単純な作業は不要になる一方で、人間にとってより高度な雇用機会が生まれるでしょう。
ここでは、ChatGPTのような会話型AIツールについて、Aakrit Vaishが見解を示します。
ChatGPTのような生成人工知能(AI)アプリの登場は、まさに劇的な出来事でした。
ほんの数か月前まで、AIはほとんどの人にとって不可解で分かりにくい技術でした。今では何百万人もの人々が、日常の言葉を使う驚くほど強力なAIツールとチャットしています。生成AIの計り知れない可能性が、急速に私たちの目に明らかになりつつあります。
では、あなたはどの陣営に加わりましたか。AIにワクワクしていますか、それとも、AIが仕事を奪い、経済や社会の基盤を損なうのではないかと心配していますか。
あなたの見方は、これら新興技術に伴う信頼の度合いに大きく左右されるでしょう。AIアプリやその他のデジタル技術を導入するビジネスリーダーや意思決定者は、デジタルな信頼性を高める最善の方法を決めなければなりません。
世界経済フォーラムのEarning Digital Trust: Decision-making for Trustworthy Technologies報告書は、リーダーがデジタル技術を取り入れることを支援する枠組みを提示しています。それは、安全性、説明責任、責任ある利用の間のバランスを見出すことによって、社会全体のより広範な目標を支える方法を示しています。
潜在的に変革をもたらす技術の登場について、「興奮と懐疑を同時に抱く理由は常にある」と、音声またはテキストで人々とやり取りするAIを開発するインドの企業Haptikの共同創業者兼CEOであるAakrit Vaishは語ります。
世界経済フォーラムとのインタビューで、Vaishは「今後10年から20年は、まさにAIの黄金時代になるでしょう」と述べています。
以下は、彼がRadio Davosに出演したインタビューの編集済みの書き起こしです。
会話型AIとは何でしょうか。
Aakrit Vaish: 会話型AIとは基本的に、「今日の天気は?」といった話題や質問から、銀行、通信会社、小売業者の顧客サポートに至るまで、あらゆるAIエンジンと会話できる技術です。
会話は、何かを成し遂げるための最も自然な形です。人間は会話を通じて物事を成し遂げるように作られています。AIプログラムとやり取りするのも、まさに最も自然な形なのです。
会話型AIを恐れるのではなく、なぜ会話型AIから学んだり、会話型AIと協働したりすべきなのでしょうか。
Aakrit Vaish: インターネット、スマートフォン、SNSなど、あらゆる技術の黄金時代と同じように、興奮と懐疑を同時に抱く理由は常にあります。
新しい技術革新には、おそらく80%の興奮と20%の不安が伴います。特にこの技術は、自然で会話的であるため、人々が懐疑的な見方をより明確に、より前面に出して示していると思います。
例えば、スマートフォンが登場し、さまざまなアプリの利用に位置情報の許可を与えたとき、ほとんどの人は、自分の位置データがどのように使われるかを想像する知識や方法を持っていませんでした。
しかし、AIとチャットしていると、誰もが「ああ、なんてことだ、これは私の仕事を奪うのだろうか」と想像できます。ただ、私が思うに違いはそこだけです。実際には、私はいつも楽観主義者です。新しい技術革新のたびに、私たちは世界を前進させるでしょう。仕事を前進させ、経済を前進させ、そして誰もがこの新しいAIファーストの世界で生きることを学んでいくでしょう。
AIについてもう少し知れば、脅威を感じにくくなるのでしょうか。
Aakrit Vaish: 新しいものですからね。インターネットやスマートフォンが登場したとき、毎日「どうすればスマートフォンを最大限に活用できるだろうか」と考えていたわけではありませんよね。起業家や開発者が、それを可能にしてくれたのです。Googleの創業者は、インターネットをもっと利用しやすく、使いやすくするためにGoogleを創りました。
同様に、FacebookやInstagram、WhatsAppの創業者は、スマートフォン向けにそれらのアプリを作り、そして皆さんはその素晴らしい有用性を見出しました。ですから、今日そして未来のAI開発者にプログラム、アプリ、企業を作ってもらい、誰もがAIをはるかに使いやすくなるようにしましょう。
それとともに、将来有望なビジネスパーソン、起業家、ソフトウェアエンジニアの皆さんには、可能性は無限大なので、こうしたAIアプリや企業を構築することに挑戦することをお勧めします。
AIは将来、私たちの生活にどのような影響を与えそうでしょうか。
Aakrit Vaish: 私たちは誰でも、電話や音声通話、またはチャットボットとのテキストのやり取りで、AIを活用したサポート担当者に出会ったことがあるはずです。それこそが、会話型AIの最も大きな応用例だと私は考えます。
これから本当に、本当に、本当にすごいイノベーションが次々と起こるのを目にすることになるでしょう。何かに限定されるとは思いません。
私は特に、コンテンツ制作というこの分野全体にワクワクしています。長文のブログ記事、画像、動画、ポッドキャストのいずれを制作する場合でも、高度な大規模言語モデルの機能によって、こうしたことの多くがはるかに簡単になるでしょう。
これは、例えば医療のような、多くの重要産業にまで広がる可能性があります。医師が自らレントゲン写真を一つひとつ精査する代わりに、結果を即座に出力できたらどうでしょうか。これは、こうした重要な産業で起こりうる無数の応用例のうちの、ごく単純な例にすぎません。
教育の分野では、教師や教授を支援するツールが開発され、授業をより魅力的で生産的な体験にできるようになるでしょう。今日では想像もできない応用例も見られると思います。
人間とAIは、いつまでも幸せに暮らせるのでしょうか。
Aakrit Vaish: もちろんです。会話型AIが仕事を奪うのではないかと、私は定期的に尋ねられますが、私の一貫した答えは「いいえ」です。
良い例えは、銀行とATMです。かつて銀行は、人々が銀行に行く最も一般的な理由が現金を引き出すことだったため、長い行列ができて混雑していました。そこにATMが登場し、本来は非常に単純な作業を自動化しました。今では銀行に行っても行列はなく、窓口係は笑顔で迎え、顧客に時間を割いてくれます。
同様に、AIが影響を与える仕事がなくなることはなく、より高度なものになるでしょう。そうした人々は、はるかに複雑な作業を習得するようになり、それによって私たちすべての生活が根本的に向上し、全員にとってより良い仕事やスキルが生まれるでしょう。
今日、私たちは過度な期待のピークにいて、誰もが「これは私の生活のあらゆる面を確実に変えるだろう」と考えています。ある程度はそうなるでしょうが、突然多くの人が、「まあ、これはこれをしない、あれもしない、これらすべてのことはできないんだ」と気づく時期が来ると私は思います。
しかし、すぐに生産性や利益が生まれてくるのが分かるでしょう。ですから、世界は辛抱強くある必要があると私は言いたいのです。


