IQスコアなどの適性検査で測定される個人の生来の知能水準は、成人期を通じてほとんどの人で概ね安定しています。
脳のトレーニングやパズルを解くこと、最適な睡眠をとることなど、生まれ持った能力を微調整する方法があるのは事実です。しかし、脳が本来持つ処理能力を、意味のある形で、あるいは持続的に高めるのは困難です。
高い成果を目指す人にとって、これは悪い知らせに思えるかもしれません。情報処理能力を高められないのなら、ますます複雑化する人生の問題をどう解決すればよいのでしょうか。

鍵となるのはメンタルモデル
朗報なのは、生来の認知能力も大切ですが、その能力をどう使い、活用するかが、実際には大きな違いを生むということです。
世界で最も成功している人々は、レイ・ダリオからウォーレン・バフェットに至るまで、生来の知能で必ずしも私たちを大きく上回っているわけではありません。世界の仕組みに関するより優れたメンタルモデルを築き、それを応用してきたにすぎません。そして、その原則を用いて、思考、判断、戦略、実行を取捨選択しています。
今日のインフォグラフィックは、ベストセラー作家で起業家のマイケル・シモンズによるもので、彼はこれまでの活動を通じて650を超えるメンタルモデルを集めてきました。この図は、以前公開した認知バイアスに関する図と似たスタイルで、まず習得すべき、最も有用で普遍的なメンタルモデルに絞ってまとめています。
80対20の法則(パレートの法則)、複利、ネットワーク効果などの概念が図にまとめられ、その主要な要素は円の中でさらに細分化されています。
メンタルモデルの例
最近のMediumへの投稿でシモンズは、出発点として最適な、よく知られたメンタルモデルを取り上げています。
80対20の法則(パレートの法則)は、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートにちなんで名付けられました。パレートは1896年の論文で、80対20の関係に初めて言及した人物と考えられています。
簡単に言えば、投入(労働、時間、労力)の20%が、成果(業績、売上高、収益など)の80%を生み出すことが多いという法則です。優先順位を決める際に、非常に明快な思考の枠組みとなります。

80対20の法則は、自然界全般に存在することが実証されているべき乗則の分布を表し、ビジネスにも大きな影響を及ぼします。
まず、この20%のタスクに力を注いで最大限の成果を引き出せば、下図の80%を占める「ロングテール」に時間を費やすよりも、はるかに効率よく結果を出せます。

これは、優れたメンタルモデルが、より賢く仕事をするうえで効果を発揮する一例にすぎません。

