失業中の米国人男性は、ほぼどの国の男性よりも幸福度が低い

Jorge Mata, Jr., who grew up living and working at the Drakes Bay Oyster Company, wipes his eyes upon learning the government will not renew the farm's lease in Inverness, California, November 29, 2012. The U.S. government sided with environmental groups on Thursday with its decision to shut down a Northern California oyster farm, with a 40-year-old lease ending Friday, in an attempt to restore wilderness. Secretary of Interior Ken Salazar said he would not renew the lease for the weatherbeaten shacks, oyster shell mounds and waterlogged docks that make up Drakes Bay Oyster Company. REUTERS/Noah Berger (UNITED STATES - Tags: BUSINESS AGRICULTURE ENVIRONMENT) - GM1E8BU0K1801
Optimism among white, non-educated working class American men has been trending downwards since the 1970s.Image: REUTERS/Noah Berger
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米国の白人男性の広範な層が意気消沈しており、その深刻な気分は死亡統計から国政に至るまで、あらゆるところに表れている。

米国の労働力から離れた働き盛りの男性は、貧困国、富裕国のいずれの同世代男性よりも、ストレスが強く、悲しみも深いことが、新たな研究で分かった。ブルッキングス研究所が発表した研究によると、仕事のない男性と働いている男性の幸福度の差も、米国でははるかに大きい。

彼らの見通しを改善するための重要な第一歩は、どう感じているかを尋ねることだ。米国政府がウェルビーイング指標を測定していれば、ブルーカラーで働く年齢にある白人男性の楽観度が低下していることに、何年も前に気づいていただろうと、ブルッキングス研究所の論文の共著者の一人、キャロル・グラハムは語る。

「危機を回避できたかもしれません」と彼女は言う。

ウェルビーイング指標とは何か?

経済や雇用を測るのではなく、ウェルビーイングの測定では、心身の健康や、人々が人生に意義を見いだしているかに焦点を当てる。英国やブータンなど、一部の国ではウェルビーイング統計の収集が始まっている。

メリーランド大学の公共政策学教授であるグラハムによると、米国政府は一部の調査にウェルビーイングに関する質問をいくつか加えているが、毎年実施されているわけでも、全国で尋ねられているわけでもない。彼女は研究にあたり、ウェルビーイングを測る質問を含むギャラップ調査の回答を利用してきた。

米国の白人男性について、調査は何を示しているのか?

調査によると、大学教育を受けていない白人男性の楽観度は、1970年代に急落し始めた。黒人やヒスパニック系の人々の楽観度は上昇したため、この落ち込みはひときわ際立っているとグラハムは言う。

彼女と同僚らは、白人男性の不満がどこに集中しているかを地図に示した。不振にあえぐ石炭産業や伝統的な製造業などがある地域や、2016年の大統領選でドナルド・トランプに投票した地域に、不満が集中していることが分かった。また、薬物の過剰摂取や自殺による死亡率が高い地域とも重なっている。これらは米国全体の平均寿命を低下させている。

米国人男性の気分は、他国の男性と比べてどうなのか?

研究者らはまた、世界各地で実施されたギャラップ調査を使い、米国では白人が不均衡に多くを占める、働き盛りの失業中の男性がどのように感じているかを調べた。欧州連合、中東・北アフリカ、ラテンアメリカ、米国の各地域間で比較したほか、各国の就業中、失業中、労働力人口に含まれない男性を比べた。(失業中の人は積極的に仕事を探している一方、仕事をしていない人は労働力人口に数えられない。)

その結果、働き盛りで失業中の米国人男性は、一般に、同じ状況にある他国の男性よりウェルビーイングの評価が低いことが分かった。さまざまな感情について、前日と比べてどう感じたかを尋ねた質問に基づき、米国人の回答を各国の同世代と比べると、次のようになる。

Image: クオーツ

米国の一部の男性は、なぜこれほど不幸なのか?

経済が壊滅的な打撃を受けた米国の地域で、失業中の白人男性が不幸なのは驚くことではない。だが、なぜ彼らは、貧困国の男性や、米国内でより貧しい黒人やヒスパニック系の男性より、楽観度が低く、満足度も低いのだろうか。

人生の筋書きが悪い方向へ転じたことも一因だ。何十年もの間、白人労働者階級の男性は、大学教育や政府の支援がなくても、十分な収入を得られると考えることができたとグラハムは言う。今ではそうではなくなり、彼らは脅威を感じている。

一方、マイノリティの人々は、多くの白人が経験していない差別やその他の逆境に慣れており、それがより強い立ち直る力につながることがある。黒人やヒスパニック系の人々がここ数十年で達成した教育、平均寿命などの指標の改善は、白人と対等でない立場にとどまるとしても、勝利のように感じられる。

同じ現象は、ラテンアメリカや中東のように、多くの人々が苦難に慣れている地域にも当てはまる。

トランプの政策は、怒れる白人男性を助けているのか?

多くの点で、トランプの言葉や政策は、不満を抱える白人男性というこの層に特に向けられている。彼は彼らの状況を改善しているのだろうか。

製造業を国内に呼び戻す取り組みは、せいぜい成果がまちまちだ。失業率は政権発足後に低下したものの、米国企業は引き続き雇用を海外に移しており、その中にはトランプが雇用を守ると約束した数千件も含まれる。また、関税引き上げなど、米国人労働者の競争力を高めるために設計された政策の一部は、製造業者や農家に打撃を与えている。

トランプはまた、米国のオピオイド危機を国家非常事態と宣言し、対策に乗り出した。昨年、対策のために10億ドルの連邦資金を承認した。それでも、これまでの取り組みは課題の大きさに 到底及ばないと専門家は言う。

意気消沈した地域社会を立て直すのは、きわめて難しい。地域の気分を改善するため、地域のリーダーが実施できる実証済みの対策があるとグラハムは言う。社会的なつながりや運動を促す活動などだ。「費用はあまりかからず、地域の活気を取り戻すことができます」と彼女は話す。

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