女性受刑者に人生を立て直す機会を提供する革新的な企業

Female inmates walk from their holding cell to the MCSO Animal Safe Haven (MASH) Unit in a former jail that has become a shelter for abused and neglected animals seized in Maricopa County Sheriff's Office investigations, in Phoenix, Arizona, U.S., April 25, 2017. REUTERS/Lucy Nicholson SEARCH "DOGS NICHOLSON" FOR THIS STORY. SEARCH "WIDER IMAGE" FOR ALL STORIES.
Image: REUTERS/Lucy Nicholson
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マネーロンダリングの罪で10年の刑に服していたリタは、刑期の終わりが近づくと、まず4人の子どもを取り戻し、養う方法を見つけることを考えた。

そこで登場するのが、イングランド北部の革新的な企業シャインだ。女性受刑者に、服役中から仕事の機会を提供している。

「子どもたちに住まいを提供するには収入が必要でしたし、自分の心の安定のためにも必要でした。服役中は、どうすればそれができるのか見当もつきませんでした」と、リタ(本名ではない)は語った。

49歳のリタは、刑期最後の18カ月間、シャインでパートタイム勤務をした。シャインは、利益を上げるだけでなく社会に貢献することを使命とする社会的企業で、企業イベント向けの会場を提供し、ケータリングも手がけている。

釈放されるころには、賃貸住宅の敷金を払えるだけの貯金ができていた。また、定職に就いていたため、子どもたちの世話をすることができた。

機会をつくる

米国で企業人として成功したキャリアを積んだ後、ドーン・オキーフは10年前、「世の中を変える何かをする」機会だと考えてシャインを立ち上げた。

リーズ市の困窮地域にある元学校校舎を拠点とする同社は、ケータリングや会議・各種イベント向けの会場貸し出しによって、現在、年間売上高80万ポンド(105万ドル)を上げている。

女性たちを服役中から受け入れ、販売、受付、料理の配達などの仕事を試す機会を提供する。これらは当初は無給のボランティアだが、有給の雇用につながることもある。

「シャインは収益を生み出し、通常なら機会を得られない人たちに機会をつくることを可能にする企業です」と、オキーフはトムソン・ロイター財団に語った。

英国で公正な刑事司法制度を求めて活動する慈善団体、プリズン・リフォーム・トラストによると、釈放後の働き口がある女性受刑者は10人に1人にも満たない。

同トラストで女性の収監を減らすプログラムを率いるジェニー・アールは、母親が刑務所に入ると、子どもは親族のもとで暮らすことが多く、住む場所や学校を変えることになると語った。子どもが保護下に置かれる場合もある。

仕事は女性が新たなスタートを切るうえで「絶対に欠かせない」と彼女は語った。仕事は「自信や自尊心を育むとともに、子どもを養う手段を与えてくれる」からだ。

慈善団体ハワード刑事司法改革連盟によると、毎年1万7,000人を超える子どもが、収監された母親と引き離されている。調査では、こうした子どもは心の健康を損なう可能性が2倍高いことが示されている。

シャインは、受刑者に仕事の機会を提供する英国の社会的企業の一つだ。刑務所内で営業するレストラン「ザ・クリンク」から、女性にパン職人の訓練を行う「ザ・グッド・ローフ」まで、さまざまな企業がある。

英国は革新的な社会的企業分野の世界的リーダーとみられている。会員組織ソーシャル・エンタープライズUKによると、昨年は約7万社が約100万人を雇用し、2007年の5万5,000社から増加した。

自信

オキーフによると、採用にあたっては従業員や顧客に及ぶ潜在的なリスクを考慮する必要がある。また、従業員が決められた時刻までに刑務所へ戻らなければならないことも、課題になり得る。

「シャインに加わる他のチームメンバーも、私たちの活動に賛同しています」と彼女は語った。「優れたサービスと、スタッフに継続的な機会を提供することとのつながりを、皆がはっきり理解しています。」

しかし、オキーフは何よりも、女性受刑者の雇用は事業上の強みだと考えている。彼女たちは仕事で成功しようという意欲が非常に強いからだ。

リタにとって、仕事に就くことは、刑務所で自立を失わざるを得なかった後、自分の人生を自分で動かす機会となった。

最初は紅茶やコーヒーを出す仕事から始め、今では業務部長を務める。その仕事を通じて、かつて自分が置かれていたのと同じ状況にある女性たちに、働く機会を提供している。

「お金だけの問題ではありません。自分の価値や自信を取り戻し、本来いるべき場所へ戻ることなのです」と、リタは語った。

「住まいを確保し、皆が一緒に暮らせるようにするといった、当たり前のことを私がしなかったら、皆がどうなっていたかと思うとぞっとします。」

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