スマートフォン修理でナイフ犯罪に立ち向かう

A technician repairs a cell phone in a repair shop in Marseille, France, July 3, 2017. REUTERS/Jean-Paul Pelissier
Experts say work is the best escape route out of crime.Image: REUTERS/Jean-Paul Pelissier
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恐怖や窃盗、薬物に彩られた子ども時代を思い返しながら独房に座っていたギャングのメンバー、ジェイクは、何かを変えなければならないと分かっていた。

彼は拡大を続ける英国のナイフ文化の一端を担い、このままでは悲惨な結末を迎えると恐れていた。

ジェイクが初めてナイフを持ったのは15歳のときで、身を守るためだった。友人たちは刺され、刑務所に入った者もいた。また彼によると、4人は「身を守るため」のナイフで殺人を犯したという。

「もうこれで終わりだ、このまま悪くなるだけだと思っていました。違法なことをするのに疲れて、自分の人生を変えたかったんです」と、姓を伏せるよう求めた物静かなロンドン市民のジェイクは、トムソン・ロイター財団に語った。

「Cracked It」の登場だ。21歳のジェイクのような若い犯罪者に、画面が割れたスマートフォンの修理方法を教える革新的な事業で、元受刑者の自尊心と自信を高めることにもつながっている。

「iPhoneの修理は、彼らを仕事に引き込むためのトロイの木馬です」と、3年前にこの事業を始めた25歳の元ユースワーカー、ジョシュ・ババリンダは語った。

彼の社会的企業は、都心部で刺傷事件が増え続けるロンドンで、ナイフ犯罪の蔓延に立ち向かうことを目指している。

公式データによると、2018年3月までの12か月間に、イングランドとウェールズでナイフ犯罪は16%増加し、記録上、年間の増加幅として過去最大となった。

昨年の殺人事件の3分の1以上にナイフが使われた。政府は、ナイフや鋭利な器具を使った犯罪の増加について、「継続しており、懸念される」としている。

2018年3月までの1年間に、ナイフによる襲撃事件は4万件を超え、280件を超える殺人につながった。24歳未満の被害者数は、ほかのどの年齢層よりも速いペースで増えている。

Image: トムソン・ロイター財団/クラウディオ・アッケリ

2017年の政府報告書は、若者に特に大きな影響を及ぼす犯罪だと指摘している。ババリンダによると、若者はほかに選択肢がないため、ナイフ文化やギャングの生活に巻き込まれることが多い。

「私が一緒に働く若者の多くは、本当に心優しく、実現可能な目標を持っています。お金を稼ぎたい、自分の価値を認められたい、どこかに属したいと思っているのです」と彼は語った。

修了生140人のうち3分の2近くが働くか学業を続けており、80%は修了から6か月以内に再犯しなかった。全国の再犯率42%という傾向とは対照的だ。

この団体は、企業からその場で修理を提供する対価を受け取り、地方自治体からは若者向けの研修を提供する対価を受け取っている。

運動

成長する社会的企業分野を代表するSocial Enterprise UKによると、英国は革新的な社会的企業分野で世界をリードしていると見られており、倫理的な事業を営む企業は約7万社、雇用者は100万人近くに上る。

Cracked Itがナイフを振るう人々を助けようとしている一方、Steel Warriorsは武器を再利用する取り組みに力を注いでいる。

設立から1年のこの団体は、警察がロンドンの路上から押収する何千本ものナイフの一部を溶かし、その鋼鉄を使ってロンドン東部の公園に屋外ジムを建設した。

創設者のベン・ウィンタールは、このジムをきっかけにナイフ犯罪についての対話が始まることを望んでいた。また、ジムに通う余裕のない人が無料で運動できる場所も作りたかった。

「体を鍛え、自分の体にもう少し自信を持てるようにすることで、ナイフを持ち歩く必要を感じにくくすることが目的です」と彼はトムソン・ロイター財団に語った。

Spotlight Youth Serviceは、ロンドンで最も貧困の深刻な地域の一つにある、公園内のジムに隣接している。

「今、ロンドン全域でナイフ犯罪への恐怖が広がっています。このジムは本当に前向きなメッセージで、明確に『ノー』を示しています」と、Spotlightのディレクター、ダニエル・ローズは語った。

Spotlightの利用者グループが無料のジムで一緒に運動しており、毎日そこでトレーニングするほかの40~50人に加わっているという。

機会がない

ババリンダは事業開始時、電話修理の経験がなかったが、短期間で習得できる技能(彼の講座は5日間)であり、若者の関心を引くテクノロジー分野でもあることから、修理を選んだ。

ババリンダは、Cracked Itで働く人々の「かなりの数」がナイフ犯罪で有罪判決を受けており、身を守るため、あるいは薬物取引を強制するために刃物を使っていたと語った。ただし、正確な人数は把握していない。

「多くの若者は、就職に必要な技能を身につけないまま学校を離れ、犯罪に向かいます。自転車を盗んだり、薬物を売買したり、その過程で自分を守るために武器を使ったりするのです。これが、ナイフ犯罪の増加を目の当たりにしている主な理由の一つです」とババリンダは語った。

公式データによると、英国では16~24歳の失業者が約50万人に上る。

やりがい

18歳のタリクは、2017年に若年犯罪者向けの保護施設で9か月過ごした後、Cracked Itの講座を受講した。現在はこの団体の技術者として、企業の職場で電話を修理し、同じ仕事をする人たちを指導している。

「誰かの電話を修理して、うまく直せると、自分でもうれしくなります。『すごい、1週間前は電話の直し方なんて知らなかった』と思うと、自信もつきます。」

姓を明かしたくないというタリクは、以前はギャングの一員として薬物を売買し、窃盗をしていたと語った。

専門家は、犯罪から抜け出す最善の道は仕事だと述べている。

「誰もが、前向きな関わりを与えてくれる親や身近な人に恵まれているわけではありません」と、ナイフ犯罪について教える慈善団体Ben Kinsella Trustの最高経営責任者、パトリック・グリーンは語った。

「若者が少しの尊厳や自尊心、お金を得て、キャリアを築けると考え始められるような仕事をもっと増やすことが、どうしても必要です。」

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