今まさに世界でAIが社会に貢献している5つの方法

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  • AIの導入が進むなか、この技術は世界が直面するさまざまな課題への対応に役立てられています。

  • 人工知能は、違法行為の取り締まりに活用されています。

  • 海洋における乱獲の防止にも役立っています。

  • さらに、ジェンダーの不均衡の問題への対応にも活用されています。

パンデミックを受けて、AIや自動化の導入計画を前倒しする企業が増えています。これは世界経済フォーラムの「Future of Jobs Report 2020(2020年版 仕事の未来レポート)」によるものです。

人間と技術の協働が一層進むなか、人工知能の多様な応用例と、それが社会に貢献しうる分野を、5つの事例でご紹介します。

AIは、2025年までに企業による導入が見込まれる主要な5つの技術のひとつです。Image: 世界経済フォーラム:Future of Jobs Report 2020(2020年版 仕事の未来レポート)

違法漁業の網を狭める

乱獲は、何百万人もの人々から生計の手段を、また何十億人もの人々から必要な食料を奪いかねません。

OceanMindは英国に拠点を置く組織で、AIを活用して乱獲や違法漁業に対抗しています。。

衝突回避用の車載発信機、レーダー、衛星画像、携帯電話の信号など、さまざまな情報源からデータを収集し、OceanMindは世界中の何千隻もの船舶を追跡することができます。漁船が許可された海域でのみ操業しているかを確認するために、これらすべてのデータを分析することは、AIと機械学習アルゴリズムがあって初めて可能になります。

操業免許を持たない海域で船舶が検知されると、その位置や詳細情報をただちに現地の法執行機関や沿岸警備機関に送信し、迅速な対応を可能にします。

人身売買への対策

現在、世界には4,500万人もの奴隷状態にある人々が存在すると推計されています。その多くは人身売買の被害者であり、人身売買は現代において最も利益の大きい犯罪行為のひとつです。

Global Emancipation Network(GEN)は、Accenture、Splunk(データ分析プラットフォーム)、Graphistry(見やすいデータ可視化を開発)と提携し、AIを活用した人身売買対策ツールを開発しました。

「Artemis(アルテミス)」と名付けられたこのツールは、営業許可などの情報源や、信用不履行や オンラインレビューなどの公的記録など、さまざまなデータを取り込みます。そのうえで、人身売買に関与している可能性が最も高いと算出された企業や個人を特定します。Artemisは法執行機関にアラートを送信し、さらなる捜査の契機とすることができます。

メディアにおけるジェンダーの不均衡の是正

メディアにおいて、より公平な声や顔ぶれを実現するには、どこに変化が必要かを正確に評価することが不可欠です。スイスのマルチメディア出版社Ringierはこの考えのもと、AIを用いて自社のコンテンツにおけるジェンダーバイアスをチェックしています。

同社が開発したツールは「EqualVoice(イコールボイス)」と呼ばれ、記事、特集、動画クリップに登場する男性と女性のバランスを分析します。これは同社の各ブランド全体にわたって行われています。

このツールは、見出し、写真、キャプションに加え、掲載記事の本文全体におけるジェンダーの表現を追跡します。世界新聞協会(World Association of News Publishers)の報告によると、Ringierが保有するいくつかのタイトルでは、読者の男女比が50対50に達しており、同社の次の目標は編集部門におけるジェンダー平等の向上だとされています。

がんの診断支援

食道がんと診断された人のうち、5年を超えて生存する人は20%未満であり、食道がんは生存率が低い6つのがんのひとつです。

早期に発見されれば予後は良好で、そのような症例の90%は治療に成功する可能性があります。しかし、早期診断が極めて困難であることが知られており、それが低い生存率の一因となっています。

英国のUniversity College London Hospitalの臨床医は、技術者と協力して食道がんの早期発見ツールの開発に取り組んできました。「CADU(カデュー)」と名付けられたこのAIベースのツールは、患者の食道内部の画像を分析します。画像は、医師が小型カメラを患者の喉の奥に挿入して撮影したものです。

食道がんの最大25%は、従来の診断方法では発見されません。しかし、CADUは、がん組織を示す何千枚もの画像で学習しており、内視鏡カメラの使用中にリアルタイムで、ごくわずかな初期の変化も検出するために活用されています。

医師が、食道がんの評価のためにAIプログラムを使用している様子。Image: Odin Vision/University College London

世界経済フォーラムは、第四次産業革命に対して何に取り組んでいるのでしょうか?

Centre for Frontier Technologies and Innovation(先端技術・イノベーションセンター)は、科学者、政策立案者、ビジネスリーダーを結びつけ、新たな技術とその現実世界への影響を明らかにしています。

連携と実験を可能にすることで、同センターは、研究から生まれたイノベーションを、世界共通の課題に対応する実用的な応用へとつなげるパートナーを支援しています。

同センターの取り組みをご覧ください

COVID-19の追跡と対応

AIシステムは、中国で発生した、これまで知られていなかった新たな肺炎様の疾患の発生を検知しており、世界がパンデミックの渦中にあることに気づくよりもはるかに早い段階でのことでした。

疾病や感染症のためのAIを活用した早期警戒システムは、ニュースサイトやオンラインの情報源からデータを収集し、疫学的なパターンを把握します。その後、アラートを発信し、医療サービスの準備を支援することができます。

また、AIの力は、COVID-19の症状に対する特定の薬剤や治療法の有効性を評価するためにも活用されています。

一方、IBM、Amazon、Google、Microsoftをはじめとする企業は、研究機関が高性能な計算処理を行えるよう、クラウドコンピューティングのリソースを提供しています。これに呼応して、多くの個人もFolding@homeの取り組みに参加し、自身のパソコンを提供しており、パンデミックへの対応を進めるうえで、共同でのコンピューティングの取り組みを支えています。

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