世界水準の大学をつくるために欠かせない要素とは何だろうか。タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの世界大学ランキング編集者を過去7年間務めてきた私には、この質問が頻繁に寄せられる。
答えには常に、大学の自治と学問の自由の重要性についての議論、そして優れた人材なしに優れた大学はあり得ないという重要な事実の認識が含まれる。しかし、ほかの何よりも間違いなく重要な要素が一つある。それは、潤沢な資金だ。
「潤沢な資源」(世界銀行の元高等教育専門家ジャミル・サルミの言葉を借りれば)なしに、世界水準の大学を設立したり、維持したりすることはできない。
資金がなければ、適切な研究施設を整えたり、適切な教育環境を提供したりできない。しかし何よりも、魅力的な給与を支払う資源がなければ、競争の激しい世界の人材採用市場で必要な人材を獲得し、定着させることはできない。
世界の高等教育では資金がものを言うというのは自明のことだと私には思える。実際、ランキングのデータが明確な証拠を示している。下のグラフは、資源と大学ランキングにおける機関の順位との明確な相関関係を示している。

しかし、富と世界水準の大学との関係の全容は、タイムズ・ハイヤー・エデュケーションのために作成されたベン・ヘニングによる一連の印象的な新しい画像によって、驚くほど鮮明に浮かび上がる。ヘニングはアイスランド大学生命環境科学部の准教授であり、この素晴らしいウェブサイトを手がけている。
今週、ブリティッシュ・カウンシルの「Going Global」で発表される予定のこれらの画像は、格子状カルトグラム変換図として知られている。
下の画像でヘニングは、国内総生産で測った国の富を示すため、世界地図を作り変えた。各国の陸地面積は経済生産高を反映するように拡大・縮小されている。たとえば、北米と西ヨーロッパが膨らんで世界地図を支配する一方、アフリカ大陸全体はほとんど姿を消しているのがわかる。この新しい世界地図に、ヘニングはの世界大学ランキングに掲載されたすべての大学をプロットした。大きな赤い点は、世界トップ50の大学を表している。

しかし、ヘニングの2枚目の地図はさらに目を見張るものだ。この地図では、世界の人口規模を示すように地図を作り変え、世界大学ランキングに基づく世界トップクラスの研究大学を重ねている。
ここでは、比較的豊かでありながら人口密度が低い北米とヨーロッパに、トップクラスの大学が極端に集中している一方、世界の人口の広大な地域が、上位にランクされる研究大学を利用する機会をほとんど、あるいはまったく得られていないことがわかる。
世界経済の発展と世界の平等にとって、その含意は重大だ。

