21世紀に向けて、高等教育を刷新する必要がある

A graduate holds their mortarboard cap after a commencement ceremony at the University of Southern California (USC) in Los Angeles, California, U.S., May 12, 2017. REUTERS/Patrick T. Fallon - RC1D6F551E10
Education needs its Netflix momentImage: REUTERS/Patrick T. Fallon
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世界はいま、大規模で長期にわたる変革の始まりに立ったばかりです。グローバル化もその要因の一つですが、新たなテクノロジーがさらなる変化をもたらそうとしています。これから訪れる変化を電気の登場になぞらえても、決して誇張ではありません。まもなく、職種全体が消えていくでしょう。すでに何百万人もの人々が、取り残され、社会から疎外されていると感じています。

これからの課題に対処するための鍵となるのが教育です。将来の経済は知識主導型になります。だからこそ、教育を通じて人々がこの変化の波に乗れるよう支援し、21世紀の新たな仕事に必要なスキルを身につけてもらわなければなりません。

しかし、私たちの世界には問題があります。多くの教育制度が、20世紀のニーズに合わせて作られているのです。高等教育を例にとると、これからの変革に必要なスキルを身につけさせるよう設計されていません。それどころか、授業料や教材費が、教育を受けるうえで大きな障壁になっています。

制度が機能していない証拠を知りたければ、卒業生が経済に必要なスキルを本当に身につけているかを問えばよいでしょう。あるいは、卒業時に備えたスキルによって、学位取得に伴う重い負債に自信を持って向き合えるかを問うことです。

採用候補者に求められるスキルと、その経時的な変化

では、この制度的な失敗の原因は何で、どうすれば解決できるのでしょうか。

まず現状から考えてみましょう。学生は、自分たちにとって機能していないと知っているため、制度を変えようとするかもしれません。しかし、変革を主導できる立場にはありません。

大規模な教育改革も答えにはなりません。実現までに時間がかかり、上意下達で、煩雑だからです。むしろ、革新は現場から生まれる必要があります。

では、答えは何でしょうか。「ソフトウェア」型のアプローチと呼べるかもしれません。テクノロジー系スタートアップと同じように、教育者は革新に取り組み、迅速に失敗から学び、変化をもたらすアイデアに報われるべきです。すべての教室、すべての講義、すべての短期大学、すべての大学が、それぞれの課題に合った解決策を見つけ、何よりも学生のニーズに応える必要があります。

そして、この新しい教育アプローチにおける最大の「ソフトウェア」は、純粋な知識です。その多くはいま、紙の教科書の中に閉じ込められています。しかしデジタル技術は、新しい学習プラットフォームや知識を所有する新たな方法を提供し、今日の学生に知識を開放できます。学生が知識にアクセスするのを妨げてきた古い障壁を取り払えば、講師、学生、著者、出版社の四者に利益をもたらせます。

この変化は、教育出版業界ですでに始まっています。事業を展開するどの地域でも、進むべき道は一つしかありません。自らを変革するか、さもなければ変革を迫られるかです。

音楽業界やメディア業界に何が起きたかは、誰もが知っています。自らのビジネスモデルを変革しなければ、私たちもすぐに同じ道をたどるでしょう。その結果、あらゆるコンテンツ制作者が不利益を被り、高等教育は疑わしい、あるいは明らかな偽の「知識」や情報が渦巻く中で漂流することになります。社会として、これを許してはなりません。

言い換えれば、高等教育にもネットフリックスのような転機が必要です。教科書のように長く定着したコンテンツの影響力に加え、分断された市場で流通規模を確立するには費用も困難も伴うため、近い将来、業界外のプレーヤーが変革の担い手になるとは思いません。また、教育制度にはそれを賄う余裕がないため、一挙に起こる大変革もないでしょう。

その代わりに、教師と学生に最適な新しいビジネスモデルを築き、両者が望むデジタルツールと必要とする経済的な柔軟性を提供しなければなりません。これは既存の知識や教科書を捨て去ることではありません。教授と学生に親しまれてきた、実績ある教育教材を取り入れて改良することです。

21世紀の教育教材は、双方向型の教育・学習モデルを支える必要があります。講師と学生の連携を大幅に深めるものでなければなりません。何より重要なのは、学生の経済的負担を大きく軽減することです。

しかし、この変化は高等教育制度全体に波及するでしょう。教科書の著者は、成果を真に測定し、それに報いる仕組みを期待できます。講師は教材を選ぶ自由が広がり、より効果的に教えられるようになります。大学は、技術革新の速さゆえによく見られた、教材が時代遅れになる時代は終わったと認識するでしょう。

出版社にとっては、自らの事業を真に改革する必要があるということです。教育の未来を決定づける単一の出版モデルは存在しません。あらゆる科目、言語、国が、それぞれの教育革新の過程で「迅速に失敗から学ぶ」ことを求められるかもしれません。

第四次産業革命に向けて今日の学生を将来に備えさせるには、まず高等教育制度そのものを変革することから始めましょう。

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