意思決定を研究する神経科学者が明かす、人生で最も重要な選択

"The most important decision is who you surround yourself with"Image: REUTERS/Tom Miles
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10年以上にわたり意思決定を研究してきた、ノースウェスタン大学の神経科学者モラン・サーフによると、幸福を最大限に高める最も確かな方法は、経験や物質的な豊かさ、個人の人生哲学とは無関係だ。

大切なのは、誰と過ごすことを選ぶかだ。しかしサーフはBusiness Insiderに、「これは友人を慎重に選べというだけの助言ではありません」と語った。

サーフが、長期的な満足感を得るうえで、誰と一緒にいるかが最も重要な要素だと考える根拠は2つある。

1つ目は、意思決定には疲労が伴うということだ。数多くの研究から、人間が選択に費やせる精神的エネルギーには限りがあることが分かっている。何を着るか、どこで食べるか、店に着いたら何を食べるか、どんな音楽を聴くか、そもそもポッドキャストにするかどうか、自由時間に何をするか。こうしたことを決めるたびに、脳は毎日そのエネルギーを使うことになる。

(サーフは実際に、外食するときは、まさにこの理由から、特別メニューのリストのいつも2番目の料理を選ぶと個人的に決めている。)

2つ目の前提は、人間は選択によって自分の幸福を完全にコントロールできると誤って信じていることだ。正しい選択さえすれば、人生の満足へと向かう道を自ら切り開ける、というわけだ。

サーフはこの考えを否定する。実際、意思決定には判断を曇らせる偏りがつきまとう。人は嫌な経験を良いものだったと誤って記憶したり、その逆をしたりする。感情に流されて合理的な選択を非合理的なものに変えてしまうこともあれば、社会的な手がかりに影響され、無意識のうちに、本来なら避ける選択をすることもある。

しかしサーフが学生たちに話しているように、この最後の要素は良い方向に活用できる。

サーフの神経科学研究によると、2人が一緒にいると、脳波は互いにほとんど同じようになり始める。たとえば、映画鑑賞者を対象にしたある研究では、最も人を引きつける予告編はいずれも、人々の脳内に似たパターンを生み出していたことが分かった。

「人の関心のあり方を研究すればするほど、特定の人の隣にいるだけで、相手のしぐさや部屋の匂い、騒音の大きさなど、さまざまな要因によって脳が相手に同調することが、繰り返し確認されています」とサーフは語った。「つまり、一緒に過ごす人は、説明できる範囲を超えて、現実への関わり方に影響を与えているのです。そして、その影響の一つとして、互いに似てくることがあります。」

人の行動にもそれは表れる。場の空気をしらけさせる人は周囲の気分を沈ませ、早口の人がいると会話のテンポは速まり、コメディアンは人を軽やかな気分にしたり、笑わせたりする。

この2つの前提から、サーフは次のように結論づける。幸福を最大限に高め、ストレスを最小限に抑えたいなら、自分が望む特性を備えた人たちに囲まれ、必要な決断を減らせる生活を築くべきだ。時間がたつにつれて、望ましい態度や行動は自然と身についていく。同時に、より重大な決断に必要なエネルギーを消耗させる、精神的に負担の大きい日常の細かな決断も避けられる。

レストラン選びについても、サーフは自分の方針に沿って、店を選ぶのを避けるのが好きだという。代わりに、「誰と食事をするか」を一つだけ決め、信頼できる人を選ぶ。その人なら、サーフが気に入りそうな店を選ぶ可能性が高い。その結果、特別メニューの2番目の料理にも、より満足できるだろう。

つまり、より大きな決断を一つすることで、小さな決断を二つするのを避けているのだ。

もっと運動したい、テレビを見る時間を減らしたい、楽器を始めたい、あるいはもっと社交的になりたい人にも、同じことが当てはまる。いずれの場合も、最も重要な決断は誰に囲まれて過ごすかだとサーフは語った。

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