子どもたちがデジタルを自在に使いこなせるようにするには?

A girl plays with a giant bubble as the sun sets at Moonlight Beach in Encinitas, California June 30, 2011. Picture taken June 30. REUTERS/Mike Blake (UNITED STATES - Tags: SOCIETY IMAGES OF THE DAY)
The world of work is changing. How do we help education systems keep up?Image: REUTERS/Mike Blake
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世界各地の教育制度は、将来の職場で必要となる力を子どもたちに身につけさせられておらず、子どもたちの期待に応えられていない。これは、世界経済フォーラムの新たな報告書の中心的な指摘である。報告書は、第四次産業革命における人間の潜在能力の実現と題し、将来の仕事に求められる要件に教育と訓練を適合させるための、実践的な施策を提案している。

まだ存在しない仕事に備える訓練

テクノロジーとグローバル化は、あらゆる分野や地域でビジネスモデルを変え続け、新たな種類の仕事を生み出す一方、古い仕事を急速に消滅させている。しかし、世界各地の画一的で資金不足の教育・訓練制度は、この潮流への対応が遅れている。そのため、現在小学校に入学する子どものうち、教育課程を終えるころには最大で3分の2が、就職に必要なスキルを身につけていない可能性がある。すでに男性の3分の2未満しか経済的機会を得られていない女性には、その影響がさらに深刻になるだろう。

この報告書は、企業のリーダー、政策立案者、労働組合、教育機関、研究者から成るパネルがまとめた。世界の子どもたちが将来に備えられるよう、政府と民間部門が8つの主要分野で協力することを提言している。

新時代に向けた教育の再構築

Image: ロイター/Soe Zeya Tun

1. 幼少期に重点を置く:教育の再構築は幼児期から始まり、読み書きの力の育成に重点を置くべきである。先進国でも途上国でも、働く親が十分な保育サービスを利用できることが重要となる。

2. 柔軟性を保つ:訓練カリキュラムは、職種に特化したスキルと、問題解決やプロジェクト管理といった汎用的なスキルの双方について、市場の需要に合わせる必要がある。課題は、事業ニーズの変化に応じてカリキュラムを柔軟に更新し、対応力を保つことだ。教育の成果が世界有数のフィンランドでは、全体的な枠組みを示すカリキュラムを定期的に更新し、各校が地域の事情に合わせて調整できる余地を設けている。

3. 教育をオープンソース化する:報告書は、訓練の革新的な手法をより迅速に取り入れ、ハッカソンなどの代替的な学習経路を受け入れ、新しい手法を試せるようにすることを提唱している。たとえば、ニューヨーク市教育局は「ラボ」学校を設立し、教育と学習の再構築を担わせている。ガーナ、米国、フランスでは、相互学習、プロジェクト型学習、ゲーミフィケーションを取り入れた短期のコーディング講座を学校が先駆けて実施している。

4. 教師を象牙の塔から出す:教育とビジネスの結びつきを強めるため、報告書は、教師が企業で働く「エクスターンシップ」、職場でのメンタリング、教師研修への民間部門の参画などを推奨している。

5. 生徒に現実の仕事の世界を体験させる:同様に、生徒が早い段階から、たとえばインターンシップや継続的なキャリア指導を通じて仕事の世界を体験し、多様なキャリアの選択肢と必要なスキルを知ることが望ましい。

6. 職業教育への偏見に取り組む:職業・技術教育は世界経済に不可欠だが、これまで軽視され、しばしば二流の選択肢とみなされてきた。世界経済フォーラムは、職業・技術分野のキャリアパスをより積極的に推進し、提供する職業訓練の質を高めることを提唱している。たとえばドイツの職業訓練制度では、見習いが教室での授業と企業での実地訓練に日々の時間を分けて取り組む。見習いには賃金が支払われ、訓練期間は通常2〜3年に及ぶ。この方法は優れた人材層を育てるだけでなく、教育から仕事の世界への、しばしば困難な移行を円滑にする。

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7. デジタルを自在に使いこなす力:デジタルスキルは幅広い職業の基礎となるが、「デジタルを自在に使いこなす力」は自動的に身につくものではない。拡大するデジタルスキル危機に対処するため、報告書は教師研修や生徒の職場実習において、ICTにより重点を置く必要性を指摘している。成功例の一つがインドだ。インドでは、ソフトウェア・サービス企業協会(NASSCOM)がNGOおよびインド政府と連携し、デジタルリテラシーの普及に向け、全国各地に国立デジタルリテラシーセンターを設立している。

8. 教育、教育、そして教育:雇用市場が急速に変化するなか、労働者は長期的なキャリアを維持するために、単一のスキルセットや限られた専門知識だけに頼ることはできない。報告書は、従業員が生涯学習に取り組むよう促し、スキルを伸ばし続けたり、新たな職務に向けて再訓練を受けたりできるようにすることを提唱している。たとえばシンガポールでは、個人に毎年訓練手当が支給され、将来を見据えたスキルの育成を目的とする幅広い訓練コースに利用できる。

第四次産業革命が進むにつれ、私たちが知る仕事の世界は一変する。世界の画一的な教育制度を改革して、より柔軟にできなければ、その欠陥は将来世代の繁栄を妨げることになると報告書は指摘している。

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