北欧諸国はジェンダー格差の解消で世界をリードし、近年は世界ランキングの上位に定着しています。なぜ、これらの国々は他国を大きく引き離しているのでしょうか。
経済協力開発機構(OECD)によると、北欧諸国では就労年齢にある女性のほぼ4人に3人が有償労働に従事しており、政策立案者は職場、家庭、公共の場におけるジェンダー平等を明確に支持しています。
北欧諸国はいずれも、充実した福祉国家の恩恵を受け、女性の就職や職場復帰を後押しする先進的な取り組みを進めています。
世界経済フォーラムが最近発表した『ジェンダー・ギャップ・レポート2018』は、上位4位を占める北欧諸国の優位を示しています。
1. アイスランド
アイスランドは、世界で最もジェンダー平等が進んだ社会としての優位を保っており、この地位を10年間維持しています。
この島国には、政治参加を後押しする文化があり、力強い女性のロールモデルも数多くいます。女性のエンパワーメントは、1970年代の力強い政治的フェミニズム運動から生まれ、アイスランド社会のあらゆる側面に浸透しました。
先進的な保育政策により、アイスランドの女性は仕事か子育てかの選択を迫られません。保育の普遍的な提供と手厚い育児休業制度(男女ともに90日間の休業)は、母親の子育て負担の軽減に役立っています。
男女間の賃金格差の解消に関して、アイスランドは「同等の仕事に対する賃金の平等」で1位ですが、「推定勤労所得」では26位です。
2. ノルウェー
ノルウェーは全体のジェンダー格差の83%以上を解消し、着実な進展を続けています。
子育てを支援する政策と、保育サービスへの大幅な補助により、労働市場に参入する女性の割合が高くなっています。2013年以降、子どもの誕生後、母親と父親は少なくとも14週間の育児休業を取得することが義務付けられています。
ノルウェーでは男女の労働者数がほぼ均衡しており、権力ある立場に就く女性も多くいます。
ジェンダー・クオータ制により、国会議員と企業役員の40%を女性とすることが法律で定められ、女性の存在感が高まっています。ノルウェーでは首相、財務相、外相がいずれも女性で、経営幹部に占める女性の割合は41%です。
3. スウェーデン
スウェーデンには、世界で最も手厚い育児休業制度があり、子どもの誕生または養子縁組後、親は合計480日、つまり約16か月の有給休業を分け合って取得できます。これは、同国がジェンダー格差の82%を解消するのに役立った取り組みの一つです。
近年、スウェーデンでは女性議員が増え、上級公務員や管理職に就く女性の数も増加しています。2016年、閣僚ポストに就くスウェーデン人女性の数が初めて男性と同数となり、この指標で同国は1位にランクされています。
4. フィンランド
フィンランドは、ジェンダー平等の度合いで世界第4位に位置し、全体の格差の82%を解消しています。教育達成におけるジェンダー格差を完全に解消した、上位ランクの北欧諸国で唯一の国です。
フィンランドはジェンダー平等の実現において先駆的な役割を果たしました。女性に選挙権を認めた世界で2番目の国となり、1906年には女性に完全な政治的権利を認めた最初の国となりました。
フィンランドでは、国会議員の42%、閣僚の38.5%を女性が占めており、これが同国の政治的エンパワーメントの高い評価につながっています。


