機械学習で、はるか昔に消滅した言語の謎を解き明かす科学者たち

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地中海周辺の地域は、地球上で最も重要な古代文明の多くが栄えた地であり、歴史的に非常に大きな意義を持つ。

ローマ人、古代ギリシャ人、エジプト人がこの地域で帝国を築き、領土を広げるなか、現代文明の礎となる偉大な科学的・文化的基盤のいくつかを築いた。

ローマ人や古代ギリシャ人よりも古いメソポタミアの諸文明は、後世の社会、文化、科学に同じくらい重要な貢献をしたとも言える。

そして今、機械学習のおかげで、研究者たちはあまり知られていないこれらの文化の文字を解読している。

「メソポタミアが私たち自身の文化に与えた影響について、人々はあまり知りません」と、MTAAC(楔形文字言語の機械翻訳と自動分析)プロジェクトのコーディネーター、エミリー・パジェ=ペロンは語る。Digging into Data Challengeから研究資金を得た同プロジェクトは、21世紀のテクノロジーを使い、紀元前21世紀のメソポタミアの楔形文字文書を研究している。

楔形文字の解読

メソポタミアは、現在のイラク、クウェート、トルコ、シリア、イランの一部に位置していた。紀元前3千年紀と4千年紀には、複数の文明が重なり合うように栄え、占星術、60分を1時間とする時間の単位、金属加工など、重要な科学概念や技術を生み出した。

古代メソポタミアで最も影響力のあった文明の一つ、シュメール人は、世界に最初期の文字言語の一つをもたらした。特徴的な楔形(くさびがた)文字は、先行する一連の絵文字をもとに改良され、葦の筆記具で柔らかい粘土板に記された。

Image: ラバ『アッカド語碑文研究の手引き』

楔形文字は他のメソポタミア文化にも伝わり、それぞれの言語や方言に合うよう洗練され、改変されたが、さまざまな楔形文字の読み書きの知識は、時の経過とともに徐々に失われていった。

19世紀、解読者たちはこの文字体系の解読に成功した。そして1872年、アッシリア学者のジョージ・スミスが、楔形文字の最も有名な例である『ギルガメシュ叙事詩』を翻訳した。これは4,000年前の詩で、現存する最古の偉大な文学作品と広く考えられている。

残念ながら、楔形文字の粘土板の翻訳には今も多くの時間がかかり、解読できる現代の研究者はごくわずかだ。シュメール語は「孤立言語」と呼ばれ、現在話されている他のどの言語とも系統的な関係を持たない。

しかし、現代のテクノロジーは、これまでに発見された約30万枚の楔形文字粘土板に刻まれた文字を解き明かす新たな希望を研究者にもたらした。これまでに翻訳されたのは、そのうち約10%にすぎない。

よみがえる古代の言語

従来の方法で翻訳されてきた楔形文字の粘土板は、古代メソポタミアの日常生活を知る手がかりとなってきた。記録には法律文書や科学文書、会計記録、ビールのレシピのほか、『ギルガメシュ叙事詩』のような創作作品も含まれる。

MTAACプロジェクトは、機械学習とニューラル機械翻訳技術を用いて、楔形文字で書かれた行政文書67,000点をスキャンし、翻訳することを目指している。

翻訳プロジェクトの対象となる文書は高度に標準化されており、機械学習アルゴリズムに楔形文字を学習させ、その細部を理解させる絶好の機会となる。そうした細部の多くは、今なお研究者にも解明されていない。

これにより、将来、より複雑な楔形文字文書を翻訳するための基盤が整い、他の古代言語にも応用できる手法の強化につながることが期待される。

バビロニア語の復活

話し言葉としてのバビロニア語を復活させる動きはすでにあり、言語がよみがえるのはこれが初めてではない。19世紀後半に復活する以前、ヘブライ語は1,000年以上にわたって母語として話されておらず、宗教的な場面での使用に限られていた。

アルゴリズムはまだ、言葉の意味を完璧に解読できないかもしれないが、文章やリアルタイムの音声を翻訳する技術は急速に進歩している。長いあいだ失われていた言語の解読を助ける可能性は、過去の偉大な文明について多くのことを教えてくれるだろう。

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